今日は水曜日。1週間で一番静かで、一番ゆっくりした雰囲気の日。私が一番好きな曜日です。
自由診療に多めに時間を割けたり、3時までで診療が終わったり、翌日が休みだったりするのも気持ちに余裕が出来る理由です。
そんな和やかな雰囲気の曜日を選んで来てくださる、フランス人の紳士がおられます。受付スタッフの一人がフランス語を喋れる(ネイティブ並み)のですが、彼女が水曜日の午前中に出務してくれるので、この紳士は水曜日の午前中に来られると安心できるようです。
私はフランス語は全く喋れませんので英語でコミニュケーションします。(渡航が容易で無くなった近頃、英語の勉強をサボっていて、今日も冷や汗をかきながらの会話でした。)
今日は虫歯の治療でした。麻酔して、ZOOを付けて、削って、詰めて、を私一人でやりました。
極東の小さな国で黄色人種の歯科医師から治療を受けるなんて不安じゃないのかな?
約20年前、カナダ人の若い女性(英会話学校の先生)の虫歯の治療をした時は、彼女の父親(日本に来た事が無い)にカナダからの電話で「日本で歯の治療を受けるなんてやめておけ。そんなタダみたいな値段の治療がまともな訳が無い。」と言われたと笑いながら教えてくれた事があります。(ちなみに、この彼女とは、何と、 Facebook で再会する事ができたのです。今でも時々連絡を取っています。)
彼もさぞかし怖い思いをしているのではないかと、今日治療が終わった後、”I can’t imagine how a French gentleman feels while he is having dental treatment in a small clinic in a foreign country.”と尋ねてみたところ、「英保先生の事を心から信頼できるので全く心配していない」と(英語で)笑顔で言ってくれました。
国籍や人種を超えて、お互いに心から信じ合えるなんて本当に素敵です。なるべく英語力を維持する努力をして、これからも充実した歯科医師生活を送りたいと思えた良い水曜日でした。