6円得するためにマイナンバーカードを持ち歩きます?

医療機関でのマイナ保険証の読み取り装置設置が閣議決定で義務化されました。来年の4月から設置していない診療所では保険診療をできなくする方針だそうです。国がここまで強行なやり方をするのは、私の歯医者人生において経験した事がありません。

今はマイナ保険証を使った方が患者さんの一部負担金が高いという摩訶不思議なルールになっています。「損してまで誰がマイナ保険証を使うねん!」と大炎上したために、近いうちにマイナ保険証を使った方が一部負担金が6円ほど安くなるようになりそうです。

個人情報のすべてが紐付けされているマイナカード。「6円安くなるから」と、パスポートと同等の重要度を持つマイナカードを鞄に入れて持ち歩く人が、この世の中にどれだけいるかは不明ですが、日本人のセキュリティに対する意識レベルを垣間見れる場面でもあります。
銀行のATMカードにマジックで暗証番号を書いている高齢者がいる国ですから、保険証の代わりに持ち歩いていたマイナカードを落としたり失くしたりする人が続出しても不思議ではありません。写真を付け替えて他人が病院で使ったりする可能性があったりして。オー怖い。

問題になっている外国人のなりすまし受診を防ぐには顔写真が入った保険証を作るしかないと思うのです。彼らは日本人じゃないからマイナカードを持っていません。

さて、それでも国がここまで強制的にやりたがる理由は何なんでしょう?

しぶしぶ申し込みのサイトを開いてみて、私にはピンと来ましたよ。

以下は独断と偏見に満ちた個人的な意見です。多分違っていますから、本気にしないで下さい。

驚く事にマイナンバーカードの読み取り装置は指定された数社のものしか使えないようなのです。大企業のF社とP社とC社の3社と、申し訳程度に加えられた小さな会社2つです。

更に驚く事に、毎月の回線契約もイオネットやJCOMではダメで、N社など指定された大会社の回線を新たに契約する必要があります。ほとんどマイナ保険証を使う人がいなくても、医療機関が払う毎月の回線使用料の数千円が自動的にドバドバとN社やF社やM社に落ちる仕組みです。政治力による強制的なサブスクで大会社だけが毎月何億円という自然増収。

日本がどんどん北朝鮮や社会主義国家みたいな国になってきている気がして、「ウエー、気持ち悪い。」というのが素直な感想です。

以上、独断と偏見に満ちた、恐らく間違った意見ですので、スルーして下さいね。

大腸ファイバー検査、初体験

昨日は終日臨時休診させて頂いて、病院に行ってきました。

従兄の医師が「大腸がんで死ぬような時代では無い。ちゃんと検査を受けるように。」とアドバイスしてくれたので、それに従う事にしたのです。

普段は医者の立場ですが、今日は患者の立場に立っております。ドキドキ。

説明によると、強力な下剤を使って完全に腸を空っぽにして、そこに内視鏡を挿入して検査をするようです。我慢できるやろか?

下準備のために2時間ほど過ごす部屋。専用のトイレもあって非常に快適です。ここで腸を空っぽにします。
無事終了。検査の結果は「秘密」ですが、少なくとも大きな手術を受けるような病変はありませんでした。まだまだ歯医者を頑張ってやる事ができそうです。宜しくお願いします。

下剤の腹痛も皆無、ファイバーの挿入の痛みも皆無、出血傾向の検査の痛みも皆無、筋肉注射の痛みも皆無でした。医学の進歩は、本当に目覚ましいですね。

「凄い!」より「ありがとう♡」と言ってもらえる生き方を

お盆休みも後2日。家族が家にいるので勝手に遠出もできず、暑いので外出もできず、暇でつらい。

休みなんかはやく終わってくれて、診療所で歯医者がしたい思う私はもうビョーキ?

火曜日から又「時計職人のような緻密な仕事」が待っている。完璧に仕上げてやるぜ。ああ、楽しみだ。

でも、お盆は日本人の DUTY として、故郷に帰省しなければなりません。妻も子供達も各人の事で忙しいので、ここ数年は一人で田舎に帰っております。昨日は日帰りで宍粟市に行ってきました。

最近購入したフェラーリのオープンカーで中国道を走って帰りました。気持ちよかった。
宍粟市・山崎町で父親が運営していた歯科診療所。鉄筋コンクリートの自社ビルで、今でも充分使えます。2階が診療室で、1階と裏手は住居と庭になります。
父親の趣味に沿って設計された庭。枯山水とでも呼ぶのかな?大人の身長を超える巨大な灯篭が圧巻です。
大阪で開業している兄も帰っていました。彼のドイツ車で買い物に出かけました。

どうです?これを読んで「英保先生(の実家)、凄い!」と思って下さった方、有難う御座います。光栄です。

「凄い!」と思わなかった方や「英保先生、なんかお気の毒・・・。」と思われた方はおられますか?その方は私と価値観が似ていますよ。

父親が戦後の高度成長期の価値観に従い、人生を賭けて、時には家族を犠牲にしてまで築き上げた巨大な不動産ですが、誰が後始末をするんだろう?

断捨離ズムの私の価値観からみると、庭一つ見ても「お父さん、何のためにこんな大きな石を(アホみたいに)積み上げたの?山崎断層があるのに、地震で崩れたら危険でしょ?片付けずに死んじゃったけど、最後はどう責任を取るつもりだったの?」と思えてしまいます。

私のフェラーリ購入は嘘で、我が愛車、軽四の S660 に乗って帰りました。(1時間ほど兄のゴルフ GTI を運転させてもらったのですが、本当に良い車でした。私の S660 も良い車なのですが、安全面と疲労軽減の点から色々と思う事がありました。時が来たら普通車に乗り換えようかと思っております。)

お金で買えないものの価値に気が付いて、お金で買えない(けど大切な)ものを手に出来た時はじめて、あなたは「リッチ」なのです。
心からの感謝、尊敬の気持ちや心からの「ありがとう♡」の言葉はいくら札束を積んでも買えません。フェラーリや家は買えるけどね。

私は、所有物で「凄いな!」と思ってもらいたいという欲望は(理性を使って)捨てるように努めております。言ってみれば「虚栄心の断捨離」ですね。
代わりに目に見えないもので「凄いな!」と思ってもらいたい。優しさや努力や知性や教養でもって尊敬されたい。まだまだ全然ですけど、ちょっとでも前進できるようにと、ひたすら修行中です。

道中、中国道のサービスエリアに立ち寄った時、炎天下に汗だくで一生懸命掃除をして下さっている女性スタッフがおられました。心の中で「ありがとう♡。ご苦労様です。」と呟きました。こういう人こそ「凄い!」人なんだと思います。偉いね!心から尊敬します。
「ありがとう♡。ご苦労様です。」って口に出して直接言ってあげたらよかったよ。

歯科医師も彼女同様に現場で働く肉体労働者であり、かつ、全責任を背負う個人事業主。「大将が手を動かして、作って売ってなんぼ」の世界ですので、どんなに頑張っても売り上げアップには限界があります。普通にやっていればフェラーリなんか買えましぇん。それでも、三田の診療所で楽しく働かせて頂いているのは、心からの「ありがとう♡」の言葉がバンバン返ってくるからなのです。

お盆休みが終わるのが待ち遠しいな。

歯科には2つの20年理論がある:今日予防歯科治療を受ける=20年後の自分の人生を変える

プレジデントオンラインの医療に関する記事の過半数は偏見に満ちて嘘八百なのですが、今回は一読に値する記事が載っていましたので紹介させて下さい。

「健康診断は不要である」そう断言する和田秀樹さんが、これだけは…と勧める”2つの検査”【2022上半期BEST5】 足りないものを足す健康法のすすめ (5ページ目) | PRESIDENT Online(プレジデントオンライン)

私はこの和田秀樹先生の意見に7割賛成できます。

ここで、この和田先生の記事より素晴らしい Eye-opener なコメントを抜粋してみます。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

健診の意味は「自分の20年後を予測すること」

私は、健康診断を受ける意味が仮にあるとすれば、それをもとに自分自身の「20年後」の健康状態を予測することだと考えています。

検査でコレステロール値や血圧、血糖値が高いと判断されたのなら、それは動脈硬化のリスクファクター(危険因子)ということになりますが、本当にそれが原因で脳梗塞や心筋梗塞になるのは、だいたいの場合、20年後などかなり先のことだからです。

したがって、もし40代で血圧や血糖値の異常値が出始めたのならば、その検査データを過剰に恐れるのではなく、脳梗塞や心筋梗塞が「20年以内に」起こりかねないという自覚を持ち、そうなる前に脳ドックや心臓ドックを受けるという心構えが大事だということです。

こうした考え方は「20年理論」と呼ばれることがあります。要するに喫煙であれ飲酒であれ、40代のうちはそのリスクが20年後にやってくるという意味で、早い段階から対処をしていきましょう、ということです。

20年といえば医学の研究が大幅な進歩を遂げるには十分な時間です。(中略)20年前の医療に比べれば、現在の医療は明らかに進歩しています。かつては救えなかった患者さんを救えるようになっています。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

如何ですか?素晴らしいですね!

歯科においても、例えばインプラント治療はここ20年で大幅な進歩を遂げ、治療計画も手術のやり方も全く様変わりしています。企業や研究者の努力によって、日々改良が為されているのです。

英保歯科では、最近の治療計画は全て Nobel biocare 社の DTX という 3D シミュレーションソフトを使ってデジタルで行われます。
インプラント本体だけでなく、インプラントとセラミックの歯の間に介在させるパーツのサイズまで加味して、インプラントのポジションを決定できます。
Nobel biocare 社のタイウルトラインプラントとジール On1 アバットメントが「設計通りの3次元的位置に、寸分違わず」顎骨内に
設置できました。
DDO社製のジルコニアクラウンをねじ留めしたところ。当然ですが、クラウンのど真ん中にアクセスホールがあります。

最近のインプラント治療の一例をご覧頂きました。でも、これから20年後のインプラント治療は更に進歩している事でしょう。(それでも、親がくれた、持って生まれた自分の歯を超える事は永遠に、絶対にありません。)

このように、インプラントの例をひとつ見ても、例えば神経を取ってしまって先の見える歯であっても、その歯の耐用年数を予防歯科治療で延ばして、自分の歯を 5年でも、3年でも、1日でも、3時間でも長く使う事は和田先生の説かれる「20年理論」から考えてもメリットがあります。

つまり、医科の20年理論は歯科にも当てはまると言えます。

**********************************

そして、私は、歯科にはもう一種類の20年理論、言ってみれば「予防歯科の20年理論」が存在していると思います。

歯は予防歯科治療を定期的に受ける事によって「明らかに」予防でき、延命でき、長く使う事ができるのです。

ですから、今日あなたが頑張って予防歯科に通う事は、20年後、あなたの歯に起因する苦労(=20年後、歯痛で悩んだり、治療のために歯医者に通ったり、麻酔の注射をされたり、インプラントのお金を用意したり、前歯の見た目が気になって心から笑えなかったり、等々。数え上げたらきりがありません)から逃れるためのささやかな努力と言えるのです。

つまり、2つ目の20年理論は「20年後の自分の人生を変える為に今日の予防歯科を受ける」という、20年理論なのです。

日本は余裕のない社会になりつつあります。これからの人は、バブルの時代の価値観に引きずられる事無く、無駄を省いて(断捨離)賢く生きていく聡明さが必要です。

自分の歯の「人生設計」を考えてますか?


先の大阪万国博覧会が開かれた1970年あたりの平均寿命は65歳程度だったと知ってビックリしました。当時なら、私ももう5年ほどしたら死ななアカンという事か。

でも、今や男性の寿命は85年、女性は90年。好むと好まざるとに係わらず、今後はもっと伸びて寿命100年も視野に入ってくると思われます。

私達は65歳で死ねていた1970年の人とは違った人生設計が必要です。例えばキャッシュフローについても100年に分けて使うような計画が必要です。50歳代後半でマイホームのリフォームや高級車に散財する前に「90歳の頃に2000万円ほどは残っているかな?」と、良く考てみるとか。

医療についても考えてみましょう。

この1970年の頃なら「病気になってから病院に行く」という、治療主体の日本の国民皆保険制度の仕組みが上手く機能していたのも理解できます。人生65年なら、割と短いから。
歯科でも同様で、予防やメインテナンスを一切せずに「痛い時だけ歯医者に行く」という後手後手のやり方であっても、例えば60歳で入れ歯になってまともに噛めなくても後5年ほど我慢すれば楽になれた訳です。

寿命が延びた今、60歳で入れ歯になってしまったら、後30年から40年も「まともに食べられない苦しみ」と共に生きていかなくてはなりません。これってかなりキツイよね。現実に最近ではそういう人が(高額な)インプラントに頼らざるを得なくなっています。「想定外の出費だ。リフォームと車に使っちゃって無いぞ。」なんて声が聞こえそうです。

それで、若い方に強くお願いしたいのですが、キャッシュフロー同様に、生活習慣病や歯についても寿命100年時代の「体と歯の人生設計」をして頂きたいのです。

and life is SO MUCH easier if you care your teeth strategically.

つまり、自分の体と歯を100年に分散して使う計画を立てるのです。

あなたが100年間生きると仮定して、例えば95歳で24本程度の「そこそこ使える」歯が残っていて、100歳で死ぬまで何とかかんとか自分の歯で噛むという「歯の人生設計」をしたとしましょう。

40歳代のあなた、30歳代のあなた、20歳代のあなた、そしてあなたの小さな子供達・・・、今のスピードで虫歯にしていって、今のスピードで歯周病にしていって、今のスピードで歯を失っていって、その計画が実現可能ですか?95歳の頃、自分自身の口の中に歯を何本持っておく予定ですか?

これは自分自身で良く考える必要があります。なぜなら、急速に進む少子高齢化で社会福祉(国民皆保険制度)を経済的に支える人間が居なくなってきましたので、自分の体や自分の歯は自分で守るしかないのが近未来の悲しい姿だからです。

是非若いうちから予防歯科に興味を持って、もとから(タダで)口の中にある歯を一生上手に使う「歯の人生設計」をして下さい。65歳で入れ歯になってから気が付いて慌てても、お金や時間ばかりかかって、そして絶対に元には戻せないんですよ。

岡山・美作の「愛の水」で淹れたコーヒーは最高でした。

私がまだ20歳代の頃、岡山大学の医局から派遣されて勤務していた、岡山県北にある美作中央病院。
そこに出入りしていたトマト銀行の若い女性行員さんと不思議な縁があって、令和4年の今でも英保歯科のお客様として通院して下さっています。

美作や津山は、中国縦貫道路を使えば、近くは無いけどほぼノンストップで行く事ができます。彼女は三田と美作を行ったり来たりしているのですから頭が下がります。

しかも、しょっちゅう岡山の銘菓や名物を持って来てくれるのですから、もう感謝しかありません。

その彼女が今回は岡山県北の湧水を汲んで持って来てくれました。水に拘る喫茶店のマスターなどがわざわざ汲みに行くという名水です。

わざわざこんなに遠くまで・・・。まさに愛がこもった「愛の水」です。

愛の水/美作市ホームページ (mimasaka.lg.jp)

東京金町のコーヒーハウスから送って頂いた豆を挽いて、この「愛の水」でコーヒーを淹れてみました。

ただでさえ旨いコーヒーが「別物」になりました。味がまろやかになって水道水特有の「舌を刺す感じ」が完全に消えました。

T さん、いつもお気遣い頂いて本当に有難う御座います。頂いた愛を私の魂の中で何千倍にも増幅して、英保歯科のお客様やスタッフや私の家族に、T さんにして頂いたのと同様に、渡すようにしますね。