親知らずの移植後11年経過と、禁煙の驚くべき効果

平成20年にある女性のお客様の下顎の奥歯に上顎の親知らずを移植ました。
「ずっと調子よく使わせて頂いて、もう11年も経ちました。」というお言葉を頂き、私もとても嬉しく思いました。

平成20年。移植直後のレントゲン写真。移植した歯と周囲の骨の間にはまだスペースがあります(黄矢印)。でも、硬い物をたべないようにしておけば骨が再生して歯が生着します。
移植して4年後、平成24年の状態。移植した歯(黄矢印)は良好なのですが・・・。まだ喫煙習慣がある時です。
移植後11年後の状態。移植した歯(黄矢印)よりむしろ周囲の歯肉の色などに注目。禁煙の成果が出ています。
移植後11年目のレントゲン写真。まるで元々そこにあった歯のようにしっかりと骨に囲まれています。

この方、数年前はまだ喫煙者だったので歯肉のあちこちに茶色いニコチンの色がしみ込んでいます。張りが無くブヨブヨした感じの歯肉で、口腔がんにならないかとヒヤヒヤして見ていました。

その後、断煙なさったので、歯肉の状態が非常に良い方向に変化してきれいなピンク色になっています。

上の2枚のカラー写真の歯肉を見比べてみて下さい。素人の方でも違いがわかると思いますが、どうですか?

この方、これなら口腔がんにならずに済みそうですね。良かった。良かった。

「今だから言えますが、あの頃は臭くてねェ(息止めて治療してたんですよ)。」と私が告白して大笑い。

英保歯科のお客様には喫煙者の方はほぼ皆無ですが、もしも身の回りにスモーカーがおられたら、「口腔がんになりたくなかったら即禁煙!」とアドバイスしてあげて下さいね。