「予防歯科」カテゴリーアーカイブ

「虫歯予防?歯磨き!」←パブロフの条件反射?

幼い頃から「ウチの子」だった(=英保歯科に年3回予防に通院していた)中学3年生の女の子。進学校に通い、テニス部で活躍する文武両道の立派な女学生になっています。頑張ってるね!

でも、最近はとても忙しいようで、半年以上予防に来てくれていませんでした。今回学校健診で「要観察歯2本」との指摘を受けて、即来院してくれました。感心、感心。「どれどれ?歯の写真を撮って、見て、一緒に考えてみよう。」と私。

どこが虫歯かわかりますか?
赤の所から穴があいてきており、オレンジの範囲まで広がっています。もう一度、前の写真を見て下さい。オレンジの範囲の色が違う(何となくグレー見える)のがわかりますか?
しかし、学校健診のような環境で良く見つけてくれたと思います。こちらの校医の先生の熱い想いが伝わってきます。
今日のところは説明と、歯石除去と、矯正用のゴムを挿入するところまで行いました。一旦歯の間を0.5ミリほど広げて、そこから虫歯にアプローチする予定です。歯をなるべく削りたくないからね。
どこが虫歯でしょう?何が問題なのでしょう?
オレンジの所が初期虫歯。黄色の所には歯垢がべったり。


さて、どうしたら良いのでしょう?→黒くなっている部分を削ってつめる。
何が問題なのでしょう?→磨き方が悪い。
どうすれば予防できるのでしょう?→歯みがき。

皆さんはこのようにお答えになるかも知れませんね。

同じ質問を彼女にしましたが、流石ウチの子です。「歯みがき!」とは言いませんでしたね。答えに困って無言で考えていましたが。

黄色の所の歯垢はブラシで取らなければなりません。磨き残しの癖があるだけなので、指導をすれば今日から上手に取れるようになるでしょう。ところで、オレンジの所って歯ブラシの毛先が入るの?2番目の写真の赤い〇の所(歯と歯の間)も歯ブラシの毛先で掃除できるの?

私:「最近塾通い始めた?食生活環境が変わった?コンビニでジュースを買っていない?夜勉強しながら何か食べていない?」
彼女:「塾には行っていない。甘いものはあまり食べないようにしていますが、テニス部なので、そういえば、スポーツドリンクをよく飲みます!」
私:「それだな。可能な限り、冷えた麦茶に変えて。フロスも、週に1回、月に1回でも良いからやって。そして予防の為に通院して欲しい。歯はその人の考え方や価値観で重要度が決まる。英語なんか喋れなくても日本に籠っているなら関係ないとという人もいれば、そうじゃ無いと考える人もいる。歯も『虫歯でボロボロになっても日本に籠って住むなら大丈夫』という人もいれば、そうじゃ無いと考える人もいる。(日本人には人権があるから)どう考えるかはあなたの自由だけどね。」
彼女:「(将来に備えて)ずっと綺麗な歯でいたいです。スポーツドリンクは控えて、以前のように予防に来ます。」
私:「そうだね。未来あるあなたなら、そう考えるべきだと思うよ。」

日本人の多くは「虫歯予防=歯磨き」と、パブロフの条件反射のように答えるのですが、それって正しいのでしょうか?

正解はこうでしょう。家庭では、食生活習慣、フッ素、フロス、歯ブラシ。歯科医院では予防歯科治療(プロケアー)を受ける。

日本人も、もうそろそろカリオロジーを知って、その条件反射を卒業しませんか?

カリオロジーで考えると・・・

加茂の辺りをサイクリングすると関学三田キャンパスの学生さんが住んでおられるアパートが沢山建っているのに気が付きます。我が故郷・山崎町のナンバーが付いた原付が停まっていたりして、「みんな健康に気を付けて、無理せず大学生生活を楽しんで!」なんて心の中で呟いたりしています。

で、そんな関学の学生さんが加茂から近い歯医者をグーグルで検索すると英保歯科が上がってくるようです。評価の星が4つで口コミが英語で書いてあったりして、ホームページを見ると世界水準とか書いてあるので「まあ、良さげやな。」とそのままスマホで電話してみるとすぐに予約も取れたし。「それで英保歯科に来ました。ホームページに予防歯科?ああ、そんな事書いてありましたね。」というレスポンスが結構多いのです。

ようこそ英保歯科へ。たまたまここに来ちゃったけど、ひょっとしてあなたの人生が変わるかもよ。

「まあ、ここに座って。」

左の銀歯は2か月前に故郷でやってもらったそうです。右の黒い所が心配で(縁あって)英保歯科に来院してくれました。「写真を使って説明しますね。」と、いつもの私の話が始まります。

今回来て下さった彼にお伺いすると、建築を学んでいる理系の学生さんでした。理系なら話が早い。写真を見せながら色々質問をして理論的に考えてもらいました。まるでゼミみたいにね。

「この銀色の構造物(オレンジ)は後何年位持つと思う?」

「6歳で生えた歯が12年間かかってこの程度の着色(緑)だが、今すぐ削って銀歯にした方が良いか、経過を見た方が良いか、どう思う?」等々。

カリオロジーをベースに考えてもらうのです。

頭の良い彼は私が伝えたい事をすぐに理解できました。「左はまだ削らずに予防歯科をした方が、かえって長持ちしそうですね。」と。

「是非、ホームページの予防の所を読んで下さい。面白かったらお友達にも読むように勧めてあげて下さい。将来ある関学の学生さんには、歯(=人生)を大切にして頂きたいのです。」ともお願いしました。

お口の中を拝見しただけで、彼が18歳になるまでご両親がいかに健康に留意して大切に育てて来られたかが判ります。これからは年に3回予防歯科に通院し、自分の歯を一生無垢の状態で維持するようにして頂きたいと切に願います。

関学の学生さん、歯で悩んだり歯の治療に時間(やお金を)かけたりするような愚かな事は予防して、人生の時間を有意義に使って世の中の役に立って下さいね。

歯磨きは二の次、三の次

友人のNさんが「こんな記事を見ました。どうなんでしょうか?」と連絡して来てくれました。興味深い内容ですのでシェアーして皆で考えてみたいと思います。是非読んでみて下さい。

歯磨きに「虫歯を予防する効果はない」衝撃事実
「虫歯を減らす」たった2つの方法とは?
山本 龍生 : 神奈川歯科大学大学院歯学研究科教授・歯学博士

まあ、概ねその通りだと思いますが、「釣り」のためにタイトルを多少ショッキングにしてありますね。歯磨きも必要ですよ。べっとりと付着している歯垢の下では、やはり歯が溶けてゆきますから。

ちなみに、この山本龍生教授は岡山大学の後輩です。岡山大学は接着歯科と予防歯科の教育に非常に力を入れているので、私や彼のような予防を非常に重要視する歯科医師が出てくるのです。自分が岡山大学卒で良かったと思っている大きな理由の一つでもあります。

さて、皆さんはどう思われましたか?

歯磨きに「虫歯を予防する効果はない」のでは無く、歯ブラシだけでは虫歯の予防はできない。フロスとフッ素入りの歯磨剤の使用、そして予防歯科治療(年3~4回のプロフェッショナル・クリーニング)を受けなければ、虫歯(や歯周病)を予防する事は不可能である。更に、最も重要なのは、食生活習慣がある範疇を逸脱していたら、いくらこれらを実践しても予防は不可能である。と言う事です。

つまり、歯磨き(歯ブラシ)だけしておけば虫歯を予防できると思い込んでいる事が大きな間違いなのです。

10年くらい前の出来事ですが、このような忘れられない経験があります。父親が「歯が痛いと言っているから見てやってくれ」と突然連れてきた小さな子。嫌がって泣き叫ぶこの子の虫歯治療を(その当時はスタッフが抑えつけて)無理やりやって、何とか最後までやり終えた時、その父親が子供に向かって「だから言ってるやろ。お前が歯磨きせえへんからこんな事になるんや。」と吐き捨てるように言い、その子は「歯磨きしてるもん。」と泣きべそをかいていました。「違うんだけどな・・・。」と心の中で呟いた私。その親子とはそれが最初で最後のご縁でした。

ちなみに、イギリスでは子供を酷い虫歯にしている親は虐待罪で逮捕されます。

日本では皆さんの想像も出来ないような歯の状況の大人や子供が世の中に居る事も事実です。自由・人権・ゆとりで各個人の好き勝手にさせてあげるのも良いですが、将来ある子供達の歯の健康は、誰かが声を上げて、分け隔て無く普遍的に守ってあげるべきではないでしょうか?

山本教授と同様に私も声を上げ、引き続き予防歯科の普及を通して未来ある子供達の歯(=人生)を守って行きたいと思います。

なお、先日若草幼稚舎の歯科健診に行ってきましたが、それはもう見事なもので虫歯のある子はほぼ皆無。笑顔はじける元気な子供達ばかりで嬉しくなりました。最近の若いお母様方がどれだけしっかりと子育てをされているのか良くわかりましたよ。感心、感心。

水と安全と医療はダダ同然?

私が18歳からベジタリアンを続けている理由は、動物を殺してまで食べたくないからです。虫も殺さぬ何とやらと言いますが、虫を殺す時すら「ごめんな」と謝る程の殺生が嫌いな平和主義者です。それでも日本が侵略されたら、自衛隊員の皆さんと共に戦う覚悟はあります。中高生時代に白陵で軍隊式教育を受けたせいかな?

イザヤ・ベンダサン氏は彼の著書『日本人とユダヤ人』の中で「日本人は水と安全はタダと思っている」と述べています。

私は長年日本で歯科医療に従事してきた者として、これに「医療」を加えたいと思います。

大半の日本人は、歯が痛くなってから健康保険証を持って歯医者に行けば数千円で「歯が治る(=ほぼ元の状態に戻って、あわよくばそれが一生持つ)」と無意識に思っているのです。
まさに、水は「蛇口をひねれば、飲める水が出てくるのが当然」で、安全は、例えば「中国軍が本州に上陸してきたら、自衛隊と米軍が戦うのが当然」と無意識に思っているのと同様です。

そして大半の日本人は、いよいよ歯の状態がどうしようも無くなってからも「どこかに保険治療で(=タダ同然で)完璧に元の歯のように戻してくれる歯科医院があって当然。だってここは日本だから。」という幻想を抱いて、その結果、自称「歯医者難民」になるのです。

残念ながら、水も安全も質の高い医療もタダでは無いのです。

令和3年の時点の平均的な日本人の口の中。数千万円の家と、新車が買える経済力があってもこの状態。
平均的な保険の治療が施してあります(黄色のところ)が、素人目から見ても、どうですか?Poor に見えませんか?(ここで言う Poor は貧乏という意味ではありません。念のため。)
我々日本人歯科医師は米国はおろか、今では台湾の学会でもこのような日本人の歯の実態の写真を見せる事ができません。余りにも恥ずかしいから。

ただ、幸いな事に、歯科医療に関しては「タダ同然」にする方法があります。親から貰った最高で最強の「持って生まれた歯」を大切に大切にして、完全に予防するのです。そうすれば本当に一生「タダ同然」で行けますよ。歯医者難民にもならずに済みますし、もう、この手を使うしかないね。

絶対フロスしてね。最初は月一回でもいいから。


今日、健康美という表現がピッタリの、20歳の女性が定期健診に来てくれました。いつもちゃんと来て偉いね。しかもかなり奇麗に歯磨きできています。偉いね。

20歳の女性の前歯。ブラッシングも良く出来ているし、すり減ったり、ヒビが入ったりしていないので美しいですね。でもよく見ると・・。

私:「奇麗に歯磨きできているね。頑張ってやってるの?」
彼女:「ハイ(⋈◍>◡<◍)。✧♡ 一生懸命磨いてます!」
私:「偉いね。ところで、フロスもやってる?」
彼女:「・・・。家にはあります・・・。」
私:「そうか。さっき撮らせてもらった、この写真を見てごらん。」

歯と歯の隙間に歯垢が残っています。黄色く変色してベットリ固着している感じで、長期間ここに存在しているようです。

私:「歯ブラシで落とせる歯垢は完璧に落とせているよ。素晴らしい。でもこの部分(オレンジ)の所には随分昔の歯垢が残ったままになってるよ。」
彼女:「ホントだ・・・。_| ̄|○ 。」
私:「歯垢が残っているこの部分から虫歯になって、茶色い穴があいてくるよ。カッコ悪いし、奇麗な歯がもったいないよ。どうしたら予防できるわかるね?」
彼女:「フロス・・・。今日からします!」
私:「最初は週に1回でも、月に1回でもいいからやってね。英保歯科に予防に来た時に衛生士の先生がやってくれるだけなら、年にたった3回。120日間はここの清掃をしていない事になるから、そりゃ虫歯になるわな。」
彼女:「よくわかりました。有難うございます。」
私:「偉いね。こんなに奇麗な歯なんだから、大切にしてね。」

皆さんもご覧になってわかりましたね。「難しいから、邪魔くさいから」と諦めてしまわずに、必ずフロスの習慣を身に付けて下さいね。
それから、子供さんにもせめて月に1回はやってあげて下さい。糸ようじでも良いですよ。

フロスの仕方はこちらの You Tube を見てね。私が解説しています。デンタルフロスの選び方と使い方 

予防に興味の無い人「あるある」

歯が痛い時だけ電話をして来られる方がおられます。先日の朝、10時頃に電話がかかって来て、「歯がグラグラして痛いから、今日の午前中に診てくれる?」との事。アポイントに空きさえあれば対応させて頂くのですが、最近ファミリーの方の治療で非常に忙しいので、ほぼ後日のご案内となってしまう事がほとんどです。申し訳ない事です。

結局、3日後に御来院頂きました。こちらの初老の紳士は約2年ぶりの来院になります。「(歯周病で)グラグラになってしまった歯を抜いて欲しい」との事でした。今回もご希望に沿ってそのようにさせて頂きましたが、重度の歯周病で随分と歯の数が減ってきています。

過去数年来のお客様で、今まで何度も予防歯科やメインテナンスの重要性を一生懸命お話させて頂いたのですが、私の説明が下手なようでご理解頂けないようです。あまりしつこいのも良く無いでしょうから、最近はお話しないようにしています。

別の方ですが、この方と同様に過去に何度も何度も説明したのですが伝わらず、結局予防歯科に価値を見出せなかった高齢のお客様がおられます。最近ついにほとんどの歯を失って大きな入れ歯になったのですが「まともに食べられないから、食事が(≒生きている事が)おっくうになってきた。」と仰っていました。「歯を失った方は皆さんそのように仰いますね。」とお答えしました。無言でしたが、非常に後悔されているような表情でした。

ところで、このような「予防やメインテナンスを受けない中高年の方」に共通する特徴があります。それは
①問診表に書き切れないほどの薬を飲んでいて、「多すぎて書けないから、お薬手帳を見て欲しい」と渡して下さる事が多い。
②糖尿病や心筋梗塞や脳梗塞など、歯周病と関連する病気を持っている。
③歯が抜けているので皺が増えたり、口元が貧素に見えてしまい、どうしても年齢より上に見えてしまう。

こちらの方もやはり、お薬手帳と糖尿病と歯周病の3点セットでした。日頃から予防歯科を実践していたら、3つとも防げたかも知れませんね。

全身の健康と歯の健康は密接に関係しています。歯は大切にされた方が良いですよ。

若者よ、気付け、怒れ、自分の人生を大切にしろ。

バブルを経験した世代はいまだに「それでもやっぱり日本が一番」と勘違いしている節がありますが、私は今の日本はすっかり後ろ向き全力疾走の後退国になっていると思っています。
年長者が色々な妄言を言ってみても、日本の出生率はドンドン低下して働く人がいなくなってきているので、勢いのあるアジアの国々に負けないためには、生まれて来てくれている日本人(若者)一人一人を大切に育て、そして正しく教育して、日本の若者一人と他国の若者数名とが互角になる程にしなければならないはずです。

しかし、今の若い人達は大切にされているどころか、誰かの金儲けの為に騙されているように思えて仕方がないのです。

小学校から塾に行って少しでも偏差値の高い学校に行く事が最も大切な事のように、親も子供も洗脳されていますが、受験産業の金儲けの為に騙されていませんか?

ゲームやスマホを皆が持っているからと、自分達もそれを買って時間を費やしていますが、ゲーム会社やソフトの会社や携帯の会社の金儲けの為に騙されていませんか?

コンビニが夜遅くまで開いているから塾の帰りに寄ってお菓子やジュースを買い食い。ここでもどこかの大人が儲かるんだ。

学校で本当に大切な事を教わるべきなのに、ピントのズレた教育をされていませんか?大切なのは自分の体と心と自分の人生なんですよ。

社会からもっと大切に育ててもらうべきなのに、現実はこうです・・・。

24歳の男性社会人の口腔内。理系の有名大学を卒業し、一流企業でCAD/CAMを駆使した設計に携わっています。企業は嬉しいでしょうね。ところで、大人は、学校は、塾は彼に何を教えたの?
39歳の若いご主人のお口の中。すでに重度の歯周病に罹患しています。若くしてウッデイタウンに一戸建てを購入し、家族と御両親の為に(=社会や高齢者の為に)身を粉にして働いておられます。ところで、大人は、社会は、彼に何が大切だと教えたの?

若者よ、日本の勢い(人口)が減っているのは貴方達のせいではありません。日本を少ない人数の若者で支えなくっちゃなんて思う必要もありません。年寄りも含めて国民、皆で責任を分担しましょう。私もまだまだ頑張って働きますから。

若者よ、どうか自分の人生(=体=歯)を大切にして下さい。

CPCはコロナウイルスを99.9%不活性化する

12月17日の日経新聞にサンスターの全面広告が出ていました。

サンスターが全面広告で「(自社製品に配合されている)CPC という殺菌成分がコロナウイルスを 99.9% 不活性化する」と発表しました。

実験室レベルの結果ではありますが、このようなコロナ禍のご時世ですので、コロナウイルスの侵入経路である口腔衛生にこのCPC配合の歯磨剤を使用する事にデメリットは無いと思われます。

私がお客様にお勧めしており、私自身も長年愛用しているバトラー(サンスターのブランドの一つ)デンタルリキッドジェル。研磨剤・発泡剤無添加で歯に優しく、かつ、フッ素はしっかり配合されています。
CPC配合。最初は歯磨き粉無しで完璧にブラッシングして、最後にこのジェルを歯ブラシに付けて仕上げをして下さい。(ホワイトニング剤や研磨剤が入っている歯磨き粉ではありませんので。)

特に、お勤めで大阪や神戸に出られる機会が多い方は CPC 配合歯磨剤の使用を前向きにご検討なさると良いのではないでしょうか?

なお、このリキッドジェルは研磨剤が入っていないので、コーヒー等のステインが気になる人は(高級な)研磨剤入りのペーストも使って下さいね。

こういう、妙に安いモノや・・・
こういう安いモノは、私は、お勧めできません。ジフと一緒だと思って下さい。磨き砂が凄いので一見歯が綺麗にはなるけど、歯の表面が傷だらけになっちゃうよ。

早く診てあげて良かった

今朝の9時の出来事です。

9時にアポイントを頂いているお客様を待っていると、そのお客様から電話があって「少し遅れます」との事。了解です。
「ゆっくりで大丈夫だから、事故などの無い様に」と心の中で念じつつ、豆を挽いて入れた、香り高いレギュラーコーヒー(もちろんブラック)を飲みながら、今日行う予定のオペのCTなどをチェックしていました。

その時突然、32歳のイケメンの男性(Mさん)が、来春小学校に上がる息子さんと一緒に英保歯科に入って来られました。あれれ、彼の虫歯治療は丁度1週間後のこの時間のはず。受付から「今日診てあげられませんか?」相談があったので、持っていたコーヒーカップを机に置いて「今から治療できるから入って頂いて」と告げました。

この彼は30年以上一本も虫歯になった事が無かったそうです。少年時代にご両親がどれだけ食生活習慣に気を遣ってくれていたか想像ができます。愛情に包まれて育ってきたのでしょう。
ところが残念な事に、半年ほど前に「生まれて初めて」英保歯科で虫歯の治療というものを経験してしまいました。そして今回も。おかしな事にドンドン虫歯になってきています。
「ここ最近、食生活習慣が凄く変わったはずだ!」と確信した私は、治療終了後に彼に話しかけました。

私:「Mさん、最近甘い物を摂る頻度が上がっていませんか?昔と変わったような事が思い当たりませんか?」
Mさん:「そうですね。職場が変わって、(福利厚生で無料で飲める)缶コーヒーが山ほど置いてあるので、めっちゃ缶コーヒー飲んるんですけど、あれってヤバいですか?」
私:「缶コーヒー!加糖でしょう?そんな事すぐに止めて下さい。ブラックなら大丈夫だから、無糖の缶コーヒーを置いてもらって下さい。このままだと20年後には全部の歯がボロボロになって目も当てられませんよ。歯を見せて笑う事もできなくなっちゃうよ。」
Mさん:「砂糖入りの缶コーヒーってそんなに歯に悪いんですか?わかりました。今の職場に入る前はブラックのコーヒーを飲んでいたから、そのようにします。」

彼も息子さんも奥様も、家族全員が(予防の為に通院して下さっている)英保歯科のファミリーなのですが、この息子さんは先日の就学前健診で虫歯があったので「ウチの子が虫歯作ったらあかんやん(笑)。」とお母さんに言った事を思い出しました。

私:「Mさん、息子さんはヤ〇ルト飲んだりしていませんか?」
Mさん:「ヤ〇ルト?!ヤ〇ルトもだめなんですか?あいつヤ○ルト大好きでめっちゃ飲んでるんですけど。」
私:「そのうち上の前歯が溶けて無くなっちゃうよ。そもそも砂糖は歯だけでなく体にも悪から、(貴方のご両親がしてくれたように)親がコントロールしてあげないとダメですよ。」
Mさん:「わかりました。了解です!今日は間違えて来たのに、診てもらって有難う御座いました。」

私:「1週間早く診てあげて良かったよ。治療じゃ無くって、缶コーヒーを1週間早く止める事ができるからね。」
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どうやら、(親の愛情に包まれて大切にされていた時の)昔の彼のお口の環境に戻れそうです。話かけてみて、聞いてみて良かった。
机の上の飲みかけのコーヒーは冷めちゃったけど、ホッと安心できて、私の心は温かでした。

毎朝毎朝、ヤ〇ルト6本飲めます?

今日の夕方に、5歳の女の子が祖母(といっても40歳代に見える←注:こちらの方は英保歯科でインプラントやジルコニアセラミックなどの総合的な治療を行ったので歯がとっても美しい。これも少しは手伝っていると思う)と母親(大人しく、真面目そうな方)に連れられて来院しました。

母親:「この子、凄く虫歯になり易いから、毎月毎月、某歯科医院にずーっと通院してシーラントやフッ素などをしてもらっていたのですが、今日神経を取ってしまった乳歯に銀歯の被せが入ってショックを受けました。優しく評判の良い先生なのですが。銀歯を見た祖母が『一度英保先生に相談してみたら?』と勧めてくれて来院しました。」

お嬢さんのお口を拝見した所、確かに銀歯のクラウンが入っていました。アップデートされたカリオロジーに裏打ちされた予防歯科を実践している英保歯科では、乳歯に銀歯のクラウンは20年以上使っていないと思います。

また、虫歯の特徴をチェックさせて頂いた所、上の前歯の溶け方が著しく、奥歯の虫歯はそれなりです。フムフム。なるほど。

『甘い飲料を習慣的に飲んでいるな。その一方で、おやつの時間は大体決まっていそうだ。無茶苦茶はしていない。ジャンクフードをダラダラ食べさせたり、ラムネやハイチュウをしょっちゅう口の中に放り込んでいるタイプでは無いな。』と瞬時に想像出来ました。

私:「お母さん、ヤ〇ルトを毎日与えていませんか?」
母親:「〇△!?□%?、何でわかるんですか!?毎朝1本飲ませています。」
私:「それが前歯に虫歯を作って、そこに虫歯菌が常駐するようになりお口全体に拡散して奥歯まで虫歯にしているんですよ。おやつの与え方は結構コントロールされていると想像できます。」
祖母:「その辺は、わりとキッチリしてくれていると思います!!(←ナイス助け船)」
母親:「今日は先生に怒られると思って来ました。ホッとしました。」
私:「オレンジジュースを常に冷蔵庫に入れておくのもダメですよ。知識が無いって怖いですね。今日帰ったらどこに電話したら良いかわかりますね。」

カゴ〇の野〇生活の裏面。特殊詐欺の犯人を非難するなら、「おまゆう」でしょ?

ところで、体重10キロの子供が毎朝1本の(あの砂糖タップリの)ヤ〇ルトを飲んでいるという事は、体重60キロの大人なら毎朝毎朝6本のヤ〇ルトを飲まされている事になります。考えただけで吐きそうでしょ?
毎朝6本。虫歯だけでなく、肥満や糖尿病になったり、精製白砂糖が引き起こすイライラで気分が悪くなりそうですよね。

SONYも富士フイルムも事業内容をすっかり変えて再成長しています。Y社さんにも、乳酸菌培養の技術を応用して、次のステージへ行って欲しいと思います。