英保歯科では20年以上予防歯科に積極的に取り組んで参りました。3歳の時にお越し頂いた方が25歳に、50歳でお越し頂いた方が72歳になられた計算になります。年3回の衛生士の先生の予防治療をお受けになって、虫歯も歯周病もきっちりと予防されています。
25歳まで一回も歯を削られた事が無いのが当たり前。72歳で自分の歯が全部そろっているのが当たり前。そんな方がたくさんおられるのです。凄いでしょ!
皆さん歯がありますので、私が総入れ歯(歯が一本も無い方の入れ歯)を作る機会は、以前は2年に1回位だったでしょうか。最近は全く作るこ事がありません。というか、必要がありません。それだけ作っていないと腕もなまってドンドン下手になってゆきます。
引っ越してこられた、ある、総入れ歯の患者さんに「英保歯科は上手と聞いてきたのに、あんたは下手やな!」と言われた事があります。私は「そうですね。(総入れ歯は滅多に作ることが無いので)確かに下手だと思います。」と正直に答えました。
英保歯科のスタンスを考えると、ニーズが皆無に近い「総入れ歯を上手に作る技術」を身に付けるより、「予防歯科の最先端の知識」を勉強する事が、地域の多くの皆様が私に期待なさっている事だと考えます。
月別アーカイブ: 2017年6月
8020 達成者 51.2%
平成28年の調査で、80歳で20本以上の歯を維持している人が過半数になったとの報告がありました。喜ばしい事です。
英保歯科の患者さんに関しては、ほぼ100%ではないでしょうか?予防歯科をフル活用して「何歳になっても自分の歯があるのが当たり前」になるのは、そんなに難しい事ではありません。
医者との出会いは情報収集が全て?
私の大好きな素敵な女性の患者さん、台湾出身で、私の母校の岡山大学医学部出身のお医者様の奥様。彼女も岡山のミッションスクール出身と、何とも不思議な「縁」を感じてしまいます。
彼女が「台湾の人間は「縁」をとても大切にします。英保先生との出会いも「縁」だと思っています。」と話してくれました。
私の患者さんで75歳になる男性。腎臓ガンのクラス3だったのですが、素晴らしい病院とドクターに出会われて、見事に完治なさったそうです。この方は三田で工場を経営されて、非常に真面目にコツコツと働き社会に貢献されて来た方です。社長でいらっしゃるにもかかわらず、非常に謙虚で人生の手本にしたいと、心から尊敬できる方です。
この男性とガンの治療をしてくれた素晴らしいドクターとの出会いは「インターネットを駆使した情報収集」でもなんでもなく、神がもたらした「縁」だけでした。
ネットで調べて都会の大きな病院に行っても、どのような医師が担当するかわかりません。一方、現在は三田のような地方の小さな診療所のドクターでも、過去に大都会の大学病院でバリバリと働いていた医師もいます。
私はこの男性に「私も〇〇さんを見習って、神様が良い「縁」を与えて下さるように、日々コツコツと真面目に働こうと思います。」とお話しました。
私には本当に良い「縁」が回ってくる事が多いのです。その時には、長年、殺生を避けて採食主義をしているお陰かなと思うことが多いのですが、普通の方にはこのような考え方は宗教のような話で気持ち悪いかも知れませんね。
全国はみがき大会 in けやき台小学校
先日、私が校医を務めるけやき台小学校5年生が「全国はみがき大会」に参加しましたので参観に行って参りました。
DVDを使って正しいブラッシングの方法に加え、デンタルフロスの使い方も学習、復習していました。
驚いた事は、小学生の歯磨きのターゲットが虫歯ではなく歯肉炎だけに絞られていた事です。
日本では「虫歯になる」という事が、すでに非常識な事になってきていると考えてよいのでしょう。
いまだに地域格差があるのは事実ですが、けやき台はこの「新常識」が「既に常識」である事は、実際に健診を行っている私が良く知っております。
「予防歯科先進地域・けやき台」。その地域医療を受け持つ者として誇らしい限りです。
断捨離はファッションか?
世間では、依然として断捨離・ミニマリストブームが続いております。
歯科医師になっていなかったら建築の設計士になっていたであろう私は、時々、You Tube で 建築+ミニマリスト のような投稿を見て喜んでおります。
断捨離に関してもあちこちに投稿があるようですが、私はこちらは見ません。断捨離は禅の思想に繋がるもの。モノだけでなく欲も捨てなければ本物ではありません。モノを断捨離をした事例を投稿して「いいね!」 のカウントが気になっている時点で、その人は注目されたい、気にかけて欲しいといった欲を捨てる事ができていないと感じ、尊敬できないからです。見るに値しません。
人知れずモノと欲を捨てる。煩悩に負けそうになっても踏ん張る。それが本当の断捨離だと思います。
私も頑張ってみます。
らくれん 8020ヨーグルト
面白い商品をフラワータウンの生協さんで見つけました。ネーミングで話題になっているノンアルコールビールの「シラフ」とらくれんの「8020ヨーグルト」です。「8020ヨーグルト」は健康な子供のお口の中から採取した乳酸菌でできているそうです。
生まれたばかりの赤ちゃんのお口の中は無菌状態ですが、色々な所から色々な菌が口の中に入って来て、それが定着してゆきます。できれば善玉菌が住み着いてくれれば良いのですが、多くは運任せといった感じでしょうか。ある親は良かれと思って子供にヤクルトを飲ませたり、ビオフェルミンを飲ませたり、その他の乳酸菌のサプリメント飲ませたりして気を付けていますね。善玉菌を植え付けるという考えそのものには賛成なのですが、私はヤクルトに含まれる「とんでもない量の砂糖」に非常に問題があると思っております。批判を覚悟で言うなら、「ヤクルトは、含まれる砂糖のせいで虫歯製造機になっている。」と考えています。
さて、一体、虫歯菌や歯周病菌はどこから感染するのでしょうか?虫歯がある母親が、自分の口の中でかみ砕いた食べ物をスプーンに出して子供の口の中に入れて食べさせたらどうでしょう?歯周病のおじいさんが食事中に自分のお箸で孫に食べ物を食べさせたらどうなるでしょう?「不都合な真実」というタイトルの映画がありましたが・・・。
この「8020ヨーグルト」の乳酸菌は健康な子供の口のなかにあったものですから、最初に赤ちゃんに植え付けるには良い選択肢かも知れません。また、感染している虫歯菌や歯周病菌を減らす効果も報告されています。
でもこの商品、残念ながら砂糖が含まれております。砂糖を添加しないと味が悪いので、無糖の商品は廃盤になったそうです。精製白砂糖の恐怖を身をもって体験している健康オタクの私は残念で仕方がありません。私のような健康オタクはL8020マウスウオッシュの方を購入したら良いでしょうね。
商品の名前も良くないですね。「8020ヨーグルト」だと中高年向けの商品のように感じてしまいます。もっと、「最初に赤ちゃんのお口の中に住み着いて欲しい良い乳酸菌が入っているんですよ。若い人から高齢者までどうぞ!」といった情報が伝わるネーミングにして欲しいですね。「Sirafu(しらふ)」の名付け親に相談したらどうかな?
乳歯は捨てずに歯髄細胞のドナーに?
長い間グラグラして食べにくかった乳歯。やっと抜けてくれたので庭にポイ!でも時代は変わりました。iPS細胞と同様の、あるいはそれ以上の価値のある細胞が、その捨てようとしている乳歯の中にあるのです。
抜けた乳歯の中にあるわずかな細胞を培養して保存し、将来の歯科治療や脳梗塞などの神経疾患に使う事が可能になってきているようです。
保管費用が平均すると年間2-3万円ということで、スマホ代を大手キャリア年間数万円払うよりはずっと安く、それなりの価値がありそうです。自己の細胞ですから拒絶反応も起こませんし、充分視野に入りそうな選択肢ですね。
乳歯の他に親知らずの細胞も使えるそうですから、興味がおありの方は、乳歯が抜けそうになったら、あるいは親知らずの抜歯手術の日が決まる前にセルテクノロジーに連絡して、あらかじめ段取りをしたおいた方が良いですね。新鮮な細胞をすぐに届ければ培養に成功する確率は跳ね上がると思います。
そう考えると親知らずがある人はラッキーかも知れません。
重篤な病気なら、その病気にかかってからでも、どこかの歯を抜いて細胞を使うという手があると思います。
多くの歯を虫歯にしてしまって、ほとんどすべての歯の神経を抜いてしまっている方には、残念なニュースです。「こんな所でも普段の予防歯科の実践の価値が生きてくる!」と思った情報です。
湯川れい子さん
子供の頃宍粟郡という田舎に住んでいた私は、神戸というキラキラした都会(と想像していた)から流れてくる「アメリカントップ40」という番組のAMラジオの電波(実はラジオ関西だったんですけど)を何とかキャッチして海外に夢を馳せていました。
その時のDJが湯川れい子氏で、今読売新聞に彼女のインタビューが連載されています。毎回読むのが楽しみで楽しみでしょうがないのですが、その中でゴスペルミュージックが心に良い影響を与えるというのがありました。「横揺れ」のノリの音楽が彼女に合っているそうで、私も同感です。
毎晩布団の中で少しだけYou Tube などで音楽を聴いてから寝るのが楽しみですが、久保田利伸さんは歯もきれいに矯正して現在も輝いて活躍されていますね。彼は夢と希望を持って活躍されているので、年を重ねて、ますます素敵な男性になられましたね。
見習いたいものです。
歯医者のくせに、歯を削るのが大嫌い
私は歯科医師でありながら、歯を削る事に極端に慎重です。他の歯科医師から見ると「バカじゃない?」と思われるほど、歯を削る事、特に健康な歯の部分を削る事に抵抗を感じます。多分、世界中の数多くの歯科医師の中でもトップレベルに位置する「歯を削るの嫌い派」なんだろうと思います。
歯の健康な部分を削る時は、たとえそれが虫歯治療に関係するためにやむを得ないとわかっていても、まるで、綺麗な赤ちゃんの肌をナイフで切り刻むような感じがするのです。
この感覚は、18歳の時から始めたベジタリアン(魚は食べますので、正確にはペスカタリアン)であることが大きく影響していると思います。
「牛を殺してまで牛肉を食べたくない。」「鶏を殺してまでチキンを食べたくない。」と思うので肉類を食べません。(結婚していなければ、魚も一切食べていないと思うのですが、家族と云う共同生活体の中で生きるためには多少の妥協も必要です。)
40年近くもこのような考え方を貫いて生きていると、歯を含む自然の物、つまり「神様がお創りになったもの」に対する畏敬の念が、やはり牛や豚や、時には馬を食べている人達と全然違っているのだろうと思います。
この感覚は長年ベジタリアンで頑張ってきた者だけが理解できるのかも知れません。
患者様に感謝しております。
今日は土曜日。ビジネスパーソンの多くは土曜日しか来院できないとの事で、特に午前中は野戦病院のような忙しさです。
今月末で55歳になる、若くもない、イケメンでもない私なのに、こんなにたくさんの患者さんに来て頂けて、信頼して頂けて、歯科医師冥利につきます。心から感謝致しております。
英保歯科の(学問的にだけでなく人間的に)優秀な歯科衛生士と素晴らしい受付の、スタッフ全員にも心から感謝したいと思います。
一般の方がお持ちになる、歯科医師という仕事に対するイメージは、「毎日毎日、朝から晩まで、人の口の中ばかり覗いている、きれいでもない仕事」かも知れませんが、人から感謝して頂けるという点については、抜群かも知れませんよ。