接着歯科というキーワードで検索して英保歯科のHPを訪問して下さる方が非常に多い事からも、皆さんがそれだけ接着歯科治療に興味と期待を抱いて下さっている事がわかります。有難い事です。
でも、接着治療は特別な治療方法ではありません。例えば、どこの歯科医院でもやっているコンポジットレジンという白い材料を歯に詰める治療方法(先生が時々ピッ、ピッと光を当てている、例のやつです)がありますが、あれは典型的な接着歯科治療です。
それでは私達、接着歯科治療認定医が行う接着とは何か違いがあるのでしょうか?それは単に「接着の質に対するこだわり」だけだと思います。
質の高い接着(=長持ちする接着)を実現するには3つの要素があります。
①様々な接着剤の組成や特性を熟知して「正しい場面に正しく使う」
②接着する面を「完全に清掃」して、プライマーなどの「表面処理を完璧に」行う
③必ずラバーダムやZOOなどの防湿装置を使用し湿度を下げて「パリパリに乾燥した表面」に対して接着操作を行う
これって建築や工業に携わっている理系の人や趣味でアクセサリーを作ったりしている方なら「なるほど。そりゃそうだわ。」と思って頂けるほどシンプルな要素ですよね。
接着歯科の成否の原因は先生が「わかっちゃいるけど邪魔くさいなァ。まあこの程度でいいや。」と思うか「も~、何がなんでも絶対に完璧な接着をしたい!」と拘るか、それだけの違いではないでしょうか。
その接着の質の違いが、その治療をいつどこでやってもらったかさえ忘れ去られてしまうような5年後、10年後に現れてくるのです。すぐには違いや良さがわからないのがまた面白いところです。まるで夫婦関係みたいでしょ。