水と安全と医療はダダ同然?

私が18歳からベジタリアンを続けている理由は、動物を殺してまで食べたくないからです。虫も殺さぬ何とやらと言いますが、虫を殺す時すら「ごめんな」と謝る程の殺生が嫌いな平和主義者です。それでも日本が侵略されたら、自衛隊員の皆さんと共に戦う覚悟はあります。中高生時代に白陵で軍隊式教育を受けたせいかな?

イザヤ・ベンダサン氏は彼の著書『日本人とユダヤ人』の中で「日本人は水と安全はタダと思っている」と述べています。

私は長年日本で歯科医療に従事してきた者として、これに「医療」を加えたいと思います。

大半の日本人は、歯が痛くなってから健康保険証を持って歯医者に行けば数千円で「歯が治る(=ほぼ元の状態に戻って、あわよくばそれが一生持つ)」と無意識に思っているのです。
まさに、水は「蛇口をひねれば、飲める水が出てくるのが当然」で、安全は、例えば「中国軍が本州に上陸してきたら、自衛隊と米軍が戦うのが当然」と無意識に思っているのと同様です。

そして大半の日本人は、いよいよ歯の状態がどうしようも無くなってからも「どこかに保険治療で(=タダ同然で)完璧に元の歯のように戻してくれる歯科医院があって当然。だってここは日本だから。」という幻想を抱いて、その結果、自称「歯医者難民」になるのです。

残念ながら、水も安全も質の高い医療もタダでは無いのです。

令和3年の時点の平均的な日本人の口の中。数千万円の家と、新車が買える経済力があってもこの状態。
平均的な保険の治療が施してあります(黄色のところ)が、素人目から見ても、どうですか?Poor に見えませんか?(ここで言う Poor は貧乏という意味ではありません。念のため。)
我々日本人歯科医師は米国はおろか、今では台湾の学会でもこのような日本人の歯の実態の写真を見せる事ができません。余りにも恥ずかしいから。

ただ、幸いな事に、歯科医療に関しては「タダ同然」にする方法があります。親から貰った最高で最強の「持って生まれた歯」を大切に大切にして、完全に予防するのです。そうすれば本当に一生「タダ同然」で行けますよ。歯医者難民にもならずに済みますし、もう、この手を使うしかないね。