「院長日記」カテゴリーアーカイブ

HUMMERは車も靴も男子の憧れ 

このブログに時々登場して頂いている夙川在住の実業家、N様が今日、英保歯科にお見えになりました。

良い天気の中、男子なら誰でも憧れるような大きな愛車を駆って来て下さいました。ご家族が運転しやすいようにと普通の(多分、普通ではないと思いますが)車もお持ちだそうですケド。

車だけでなく、N様が関わっておられるビジネスの方も随分スケールが大きいようです。数億円規模の投資をしたが、見込みがないと判断するとあっさり引き上げたとかいった豪快な話を聞かせて頂けたりと、N様と話し出すといつも面白くて止まらなくなってしまいます。

今日最初に顔を合わせた時に「話しだしたら止まらないので、まず治療をしますね。」と前置きした程です(笑)。

そして、N様はよく、私の知らない世界のものを持って来てプレゼントして下さいます。南淡路オリーヴ園のオリーヴオイル(クセのない味は癖になりそう)や非常に稀有なABM乳酸菌(あの海老蔵さんも愛用中!あまりにも貴重で、現在入手困難だそうです)等々。

今回は大きな車同様に、男子なら誰でもあこがれる大柄のブーツを持って来て下さいました。本当に有難う御座います。

南淡路オリーブ園の理事メンバーの白石様(N様の先輩)が私の事を気にかけて下さって、ご自身のアパレルブランドの製品をN様に託して下さったそうです。

カッコいいブーツ。上手く履きこなせるかしら。

普段、通勤の時に履くにはカッコ良すぎますが、カジュアルな服装でお出かけする時に履いて行きたいと思っています。

いつも物欲を抑え、ファストファッションで定番の衣類を決めて我慢ばかりしていますので、このような「自分では絶対に買わない珍しい物」を頂くと、その非日常感が嬉しいです。

昔、英保歯科に勤務してくれていた宮本さんというスタッフから、誕生日プレゼントにピンク色のネクタイを貰った事があるのですが、その時に「先生は絶対自分では買わない色でしょう?だから選びました。」といって渡してくれました。そのネクタイは米国の学会での懇親会に参加した時も含めて今でもおめでたい席や華やかな席で愛用させて頂いています。

N様、本当に有難う御座いました。淡路島の先輩、白石様にも宜しくお伝え下さいませ。土居園長様や白石理事様に、いつかお目にかかりたいものです。

「なんか、人生、楽しいなァ」

今日は午後に雨が降りましたね。

お隣のけやき台こども園の保護者の方に、「天気の悪い日は英保歯科の駐車場の指定された区画が空いている時に限り、そこに一時駐車して頂いていいですよ」とお伝えしていますので、ハザードを点灯したベンツやレクサスが停まり出すと「あ、雨か。」と思う訳です。

「あ、雨が降り出したな。」

一方私は自転車で出勤していたのですが、スマホの天気予報では曇りだったので雨具を持って来ていませんでした。
「軽四で来たら良かったなァ。夕食時は嫁さんも忙しいから、迎えに来てなんて言えないし・・・。」

意を決して、ユニクロのパーカーのフードを頭に被り、リュックの紐を締めて、「エイヤッ」と雨の中に自転車を漕ぎ出しました。走り出してみると・・・

ウッデイタウンは空気が奇麗で植栽も多いので、雨の匂いと、雨に濡れた土の匂いが、自転車を漕ぎながら息を吸う度に美味しく感じられます。それに、パーカーやリュックに当たる「パラパラ」という雨の音はテントに当たる雨の音と同じで、それを聞きながら走っていると、ちょっとしたアウトドア気分になってきました。

気が付くと、雨の中の自転車漕ぎを思いっきり楽しんでいる子供のような自分がいました。
そして「なんか、人生、楽しいなァ。」という言葉が無意識に口をついて出てきました。

家庭は妻に主権があるので男には何とも出来ませんが、英保歯科は私の個人商店ですので、私の思うように舵を切る事ができます。たまには中小企業でも良い事があります。

で、数年前に思う所あって「モノ(コントロール出来ていない自分の物欲の結果と、見栄張りの為に買い揃えた品々)とコト(自分の邪念故に捨てきれない不毛な人間関係)」の徹底的な断捨離をスタートしたのですが、それ以来、ゴジャゴジャしていた自身の歯科医師人生がスッキリした日々の連続に変わり続けています。

今では快適そのもので、素晴らしいお客様と素晴らしいスタッフに囲まれて歯科医師という仕事を心から楽しませて頂いております。

そのような平穏な心の状態だからこそ、土砂降りの雨の中の自転車漕ぎですら楽しく感じられたのだと思います。

「捨てる」「買わない」「縁を切る」「関わらない」って大切ですよ。

とか偉そうに言ってる私も、しょっちゅう「つい、買っちゃった。」や「同調圧力に負けて付き合っちゃった。」なんですけどね。

武庫川沿いの夜桜見物

毎年この桜の季節になると三田市の粋な計らいで、郷の音ホールの裏側に提灯が釣られてちょっとしたイベント気分を盛り上げてくれます。息子達に見せてやろうと思い、土曜の夜に家族で行ってきました。

100メートル位だけでしょうか?郷の音ホールの裏手の武庫川沿いの桜が、こんな感じでライトアップされています。割とな人出で、子供も大人も笑顔で嬉しそうです。
駐車場側からのLEDの白い光と、提灯の赤い光が桜を紅白に染め出して幻想的な雰囲気を醸し出しています。
提灯はちょっと昔風(明治時代)の味のあるデザインですが、今の子にはキメツ柄かな?

今日の強い雨で桜はかなり散ってしまったと思います。ちょっと残念です。

捨てた方がいいですよ。テレビ

我が家には20年前からテレビがありません。一人目の子供が生まれた時、妻の提案で粗大ごみに出したからです。

小学生の息子達は友人から「英保の家はテレビも炊飯器も電子レンジも無いほど貧乏らしい。名前も点々抜いたらアホやし。」とからかわれて悔しい思いをするそうです。「頑張って勉強して常にトップレベルの成績を取っていれば、誰からもアホとは言われなくなるよ。」とアドバイスしています。

さて、今週の木曜日の夕方に北区のショッピングモールに食事に行った時の事。無印良品の前に大型のテレビが設置してあって、滅多に無いチャンスに、その小学生の息子たちはソファーに座って食い入るようにテレビを見ています。

私も一緒に見ていたのですが、10分ほどで耐え難くなって「もう帰るよ。ずっと見ていると、ほんまのアホになるよ。」と強制連行しました。

20年もテレビを見ていないと、普段テレビに慣れてしまっている人とは違った感覚から気が付く「異常さ」が沢山あります。

例を挙げると…

人と人が会話をしている時、視聴者の気分を高揚させる為に突然不自然なバックミュージックが流れ出して気持ち悪い。チョンマゲの時代にこんな音楽が突然流れたりせえへんやろ。うぇ~、気持ちワル。

要約すれば3分で伝えられる内容を延々30分かけて引き伸ばして放送している。30分で済む内容に3時間かける、旧態然とした団体の会議に出席している時みたいで、人生の時間があまりにも無駄と感じる。

一番良くないと思うのは「テレビ界に住む人達の価値観や常識」がテレビからずーっと垂れ流されている事。それを幼少期から見ているのだから、おかしくなるよな。

米国人の友人が挙げてくれていました。バラエティー番組見て面白いと感じる人は気を付けた方が良いかも知れませんよ。

「英保の家はテレビも炊飯器も電子レンジも無いほど貧乏らしい。名前も点々抜いたらアホやし。」という発言を平気でできる子供の家庭にはきっとテレビがあって、子供はバラエティー番組を見ているのだと思います。

テレビがあるか無いか、賭けてもいいよ。

Welcome, Michel!

今日は舞子(マイコー)からお客様が相談にお見えになりました。神戸市西区や明石から三田って、阪神高速を使えば意外に近いんですよね。

時々垂水のコストコに行っています。尼崎のコストコより、何となくこちらの雰囲気が好きです。明石海峡大橋も見えるしね。

彼女は2児の母親で医療従事者だそうです。ここ10年程は、ブランディングされた大手の歯科医院にかかられているそうですが、英保歯科のHPと私のブログを読んで「この先生ならどのように考えるか、見解を聞いてみたい。」との事でお子さんを預けてまで三田に来て下さったそうです。

大手歯科医院にはその良さが、英保歯科のような小規模歯科医院にも、その良さがあります。英保歯科が法人化したり大規模経営に走らないのは、お客様一人一人の治療方針を、私が責任を持って考えてあげたいからです。隅々まで自分の目が行き届くサイズでありたい訳です。

彼女は今日、英保歯科の衛生士の先生からブラッシング指導を受けられて「英保歯科レベル」の予防歯科をスタートされました。私の次回のアポイントも取って下さったようです。

遠方から来て下さるので誠心誠意、できる限り頑張って予防を、そして治療をさせて頂こうと思っています。

英保歯科にも春が来ましたよ!

今日は木曜日で休診です。

私は、朝日レントゲン工業の森岡様が診療所に来て下さるので Nordic Walking で出勤してきました。ゴールデンウィークにはレントゲン装置を最新の機種に入れ替えできそうです。

ウッディタウンセンターの桜も満開です。天気も良く、お花見ランチのグループもおられました。

また、昨日面接をさせて頂いた素晴らしい女性、木村さんが今月から英保歯科の受付スタッフに加わって下さる事も決まりました。

予防の為に英保歯科に来院して下さっているお客様の数も記録を更新しています。かたくなに予防歯科の重要性を訴え続けて来た甲斐があったなァと、感無量です。

日々の治療も、ファミリーの皆様のご理解のお陰で自由診療の機器や材料を惜しみなく使って理想的な仕事をさせて頂いております。職人としての一面を持つ歯科医師としては、保険の制約を離れて、思う存分腕を振るう事が出来るのは本当に幸せな事です。

最近の英保歯科は、ちょっと有り得ないような幸せな状況ですが、慢心する事なく謙虚に誠実に頑張るぞと、美しい桜の花を見ながら誓いました。

なるべく歯を削らないように

私は歯を削るのが大嫌いな、一風変わった歯医者です。「バリバリ削ってセラミックで白い歯に」という治療はあまり好きではありません。健康な歯の部分まで削る事が嫌なのです。
例えば、こんな感じで治療しています。

20歳の女の子。矯正やホワイトニングまで受けているのに、予防歯科は受けていなかったようです。フロスの知識や習慣が無かったので歯と歯の間を虫歯にしてしまいました。もったいない!
でもすぐには削らずに、矯正治療に使う小さな小さな輪ゴムを歯と歯の間に入れました。大丈夫。痛くないから。
この輪ゴムが閉まる力で歯と歯の間を1ミリ程度広げます。大丈夫。痛くないから。
2日後に輪ゴムを外すと、思惑通り歯と歯の間が開いて、虫歯の部位に直接アクセスできるようになっています。
細心の注意を払って少しずつ削ります。かけがえの無い歯だから、少しずつ、少しずつ。
手前の歯、5番にも虫歯が見つかりました。カリオロジーに配慮しても、今回同時に治療しておいた方が良いと判断しました。
カリエスディテクターを使って、慎重に、少しずつ削ります。
虫歯菌に感染した部分の除去が完了しました。
光重合レジンで修復しました。
翌日には1ミリの隙間は自然に閉鎖していました。

かみ合わせの面からガリガリ大量に削って、場合によっては銀の詰め物になる治療方法と比較して如何ですか?彼女にはこれらの写真を見せて「先生もこれだけ一生懸命やったのだから、貴方もフロスを頑張ってやってね。」とお願いしておきました。もちろん素直に返事をしてくれましたよ。

英保歯科は暇?そうでもないんだけど。

「子供の頃に怪我をして固定したことのある前歯が変色してきた」との事で、初診でお見え下さったミドルエイジの女性。初診の方には過去にどちらの歯科医院にかかられていたかをお伺いするのですが、この方は現在もけやき台にある○○歯科がかかりつけとの事。「ホームページをご覧頂いて当院の哲学に興味をお持ち頂けたのですか?」とお伺いすると、「いいえ。いつもの○○歯科の予約が先まで一杯で取れないから友人に聞いたら『英保歯科はすぐ取れるよ』と言われたので来ました。」との事でした。

レントゲンなどで診断した結果、どうやらこの前歯は長持ちしそうにありません。その歯の現時点の状態を写真やレントゲンを使って詳しく解説した上で、インプラントに置換するのが長い将来を考えた場合、経済的・時間的に一番効率が良い方法である事をお話し、治療費の概算をお伝えしましたが、どうやらそのような治療方針には興味が湧かない様子で、「この歯の今の状態が解っただけで良かったです。ありがとう。」と言ってお帰りになられました。

また、違う方ですが、今日LINEで「歯の詰め物が取れて、かかりつけの歯医者の予約が土曜日まで取れないので、英保歯科の予約がそれまでに取れたら詰めて欲しい」とのお問い合わせを頂きました。私は「当院のお時間はお取りできますが、診断と安全の為にレントゲン検査を含むいくつかの検査をさせて頂く必要があります。かかりつけ医で土曜日に診てもらえるのであればそちらで治療してもらうのが賢明ではと考えます。ご検討頂ければ幸いです。」とお返事をLINEしておきました。

英保歯科は看板を上げていないので、確かに「いらはい、いらはい。」の歯科医院よりは余裕があるのは事実です。英保歯科で予防を担当して下さっている衛生士の先生方のアポイントは1カ月先まで一杯ですが、彼女達が虫歯や歯周病からファミリーの方の歯を守ってくれるお陰で私のアポイントには余裕ができます。初診随時で保険治療メインの歯科医院のように「一人当たり15分」というような状況にはならすに済みます。有難い事です。

ただ、私のアポイントに多少時間の余裕があるからと言っても、決してサボっている訳では無くて、英保歯科のファミリーのお客様のインプラントやセラミックの治療の計画を立案したり、治療器具の整理や管理をしたり、勉強をしたり、掃除や断捨離をしたりと、結構やる事が沢山あるのです。むしろ、そうするために4年前に看板を取っ払ってしまって、あえて時間の余裕を作っているのです。

それに、園医をしている若草幼稚舎の子供のケガの為や、予防の為に年に3回英保歯科に真面目に通院して下さっているファミリーの方の為の救急対応の余裕を確保しておく意図もあります。

結構な時間をかけて治療計画を考えています。

信じてもらえないかも知れませんけど、そんな暇そうに見える英保先生でも土曜日はビジネスパーソンの皆さんの虫歯の治療で昼食を摂る事もできない程忙しいのですよ。

「英保歯科はまあまあ流行ってるし、先生もそこそこ真面目に働いてるんですよ。」というお話でした。

カメラマンと You Tuber の違い

昨日、報道カメラマンの宮島茂樹氏に会いに行ってきたお話をしましたが、彼は海外の紛争地域に出向いて戦場の悲惨さをカメラに収める「戦場カメラマン」でもあります。また、白陵で軍隊式教育を受けた影響もあってか、国を守る自衛隊を尊敬なさっていて、自衛隊に密着して復興支援や平和維持活動の様子を報告されています。

自衛隊。私も含め、普通の根性では務まらない、そんな世界です。「自分に厳しく、他人に優しく」。なかなか出来ないよ。

戦場カメラマンといえば、危険をかえりみず、中東などの紛争地域に出向いて銃弾の雨の中で写真を撮っているイメージですが、今の世の中は、すぐ傍に命の危険に晒られている人が沢山います。コロナと戦っている医療現場はまさに戦場。パワハラで社員を自殺に追いやる会社もまさに戦場。ネットの書き込みで芸能人を自殺させたりるする世の中もまさに戦場。学校もママ友の世界でも、LINEやSNS等の存在も手伝って、自殺させたり子供を餓死させたりと、まさに戦場と化しています。

この写真を撮った方は戦場カメラマンと言えるでしょう。

ですから今の世の中では、私達一人一人が戦場にいる訳でありまして、スマホを持っている人は誰でも戦場カメラマンになり得る訳です。

カメラマンと You Tuber は「他人の事を伝えたい」と思っているのか、「自分の事を伝えたい」思っているのかという点で、ベクトルが全く逆を向いていると、私は思っています。

また、カメラマンと一般人の違いは「誰かに何かを伝えるために、勇気を出して被写体にカメラを向け、シャッターを切る事ができる」か、「その瞬間、恥ずかしさや遠慮が先に立って、カメラ(スマホ)を取り出せない」かの違いだと思います。

この写真を撮る勇気が「カメラマン」なのです。

元写真部の私の私見ですが、皆さんはどう思われますでしょうか?

カメラマンの端くれを自負する私も、日本人の歯の惨状や日本の歯科事情を伝える戦場カメラマンという側面を持ちたいと思います。

不肖・宮嶋茂樹氏に会いに明石まで

今日は一日雨でしたね。午前中はオンラインで webinar を受講し、12 時に終わったらすぐに車に乗って阪神高速で明石に向かいました。
明石の文化博物館で、白陵時代の写真部で一緒に暗室に入っていた、1年上の先輩、報道カメラマン・宮嶋茂樹氏の写真展が開催されていたからです。

「13時半からの講演会に間に合うように」とカップラーメンを食べながらwebinar 聞いて、高速飛ばして慌ててやって来たのに、「講演会の入場は抽選です。ハガキが無い方は入れません。」との事でした。トホホ。

白陵の写真部の暗室の前で、宮嶋さんは私に「英保君、わしは写真で有名になるからな。もし有名にならんかったら笑てくれ。」とおっしゃった事を今でもはっきりと覚えています。宮嶋さんが写真を極めるために日本大学の芸術学部に進まれた時、当時まだ視野が狭い受験生だった私は「白陵で受験勉強をしたのに、何で国立じゃ無くて私立の芸術学部なんかに行くんだろう。もったいないなァ。」と思っていました。浅はかでした。
現在のご活躍を拝見すると宮嶋さんには「確固たる信念と先見の明」があった事が解ります。

プロ用の良い器材を使った、日大芸術学部出身の報道カメラマンの写真は圧巻です。白陵出身だから英語も堪能だし、講演会でのスピーチも一流です。「どのような仕事に就いても学生時代の努力は何らかの形で華開くものだ」と思いました。
時間をかけて、一枚一枚じっくりと拝見しました。
東京で活躍中の宮嶋さんに、死ぬまでにもう一度だけ会いたいとずっと思っていました。夢が叶いました。

宮嶋さんは現在、日大の客員教授としても活躍されています。お互い少々歳はとりましたが、控えめで、気ィ遣いの性格も白陵時代のままでした。

宮嶋さん、これからも益々のご活躍をお祈りしています。