日本の医療費上昇がとどまるところを知りません。
国内第2位の健康保険組合、解散を決定
この件に関する朝日新聞のニュースは、朝日新聞らしく「国民は 誰も悪くない」ような淡々とした書き方です。「赤字だから解散して、まだ潰れていない他のところに「とりあえず」所属するそうです。」ですって。
これって、私から見ると「思考回路が停止した恐ろしい事」だと思います。
医療費がなぜこんなにたくさんいるのでしょうか?
結構裕福な暮らしをしている日本在住の外国人が、制度を知っていながら健康保険に入っていなくて、大きな怪我をした後に市町村の窓口に行ったら、なぜか遡って国保に入れて、手術に保険が効くようになったと聞いた事があります。
海外に住んでいる裕福な日本人が「日本に帰国した時に、市町村の窓口に行ったら、その月は保険料を払わずに国保に入れるので、歯が悪くなったら月の初めに帰国して、一気に歯を治療してもらって、月末には退会してそのまま海外に帰ることを繰り返す。そしたらタダ同然で治療を受ける事ができる。」と言っていました。
これらは、メチャクチャな話ですね。(真面目な外国人もたくさんおられますし、ずるい日本人もたくさんいます)
保険料を負担している現役世代の国民は「老人が大した病気でもないのに医者に行くから、医療費がかかる」「医者が薬漬け、検査漬けにするから医療費がかかる」と思っています。
要約すると「若い自分達は悪くない。ずるい人と老人と悪徳医者が悪い。」ですね。マスコミも医者や歯医者が悪いと書き立てますから、洗脳されますね。
そして、厚生労働省は医療費削減のために、医療機関の報酬を安くする事を一生懸命考えます。
日本は経済優先の社会:製薬会社とそれを取り巻く子会社は、社員と家族のために薬を沢山売ってお金を稼がないといけません。膨大な数の人が関わっています。支払う給料も安くはなでしょう。
国民は皆、大病院志向:皆さんが大好きで好んで受診する大きな病院は、超高価な多数の器機・設備と膨大な数のスタッフの人件費のために、医者が何とかしてお金を稼がないといけません。中央から「黒字を出せ」と言われると、真面目な先生ほど、「自分が何とかしなくちゃ」と思うのは当たり前です。私も○○中央病院という所に勤務していた時にそのような経験があります。
さて、皆さんの「大きな病院が安心」という根拠はどこから?
こういった状況の中で「自分達は悪くないと思っている現役世代の国民」(つまり皆さん)は医療費抑制のために本気で頭を使って考えていますか?そして何か行動を起こしていますか?
先日英保歯科に所用で来て下さった大企業の健保組合(健康保険に関する仕事をする部署)の理事の方が「医療費は、薬にかかるお金が凄い。それから歯科も結構かかっている。」と言われた後に「私も先日一番奥の歯が悪くなって抜いたんです。やっぱりフロスはした方がいいですかね。」とおっしゃいました。私は思わず「本気で医療費を抑制したいと思うなら、フロスぐらいして下さいよ!」と強く言ってしまいました。
清潔志向のある女性社員達は、会社でも昼食後に洗面所で歯磨きやフロスをしています。会社帰りにはジムやヨガに通って自分の体重を管理します(全員ではないですが)。
こんな事はないと信じていますが、もし、昼食後に歯磨きをせず、フロスの習慣もないおっさんが集まって会議をして、「いかに医療費を抑制するか」を話し合って、帰りに新福島の居酒屋で農薬まみれの安い食材のつまみを食べ、安物の酒を飲んで、タバコの副流煙にまみれながら「高血圧と中性脂肪の薬をもらうんだが、やっぱり大きい病院が信頼できるね。」などと話しているようでは、日本の医療費の抑制などできるはずがありません。
昼食後に会社の男子トイレが歯磨きとフロスをする男性社員でいっぱいになるようでないといけません。それを恥ずかしいと思ってしまうような雰囲気や考え方自体が変わらないといけません。
どうやったら医療費が抑制できるか、誰が抑制するのか、見えてきましたか?
製薬会社も大病院も「お客様」がいなくなったら淘汰されて、不要な所は自然消滅してくれるのですよ。
そうすれば、生活習慣病ではなく、難病奇病にかかった気の毒な人だけに医療を集中することができますね。
原発で電気を作っている会社も同様で、皆が本気で節電すれば、自然に良い方向に向かうと思います。
最後まで読んで下さった方、長文にお付き合い下さり有難うございました。