本当に頭がいいとは?

我が家の長男はちょうど試験期間中で、昨日も昼までで帰って来ています。家族はイライラしている彼のご機嫌を伺いながら、今週いっぱいは小さくなって過ごさねばなりません。成績の良いお子様をお持ちのご家庭が羨ましい。

ところで、「頭がいい」という言葉から想像することって何でしょう?東大?慶応?ハーバード?英語ペラペラ?

「アイツ頭いいよな。中間テストで全科目満点だってさ。」
「彼女、数学が全国模試で10番以内だったらしい。」
「あの人東大出身らしいよ。」
「○○さんは幼稚舎から大学までずっと慶応だったらしい。」
「○○さんは帰国子女で英検1級だって。」


学歴尊重社会の日本においては、学歴の神通力は大学に入ってからと企業にお勤めの間は効果絶大だと思います。
かたや、我々歯科医師はむしろ歯科医師免許を取得してからの勉強とパッションの方が大切なので、正直に言うと国立大学出身だろうが私立大学出身だろうが関係が無いのですが、世間の皆様の方がそういった事を気にされるのもまた日本らしいと思ったりします。


さて本題ですが、私は最近「本当に頭のいい人」は60歳を過ぎてからそれなりの人との差が出るのではと感じているのです。

本当に頭のいい人と学歴とは全然相関関係がなくて、

①歳をとっても、世の中の価値観の変化を客観的に評価して、流されることなく、しかし、場合によってはその変化をしなやかに受け入れて自分を変える事ができる人

②歳をとればとるほど、ますます他人の気持ちがわかるようになって、どんどん他人に優しくなれる人

このような人ではないかなと思うのです。

有名国立大学出身の歯科医師でも60歳を越えた頃から変化を受け入れる事ができず、その方に変化する必要性を提示すると突然怒りっぽくなる人を何人も見てきました。自分がそのようにならないように、しっかりと自分を戒めて日々を過ごしたいと思っています。