毎日暑い日が続いていますが、氷をバリバリ噛む習慣がある方は、すぐに止めて頂きたいものです。
2019年の日本人の平均寿命は女性が87.45歳、男性が81.41歳との事で、ともに過去最高を更新し続けています。
しかしながら、環境の悪かった過去の平均寿命を調べてみると、驚くほど短命であった事がわかります。ちなみに、縄文時代15歳、飛鳥・奈良時代30歳、鎌倉時代24歳、室町時代は再び15歳だったそうです。
こんなに早死になら、全く歯磨きをせず一生歯石を取らなくても歯周病で苦労する事はなかったでしょう。また、虫歯になるような食品はその時代の世の中にはあまり存在していなかったでしょうしね。
ところで、そのような短命だった頃から人間の歯の構造や強度は少しも変っていないのですが、そんな事に想いを馳せた事がありますか?
私はお客様にこのように話します。「あなたの歯の構造や強度は縄文時代の人と何ら変わっていないのですよ。昔は30歳までに死んでいましたから、歯の耐用年数は本来30年程度なのでしょう。現代人はそれを90年間も使おうとしているのですから、よっぽど考えて、よっぽどいたわって使わないと、持つ訳がありません。大切に使わずにダメにしてしまってもどこにも売っていない、いくらお金を積んでも買えない、かけがえのないもの、それがあなたのお口の中に並んでいるその歯なのですよ。」
構造の疲労は少しずつ蓄積されて、最後に破綻します。左右の奥歯を万遍なく均等に使って負荷を分散して歯を長持ちさせて下さいね。
また、白い歯でありたいとか、度を越した健康志向が原因で歯を損傷するような滅茶苦茶なブラッシングをしている人がいますが、良く考えて行動を取って下さい。人生、先は長いですよ。