「最重要!予防のキーポイント」カテゴリーアーカイブ

食後30分歯磨き禁止は「ガッテン」状態でした。

ここ何年かマスコミから得た情報を基に「食後30分間はハミガキをしない方がエナメル質のために良い」と指導をしてきました。
ところが・・・。
最近、非常に権威ある小児歯科学会やその他の歯科学会が公式にこの考えを完全に否定してきております。
酸蝕症などの非常に特別なケースを除いては、やはり食後にすぐにフロスと歯ブラシをして清潔にした方が良いそうです。
マスコミのネタを単純に信じてお話してしまった事は、プロとして恥ずかしい限りです。お許し下さい。
NHKですら誤った健康法を放送する時代です。マスコミやネットの情報に操作されないようにお互い気をつけましょう。

「先生、0歳から始まってます!」・・・確かに・・・。

栄養学を専門にされている患者さんとお話をしていました。彼女は子供の頃は、お家にヤギがいるような(ハイジのような)恵まれた環境で大きくなられたそうで、69歳でもすべてご自分の歯お持ちになっておられます。
白砂糖の害で意気投合しておりましたが、「生まれてから5歳までが大切」という話をしていると、「先生、お腹にいる時からもう始まっていますよ。母体が白砂糖を過剰に摂取すると胎児にも悪影響を与えることは当然です!」と教えられて「ハッ」としました。
歯医者は白砂糖の害についてかなり耳に痛いことを言わないといけないのですが、妊婦さんにまで嫌われる役になるのはつらいなァ。でもこれもミッションだと思って、頑張ります!

血糖値スパイクを抑える6つ目の方法?

先日コンビニやマクドなどの蔓延と日本人の癌発生率の上昇との関連を危惧したブログを書きましたが、血糖値スパイクが心筋梗塞や癌の誘因になっているという事が言われていますね。
NHKスペシャル「血糖値スパイクが危ない」
痩せている若い女性にも起こるそうです。怖いね。
予防方法に関してもたくさん報告があります。
血糖値スパイクを抑える5つの方法

急激な血糖値の上昇をもたらす食生活習慣が原因で、その改善が必要なのですが、近年のハイスピードな情報社会の時代では、ストレスが半端ではないために、Web  の記事に出てくるような悪い食生活の例よりよりもっとひどい(人には見せられないような)状況があるのではないかと勝手に想像しています。
ストレスがかかると無性に砂糖を食べたくなる人がいます。独り暮らしの女性(も男性も)仕事帰りにコンビニで「15品目の和食弁当」と「カロリーオフドレッシングサラダ」と「野菜ジュース」を買いますが、その時に「頑張った自分にご褒美」と言ってスイーツやチョコのファミリーパックなどもたくさん買い込んでワンルームマンションに帰ります。(良い意味での)家族の監視の目が無いので・・・。「ムシャムシャ、バクバク。自分でも狂っているんじゃないかと思うほど止まらない・・・。」これにビールや缶チューハイが加わると更に危険度アップ!
この場合の血糖値のスパイクの上がり方は「GI値の高い白米よりも先に野菜を・・・。」なんて言っているレベルとは比較にならないほど恐ろしい上昇でしょうね。
そしてもちろん、翌日の朝ご飯は抜きで出社して行きます。

私の見解から言うと、こういった(可哀想な)嗜好、食生活習慣を予防するためには5歳までの砂糖の与え方がカギになってきます。
5歳までに甘いお菓子をバンバン食べさせられてしまったあなた(昭和中期生まれのほとんど全ての日本人)、今さらその甘い物好きの嗜好を変える事は至難の業です。5歳までに完全に脳ミソに刷り込まれてしまいましたから・・・。(;´д`)トホホ。
あとは気合と根性でセルフコントロールするしかありません。

「三つ子の魂百まで」とは良く言ったものですね。

Ora2xPerfume 私も使ってます!

我が家にはテレビが無いので見たことが無いのですが、Ora2という歯磨きペーストを Perfume がCMしているそうですね。
World Order や Perfume は日本のクールなアーティストとして誇りに思い応援したいと思っております。
ですから Ora2 は私も使っています!ただし洗面台の掃除の時にジフの代わりに。
数年前に買った物なので現在の製品と異なるかも知れませんが、あの研磨剤の強烈さは人間の口の中に使うものではないように感じております。歯の表面をすり減らしてしまいます。
ホワイトアンドホワイトも同様の理由で使って欲しくないペーストです。
今日お越し頂いた患者さんですが、ずーっと前から歯がしみて困っておられて、他の歯科医院でも異常なしと言われて英保歯科に相談に来られました。お聞きすると、Ora2 をお使いとの事なのですぐに中止して頂く事にしました。きっと自然に良くなると思います。

クリアクリンのマイクロビーズが歯周ポケットに入り込んで残留するので、こちらも使って欲しくないという記事を以前書いた事があります。

歯磨剤はなるべく研磨剤無添加の製品をベースに使い、ステインが気になる時だけマイルドな研磨性のペーストをタッチアップに使うようにするのが、賢明です。

5歳まで踏ん張れば、1/3になりますよ。

興味深いデーターが発表されています。
5歳まで砂糖が含まれたお菓子類を与えずに育った子供は、大人になっても虫歯になるリスクが少なく、虫歯の数が普通の大人の3分の1という少なさだそうです。
我が家の4人の子供は、小学校に上がるまでは精製白砂糖が入った食べ物を可能な限り回避してきました。一番下の4歳の子供は現在進行形です。
例えば、くら寿司で上の3人の子供達がシューアイスを食べていても一番下の子だけはパインかマンゴーしか許しません。本人はそれが当たり前と思っているようで、別に文句も言いません。
上の子達もずっとそうしてきましたし、上の子の方に対してはもっと厳格にしていたと思います。特に最初の子供には(皆さんと同様に)今から思えば可哀そうなくらい厳しかったと思います。
でも、その甲斐あって、我が子は「砂糖甘いものが体と心に良くない」という認識ができているようで、子供達はシューアイスなどの甘いものを食べることは食べますが、1つ位で十分満足しているようです。もちろん全員虫歯とは無縁です。

「小学校に上がるまではフルーツ以外は甘いものを与えない」位の勢いで考えておいても、そこそこになっちゃいますので、参考にして頂ければと思います。

砂糖は心と体も侵す!?

日本人の2人に1人がガンになっているそうです。ものすごく増えていますね。いつからこんなに増えたのでしょう?そしてその原因は何なのでしょうか?
英保歯科ではいつも予防を第一に考えるのですが、ガンはどうすれば予防ができるのでしようか?
ガンの組織が温度に弱い事や糖質を食って増大する点に注目して、体温を上げて免疫力を強化したり、糖質制限をおこなってガンを克服したりした話をネットや本で見かけます。

糖質の悪玉代表が精製白砂糖。砂糖が歯に悪い事は周知の事実ですが、体と心にも深刻な悪影響を与えるようです。
2017年は、この食品を食べるのを控えてみる?
体の大きな大人のにもキツーイこの食品(添加物?)が小さな子供の体と心にはどのような害を与えているのでしょうね。

スイーツやジャンクフードが容易に手に入るコンビニやマクドなどが日本に広がっていった時期とガンが増加していった時期がリンクしないかどうか興味があります。思い過ごしであることを願うのですが。
砂糖を絶対食べるなとは言いませんが、思いのほか、熟慮が必要な感じがしますね。あらゆる世代でね。

足してもダメなら引いてみては?

虫歯の原因になる食べ物(砂糖の大量に入ったスナック類など)は体にも心にも悪影響を与えるようです。
麻薬より危険「食べるのをやめられなくなる食品」リスト
やめる方が良いと分かっていても食べてしまうのはどうしてでしょうね?
生活習慣を変える「スイッチ」を入れるために必要なこと
こんな事をすること自体が難しいですよね。
私は最近「断捨離」が自分の人生に与える良い影響を実感しています。もともと「やめる」のが好きなので自分の性格にピッタリ合っていたようです。
人は何かを買ったり食べたりする時に、無意識に「そうすることによって幸せになる」と期待してやっているのだと私は思っています。
ジャンクフードをたくさん食べて幸せになったか考えてみて下さい。私は最近「これをしても幸せになれなかったなー。」と思うことはやめてみています。このシンプルな判断方法に確かな手ごたえを感じております。
やっても幸せにならない事なら、むしろやらない方が幸せになるのかも知れませんよ。

50歳のあなた、過去に虫歯だらけでも、あなたが悪いのではありません。

50歳前後の世代の非常に真面目な患者さんが「私は過去に虫歯をいっぱい作って、銀歯だらけで、自分自身の事が恥ずかしくて仕方がありません。今の子供たちは虫歯が無くて羨ましいです。」とおっしゃいました。
昭和40年頃は子供の歯と体にとっては最悪の時代でした。今は発がん性のために発売禁止になっているチクロやサッカリンなどをバンバン飲まされていましたし、下手したら「味噌っ歯(茶色に溶けてしまった乳歯がずらっと並んでいる状態。味噌のように見えるのでこのように呼んだ)の子供は可愛い」なんて訳のわからない事を言っていたのですから。
社会も親も、戦後の何も無い時代に比べて「物」が手に入るようになった事がうれしくて、体や心、それに歯の健康には興味が無かったのでしょう。
平成に入ってからでさえ、「八重歯(犬歯が外側に存在してしまっている状態。非常に問題の多い不正咬合で一生苦労する。外国ではドラキュラの歯と言われます。)がかわいい」なんて訳のわからない事をいう人がいましたね。今現在、雑誌の表紙のスマイルで八重歯の人は皆無ですね。「あの人は八重歯で気の毒」というのが正しい発想です。
昭和40年頃に子供だった方は、歯が悪くても、あなたやあなたの親が悪いわけではありません。社会の振り子が物欲と消費欲に振れていた時代だったので仕方がないんです。これからベストを尽くして予防をしていけば良いのです。
自分や自分の親を責める必要はありません。今からでも遅くありません。前向きに予防に取り組みましょう。

歯医者はコンビニより多いけど・・・

歯科医院がコンビニより多いと朝日新聞(だったと思う)が表現してから、「歯医者は掃いて捨てるほどいるので、歯科のサービスは余剰になっていて、これからもずーっと、必要な時にはいつでも、いつものように数千円位で治療を受ける事ができる」と思っている人が少なからずいます。あなたはいかがですか?

日本の保険の歯科医療費は政治力の関係で、非常識に低く抑えられています。欧米など日本と同様の経済状況の国と比較して、10分の1から20分の1という異常さです。
ですから、歯科医師はもちろん、歯科技工士も、歯科衛生士も、スタッフも疲弊してなり手がなくなってきています。

その一方で、私も含め、まともな仕事がしたい歯科医師は保険での治療に見切りをつけはじめました。数千円でできる仕事は、しょせんその程度なのです。「適当に治療して、悪くなったら抜いて入れ歯。」昭和30年代と全く同じ事をしている、そのような保険の治療は今の時代には合いません。
歯を守りたいと本気で願う、向上心の高い歯科医師は、そんなバカみたいな事をしたくて歯科医師になったのではないのです。

技工士さんも全く同様です。衛生士さんも同じです。

日本の歯科技工士の惨状はコチラ

何年か後、日本に歯科医院が山ほど存在していて、あなたの歯が痛くなって、有効な国民健康保険証を持参しているのに、先生が「もう保険の歯の治療はできないんです。保険の仕事を引き受けてくれる技工士さんが日本に存在しないので。残っている少数の技工士さんは技術を経済的な形で評価してくれる患者さんの仕事だけ引き受けると言っています。私達歯科医も、歯科衛生士もスタッフも同様です。」と悲しそうに言っている。信じられないあなたは何軒もの歯科医院を訪ねてみるが・・・。

そんなこと、あり得ないですよね。これからもずーっと3000円くらいで歯の治療が受けられるはずですよね。だから予防なんて考える必要がない。???

私は子供の歯をしっかり予防してやろうと思います。もちろん自分の歯も。

だいたい5回ですって・・・。

皆さんは、歯が虫歯になったら、歯医者に行けば必ず「治して」もらえると思っていませんよね?
どんな優秀な歯医者でも、元の状態に「治す」事はできません。所詮「虫歯になった所を修繕して延命する」事しかできないのです。
では、歯は何回でも修繕して一生使えると思っていませんよね?そんな事が可能なら、歯を抜かないといけないという事には一生ならないはずです。
悲しい事に、1本の歯はだいたい5回ぐらい修繕を繰り返すと、終わりになるようです。そのような統計が出ているそうです。
はじめは虫歯で詰める(1)。また虫歯になってもう一回、大き目につめる(2)。また虫歯しちゃって神経を取ってかぶせる(3)。また虫歯になってもう一回かぶせ直す(4)。最後に根っこの治療をやり直してもう一回被せる(5)。その次は、もう繰り返しの修繕で土台の歯がボロボロになってきているので、抜くしかないという事になります。
小さな虫歯の時から、保険のファスト治療ではなく、ちゃんとした治療を受ける方が、結局は賢明な選択である事に間違いないと思うのですが、皆さんはそれに気がつかれますか?