「院長日記」カテゴリーアーカイブ

日いづる事、若草の如し

昨日は私が園医をさせて頂いている若草ナースリーの歯科健診に行ってきました。若草幼稚舎とナースリーの各園長先生はじめ保育士の先生方には10年以上のお付き合いの中で予防歯科の重要性を説明し、先生方はそれをキッチリと理解し実践して下さっています。

その甲斐あって、ここ数年間は全ての園児が1本の虫歯も持っていない状況が続いています。今年も約50人の園児の誰一人にも虫歯がありませんでした。素晴らしいですね。

更に感心した事は、園が保護者からの子供の歯の状態についての個別の質問を受け付け、それを先生方が逐一私に質問して、回答をメモされていた点です。
質問がある子が一人や二人では無く、約30%の園児の保護者から歯並びやブラッシング、フッ素や歯の状況についての質問があった事にも感心させられました。

信愛の名に負けない、保護者と教育者の愛に満ちた素晴らしいナースリーです。

子供を虫歯ゼロで育てるための鍵は正しい食生活習慣です。正しい食生活習慣を実践するには「早寝・早起き・朝ごはん」といった正しい生活習慣と生活リズムを継続する努力が必要で、それはひとえに周囲の大人(保護者や先生方)の愛情と忍耐の賜物といえるでしょう。

健診終了後の総括の中で、子供が転倒して歯や唇を傷つける案件の頻度について先生方に質問したところ、「そういえば、最近そういった事がめっきり減っている気がします。」との回答でした。転倒する時に反射的に手をつけるような子供にスクスクと育っている証拠ですね。予防歯科を皮切りに生活全般の全てが上手く回っている気がします。

「最近の日本の若い親や子供は・・・。」なんて声を耳にしますが、むしろ今日の経験からは「今の人達の方がはるかに真面目に頑張っているじゃないか。凄いよね。まだまだ捨てたもんじゃないな、日本。」と思い、ナースリーの先生方には「今日はここに来させて頂いて元気をもらいました。」と告げて次の健診会場に向かいました。

驚く程、困らない

ビジネスパーソンの方はそんな訳にはいかないと思うのですが、私は昨日一日スマホの電源をオフにしてみました。

今時、通信手段として音声電話は使わないし、LINE には PC のアプリがあってスマホと完全に同期されていますので LINE で連絡が来てもキャッチできます。

驚く程、何も困りませんでした・・・。

PC 版では、チャットを別ウインドウで開いたら既読にならないらしい。スマホ版では「のぞきみ」というアプリで既読にせずに内容確認ができるそうです。

今しばらく「スマホの電源OFF を続けるとどのような変化が起こるか?」という実験を、自分を被検者にして継続してみます。

続くのか、音を上げるのか? 何が起こるのか? そのうち、正直な経過と感想を報告しますね。

散髪して心機一転

今日は水曜日。3時に終わって片付けをした後、夕方に散髪屋さんに行って来ました。散髪屋さんでの私の注文は毎回同じ。「遠慮なくバッサリやって下さい。」だけです。

こんな写真、見たくも無いとは思いますが・・・ご覧の様に短く切ってもらってスッキリです。

短くなって気分爽快。最近モヤモヤする事が多かったのですが、今日を境に心機一転、気分も新たに色々な事を再スタートして頑張ろうと思っています。

あの時間は何に使ってる?

カセットテープの後しばらく使われていたMD。覚えてらっしゃいますか?MDをご存知でない若い読者の方もおられるかも知れませんね。
最近このMDが再生できるコンポを引っ張り出して使っています。過去にFM放送を録音したMDを入れてみたら、ガチャガチャと機械音がした後、しばらく待たされてやっと再生が始まりました。

今なら音源もダウンロードで手に入り、ワンタップで再生、スキップ等が出来て便利です。どんな操作でも一瞬で作動しますね。

でも・・・。MDとかカセットテープの時代の方が音楽に関係する環境が「優雅」だったし、楽曲やアーティストに対して「敬意」をもって耳を傾けられていたように思います。
貸しレコード屋でジャケットの雰囲気を頼りにLPを探して、学生には安くないレンタル料金を払って借りて帰り、下宿でレコードに針を落としてカセットにダビングしていた時のワクワク感を今の若い人に伝える事は難しいですね。

今の方が遥かに素早く音楽ソースを手元に用意できる訳なので、昔より多くの時間的余裕ができるはずなのですが、今の方が遥かに忙しいのは何故でしょう?

空いた時間をスマホのチェックばかりに使っているので、「優雅」な時間の使い方をしていたあの頃とは、真逆の方向へ全力疾走している自分がここにいます。そうです。ネットに食われちゃっているんです。皆さんもそうではないですか?

今朝からスマホの電源をオフにしてみています。MDのガチャガチャを待てる心の余裕を取り戻したいと願いつつ・・・。

変われないね、なかなか。

過去最高の競争率で、立候補者だけは盛り上がっていた三田市市会議員選挙が終わりましたね。私は変化を求めて30歳代の人に投票したのですが、蓋を開けてみれば相も変わらずのお達者クラブ状態でガックシです。

意中の方がおられましたか?私は若い人と相談して決めました。(若い人=小学校2年生の末っ子。若すぎ?)

若年者の人口がただでさえ減っているのだから、若い人が100%投票に行っても老人の数に優るのは容易ではありません。若者は全員選挙に行くように。そうしないと旧態然としたままで、何も変わらないよ。

変われないと言えば、日本学術会議の存在意義が問われています。名誉教授というのは「昔役に立っていた人」という意味で、過去の実績に対して下の世代からそれなりの敬意を払ってもらっているのですから、引き際では自ら美しく終わるように努めて欲しいですね。

本当は必要の無い時間とお金

土曜日はビジネスパーソンの方が沢山お見えになるので、平日の落ち着いた雰囲気とは打って変わってとても賑やかです。たいてい土曜日は昼食をとる事が出来ない程忙しいのです。
昨日も非常に忙しかったのですが、それでも、東京からの方(超一流企業の主任研究員・科学者・1児の父親)と灘区からの方(プロのアーチストであり2児の母親)には長目にお時間を準備して治療や説明などをさせて頂きました。御二方共お忙しい方で、時間と交通費を使って遠方からお越しになるのですから、80分ずつご用意してしっかり治療と説明をさせて頂きました。しかし、腹減った・・・。

複雑な治療計画を説明し、顕微鏡やルーペを使って精緻に治療をすると時間と回数がかかります。お客様の方には多少の忍耐とそれ相応の経済的負担がかかります。

消費税が10%になっていますし、説明の後半に治療費の概算について話すのが一番嫌な瞬間です。そして「日本国民に予防歯科の正しい知識と習慣があれば、この80分の時間も不愉快なお金の話も全く不要で、お客様はこの貴重な時間とお金を自分や家族の人生を豊かにするために使えるのに。」と思うのです。

子供の歯だけでなく、その子の将来のパートナーや子孫の人生までも溶かしてしまいますよ。良く考えて。

先日芦屋からお見えになったある女性の息子さんは有名国立大学の医学部を3年生で中退して再度受験勉強を開始したそうです。自分が本当に興味のある世界で活躍したいと思って一念発起したそうで、とても良い事だと思います。国内の大学ならきっと東大か京大クラスに行かれるでしょう。
そのお話を聞いて私はその女性に「良かったんじゃないですか?どの分野に行かれてもきっと活躍されますよ。でも、そういう事ならなおさら歯の予防だけは本気でやっておくように言ってあげて下さい。最終的には自分で起業して成功され、非常にお忙しくなると思いますのでね。」とお話しました。

この話が腑に落ちるなら、貴方の子供や生徒達は幸せですよ。

サヨナラ、そして、ようこそ!

医療機関には最終来院日から5年間はカルテを保管しておく義務があります。
でも一般的には、カルテ棚に余裕がある限りは、何年も来院されていない患者様のカルテもずーっと保管(放置)されています。カルテ棚に沢山のカルテが並んでいる方が、少なくてショボいより見栄えもいいでしょうしね。
英保歯科でも開業以来20年間は(何も考えずに)そのようにしていました。そして、カルテは7000人分を超えるようになっていました。カルテ棚が一杯になっていましたよ。

平成28年のゴールデンウイークに私の人生の徹底的な断捨離を開始しました。
まず、医院の改装をして、内外装を超シンプルに変えました。当時は毎晩のように夕食後から夜中の3時頃まで診療所に出て行って、長年使っていない器具や道具などを徹底的に廃棄しました。

カルテ棚にもしっかりメスを入れる事にしました。パソコンで分析すれば5年以上お見えでないお客様のカルテをピックアップして破棄する事は容易でした。その結果カルテが減ってスタッフの仕事がしやすくなり、時短にも繋がりました。「無」も随分増えましたよ。

今回破棄対象のカルテ。「終わった縁」と共に破棄して「無」の空間を創り出せば、そこに新しい気運や出会いが入って来てくれます。ですから、まず捨てるのです。

予防歯科と自費診療を強化して、HPを自炊しブログで自分の思いを自分自身の言葉で発信し始めたのもこの頃です。
かなり特徴的な歯科医院に振ったにもかかわらず、最近は破棄するカルテ数より、(HPやこのブログなどをご覧になって)新規にご来院頂くお客様の数の方が多く、カルテの総数は微増を続けております。有難い事です。

You Tube や Word Press などの新しい自己表現手段を正しく有効に使えば、ドロドロと澱んだ【よどんだ】自分の人生に大量のピュアウオーターを流し込み、まるで湧き水の源泉のように真っ透明にできる、そんな可能性があると感じています。

Who is this KIWI?

Word Press を使ったブログでは、どこの国からどれだけ訪問して下さっているかが解るようになっています。最近ほぼ毎日ニュージーランドの誰かが読んで下さっているようで、「一体どんな人が読んでくれているのだろう?男性か女性か?同世代か若者か?」なんて、色々と想像するだけで楽しいですね。

どの国から何回閲覧されたか解るようになっています。中国や台湾などからの訪問者も多いですよ。有難う御座います。

このKIWIさんとお話して、私のブログに対する感想が聞きたいものです。楽しんで頂いていますか?

皆さんに申し訳ないです・・・。

恥を忍んで報告します。

旧知の建築業界の方の紹介だから信頼できるだろうと盲信して、あるリフォーム業者に院長室と技工室の改装をしてもらいました。下請けの大工さんと設備屋さんがとても良い方だったので納得できる部分も多々あるのですが、彼らもこのリフォーム業者の大将(大将と呼ぶのがピッタリ)の発案・指示に従って仕事をしなくてはなりません。

雑な内装の仕上げは我慢すれば済む事なのですが、「サッシに外から開閉できる鍵を付けてもらいたい」という私の希望に対しこの大将から「これしか方法が無い」と言われて受け入れた「カバー工法による店舗用サッシ」の設置に起因する虫の侵入に悩まされています。

この隙間からアリやクモが入ってくるようになってほとほと困っております。リフォーム業者も歯医者もホームページでしっかり調べてからお願いしましょう。

客観的なジャッジをしたいので、メーカーである LIXIL に直接メールで相談しました。どんな答えが返ってきたか興味ありませんか?以下のような内容でした。

「現在取り付けられている店舗引戸は通常は土間納まりに使用する商品ですので いただいた写真のようにサッシ製品のように四方に窓枠を通して取り付けられる製品ではありませんので対応方法はございませんでした。
また、店舗引戸はリフォーム用のカバー工法の商品ではありませんので
通常の使用方法と違う方法で現場対応したものについては品質保証外になります。
大変恐れ入りますが、今後どのような対応になるかも含めて、取付をされたリフォーム店様にご相談いただきますようお願い致します。
お力になることができず大変申し訳ございません。
何卒よろしくお願い致します。」

という事です。「このサッシのリフォーム、まともなやり方がされていませんよ。」と書いてありますね。絶望感に包まれると同時に、「紹介だから、プロだから誠心誠意、頭を使って慎重にやってくれるだろう」と信じた自分の愚かさに嫌気がさしています。皆さんは気を付けて下さいね。

今回は思わぬ高額の請求書が来たので借金したのですが、もしやり直すとしたら追加の借金が必要になります。諦めるしかないですね。
この業者と訴訟や言い争いをする気はありません。私の人生の時間がもったい無いから。

「院長室のリフォームなどせずに、この借金を新しい医療機器の購入に使っていたら、どんなに皆さんの役に立っていただろう」というのが一番の後悔です。

皆さんに申し訳ないです・・・。馬鹿な英保先生を許してね。

今回の失敗の話はこれでおしまいです。もしも何か良い展開になったら報告しますね。こんな事にクヨクヨしていないで、次行ってみよう!

会話をすれば総天然色に

コロナ禍が続く中、ずっと延期になっていた春の学校歯科健診が今月から再開されました。今日の午前中はけやき台小学校と有馬高校に行って来ました。

書記に学校の先生が付いて下さるのですが、有馬高校で付いて下さった30歳の聡明な女性の先生は何と岡山大学文学部出身でした。私が大学院で研究している頃に但馬で生まれた女の子が、今は大学の後輩・高校の先生として目の前にいるのですから不思議な感じでした。

岡山大学のある津島地区と、医学部歯学部がある鹿田地区の話で随分盛り上がりましたよ。楽しかった。

学校健診は責任重大で、診察する学生さんの数も多く気の重い出務なのですが、今日の健診会場での出会いが私の一日を楽しいものに変えてくれました。

(頑張って)スモールトークを始めてみれば、1日がモノクロから総天然色に変わる。そんな風に思えた経験でした。