「院長日記」カテゴリーアーカイブ

無事でした。良かった。

昨日、90歳の男性が夕方のアポイントの時間にお見えにならず、スタッフ全員で心配し反省していたお話しをしました。

先程本人様からお電話を頂戴しました。「予約時間迄余裕があったので近所を散策しいたらら道に迷ってしまい約束の時間に行けませんでした。申し訳なかったです。又予約をさせて下さい。」との事。

しっかりしておられて、下手な心配をした事が失礼だったなと思うと同時に本当に良かったと安堵しました。

都会と田舎のイイトコ取りのウッディタウンらしい、快適な距離を保った支え合いや助け合いが上手に出来て行くと良いですね。

無事を祈っています

今日、90歳の男性から「歯が痛い」とのお電話があり、受付スタッフが空いている時間の17時からを御案内し、その時間に御来院頂く予定になっていました。しかしながら17時になってもお見えになりませんでした。

18時頃に彼の奥様(84歳)から電話があり「4時半頃に家を出たのですが、まだ帰宅しません。診察は終わりましたか?」との事でした。英保歯科にお見えになっていない事をお伝えすると「どこに行ったのでしょう?」と非常に困惑され心配されていたそうです。

この時期、寒いし日が沈む時間が早いので心配です。

この季節、17時を過ぎると暗くなってしまいますし、とても冷え込んできます。英保歯科は基本的には間違った事はしていないのですが、流石に責任を感じますし、「90歳という高齢者なのに、なぜ明日にしてもらってでも午前中をご案内するといった機転が利かなかったのか?」と、後から反省しきりです。

このウッディタウンでも老夫婦2人だけ、あるいは高齢者一人で暮らしておられる家が増えてきています。
その一方で、豊かになった日本ではすっかり核家族化が定着し、私も含め高齢の人と一緒に住んだ事が無い人がほとんどですから、今回のように「後から思えば気が付いていて当然の事に気が回らない」事も起こってくるのだと思います。

日本はもとより、三田市もウッディタウンも徐々に高齢化の波が押し寄せて来ています。今後はちゃんと頭を使って高齢者特有のリスクを回避し事故を未然に防ぐ(予防する)ように努めようとスタッフ間で再確認した次第です。

Yuko’s Yoga Class at Men’s Breakfast

今日は日曜日ですが、8時から10時までの2時間あかしあ台の Flip English で「女人禁制、日本語厳禁の英会話タイム」である Men’s Breakfast に参加してきました。

Men’s Breakfast はあかしあ台の Flip English で不定期に開催されます。

土曜日が忙し過ぎて疲れ果てており、今朝目覚めたのが7時半。慌てて顔を洗って会場に向かいました。寝ぼけたままで屋外に出たのですが、ひんやりした外気に触れた途端、気分が良くなってビックリ。やはり人間は自然に触れないとダメですね。

英会話教室などで女性の喋るパワーは物凄く、男は圧倒され気後れするので一言も喋らずに終わってしまう事があります。この Men’s Breakfast は男性だけで遠慮なく話をしましょうというコンセプトで、今日も写真や仕事や趣味の話題で盛り上がりました。

このように本来は女人禁制なのですが、今日はスペシャル企画として椅子に座ってできるヨガを体験するプログラムが設定されていました。Yuko さんというインストラクターが来て下さって英語でレッスンをして下さいました。
男はヨガに興味があってもヨガ教室内は女性がほとんどなので、男性には非常に敷居が高く現実には You Tube を見ながら練習するしかありません。ですから今日の企画は本当に有難いものでした。

昨年末にこのポスターを見つけて、凄く気になっていたのです。今日レッスンを受ける事が出来て夢が叶いました!有難う御座いました。

終了後もヨガに対する考え方を質問させて頂いたりして、とても勉強になりました。今日学んだ事を活かして生活改善に努めたいと思います。

Arc Academy 英会話教師のクリストファーは健康についても造詣が深い。今日はヨガのルーツについて説明してくれました。

Yuko 先生、本当に有難う御座いました。

岡山大学で講義

医大前商店街を散策してタイムスリップした後は大学構内に入って、こちらもあちこち探検してみました。

10年間過ごした鹿田地区。懐かしい。鹿田には岡山大学医学部と歯学部があり、他の学部は津島という地区にあります。

シェアサイクルが設置されていました。これは便利だね。
医学部付属図書館は全然変わっていませんでした。
歯学部は令和の大改装中。右半分を改装して、それが終わったらそちらに引っ越して左半分を改装するそうです。ですから建物はフロアの中央に設置された壁で真っ二つに分けられていました。
大学院時代を過ごした口腔微生物学の研究室。外国人の女性研究者が多くおられて、ここでも時の流れを感じました。
1時間と少し、熱弁を奮ってきましたよ。
帰りの新幹線の中で。ノンアルとおつまみは講義後の新幹線内でのルーチンとなっています。

講義が終わって3日が経ちますが、学生達の澄んだ瞳、真剣な眼差し、学び取ろうとする前向きな態度がまだ目の前にあります。意欲や向上心のある若者と共に過ごせる大学の先生方がとても羨ましく感じると同時に、市中の医療現場で経験を積んで来た開業医の自分だからこそ教える事ができる内容が沢山あるという自信を得る事ができました。

今回が最終講義だと思い、全力投球で臨んだ講義でしたが、教授から「場合によっては来年もう一回来て講義をしてやって欲しい。」との依頼を受けました。大学で講義をさせて貰うと自分の方が学生達からパワーを貰えるので、「機会を頂戴出来るのであれば喜んでお引き受けします。」と返事させて頂きました。

有難い事に、良い事ばかりが続きます。

岡山に行って来ました

木曜日は休診日ですが、今週は忙しかった。
午前中は診療室で事務作業と翌日のオペのシュミレーションをしていました。気が付けば12時になっており、慌てて昼食を済ませると着替えて車に乗り込みました。

午後は岡山大学に出向いて、歯学部の学生(5年生)に講義をする予定なのです。

絶好のドライブ日和です。藤井風を聞きながら新神戸を目指します。
新神戸駅の周辺には安い駐車場が点在しています。私が停めた、この軽四専用枠は24時間で500円。お隣の広めの枠は24時間で700円です。いずれにしても安いですね。
たった30分で岡山に到着。コロナ禍のせいで3年振りの岡山訪問です。岡山は私の第二の故郷なので、嬉しい。
ここからバスに乗って大学病院を目指します。私はタクシーは(贅沢なので)ほとんど使いません。
30年前と全く同じ風景の「医大前商店街」。中華料理屋の城園は廃業している模様。お隣の自転車屋さんには、30年前と同様に(見覚えのある顔の)御主人が座っておられました。

時間に余裕を持って来ましたので、講義開始まで1時間以上ありました。学生時代にお世話になった食堂や喫茶店などがある「医大前商店街」を散策してみました。ほとんどの食堂が廃業なさっており、30年という時の流れを感じました。

愛子さまの歯並びが綺麗になっている!

愛子さまの歯並びについてのちょっとしたコメントをブログに書いた事があるのですが、今週それがバズってビックリしました。

「愛子さまの歯並び」がバズった日。この日 View が 838% 増加。物凄い事になりました。

英保歯科のHP経由でこんなメールまで届いていて更にビックリ!

メッセージ:英保院長に取材のお願いでご連絡しております。
院長日記に「愛子さまの歯並び」という記事があり、今回、ご指摘通りのタイミングで愛子さまが矯正されました。つきましては、愛子さまの矯正のタイミング、予想される期間や費用、歯列矯正のメリット(メンタル面も含まれるかと思います)につきまして、30分ほど電話での取材をお願いいたします。
大変急で恐縮なのですが、明日3日が締め切りとなっておりますので、まずはご予定などお知らせいただければ幸いです。
ご検討のほど、よろしくお願いいたします。
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株式会社〇〇社『〇〇〇〇』編集部 記者
〇〇 〇〇

私は矯正専門医ではありませんので丁寧にお断りしておきましたが、ブログを書き続けているといろんな事が起きるもんです。

愛子さまの歯並びが綺麗になっているのを拝見して一国民として喜ばしい限りですし、流石、国際感覚をお持ちの雅子さまのお嬢様だと感心させられました。

男女平等のこの時代に、愛子さまが天皇になられる事に何か問題があるのでしょうか?私は美しい歯並びを手に入れられた愛子さまが日本国民の象徴として国際舞台で活躍なさる姿を見てみたいのですが、皆さんは如何でしょうか?

意図的抜歯・再植術(閲覧注意)

歯医者のブログだから、今日も歯の話。決して話題に困っている訳ではありません・・・。
えっと、今日は「残せそうにない歯を一旦抜歯して、位置を変えて再植した」という手術の写真をお見せします。見たくない人は見ないでね。明日は岡山大学に講義に行ってきますので、普段のようなブログに戻る予定です。

もう25年以上もずーっと真面目に、英保歯科に予防の為に通院して下っているご婦人。予防歯科のお陰で未だに一本も歯を失っておられません。「英保先生と出会えて自分の歯を全部保つ事ができています。」と言って下さいます。私達の想いが伝わっていて、嬉しいな。

その彼女も今では75歳を超えていらっしゃいます。今日、「銀歯が折れた」との事で(ドクターのアポイントで)来院して下さいました。

そのご婦人の歯。他の歯科医院で過去にやってもらった、左に写っている銀歯と同じような保険の銀歯がかぶせてあった歯が「ポキッ」と折れたそうです。神経が取ってある歯だから弱くなっていたのでしょう。何とかしてあげたいと思って頑張ってみたのですが、歯肉の中の方で折れているから(黄色矢印)どうしても残せそうにありません。

「抜かせて頂いて宜しいですか?抜いた後はインプラントになるかも知れません。お金がかかる治療になる可能性がありますが・・・。」とお伺いすると「ハイ。英保先生がおっしゃるのでしたら諦めがつきます。その後の治療もお金がかかっても、先生の言われる通りにしたいと思います。」とのお返事を頂きました。信じて貰えて嬉しいな。

神経を取ってある上に高齢なので歯根と骨が癒着しているのですが、なるべく歯を壊してしまわないようにオステオトームという器具を使って慎重に抜歯しました。上手い具合に歯を傷つける事無く抜歯できたので・・・。虫歯になっていた場所を歯肉の上に位置させて再植してみる事を(術中に)ご提案しました。

「英保先生にお任せします。」とのご返事。信じて貰えて嬉しいな。

抜いた穴の底にベータTCPという人工骨を填入しました。
これがベータTCPという人工骨。時が経てば吸収されてご自身の骨に変わります。
そのベータTCPの上に抜いた歯を植え直して縫合しました。虫歯の部分が歯肉より上に位置しています(青矢印)。

この後、この歯が骨に癒着するのを待ってみたいと思っています。癒着した歯根は徐々に吸収されてしまうのですが、運よく10年持てば85歳です。これが成功すればインプラントを避ける事ができると同時に歯を一本も失わずに済みますね。

このようなチャレンジングな治療は「歯科医師とお客様の信頼関係」が完全に出来上がっている時のみご提案が可能だと考えます。

歯科医院とお客様の信頼関係も夫婦の信頼関係と同様に、何年も何年もかけて築き上げるものなのです。彼女と私はその信頼関係が出来ているのです。

セラミックのかぶせを外して再治療した。これも予防歯科なんだけど、解る?

歯医者のブログなので、当然のように今日も歯の話です。(え、最近は車の話ばっかりだったって?そうだったかなァ?)

ずーっと英保歯科に予防に来て下さっているお客様の歯です。昔他院でやってもらったセラミックの歯の歯肉側が茶色になっています。「今ちゃんと修復し直さないと、ポキッと折れてきたりした時には抜歯してインプラントですよ。」と説明したところ、自由診療でやり直しされる事を選択されました。信じてもらえて嬉しいな。
根っこの先に病巣があります・・・。
セラミックの被せを外してみたら・・・。まあ、わかってたけどね。
銀合金のメタルコア(金属製の土台)を取り除いたところ・・・。まあ、わかってたけどね。
・・・。頑張って掃除しよう・・・。
根管充填剤というものを全て取り除きました。(青い所に入っていた)。これが大変な仕事なんです。
根っこの先っちょの近くにある側枝という所(黄矢印)にバイオセラミックスを填入する事に成功!これで病巣は縮小するはずです。
今回は土台にファイバーコアを使いました。黒い所は銀合金によるタトゥーで虫歯の取り残しではありませんからご心配なく。
丁寧に削って、技工士の先生にジルコニアセラミック冠を作ってもらいます。
ジルコニアセラミック冠を仮止めして使ってもらいます。具合が良かったらレジンセメントで接着します。

自由診療で20万円ほどかかりますが、これでこの歯の寿命を「グン」と延ばす事ができました。充分に価値のあるお金の使い方だと、私は思います。読者の皆さんの価値観からご覧になったら、どう思われますか?

できれば10年、20年と持って欲しいのですが、既に神経を取ってしまってありますからね・・・。祈る思いです。

私が言いたい事は「歯科医師がこれだけ頑張って、お客様は何回も何回も通院して、高額の治療費を払っても、元々の無垢の歯には戻せない」という事なのです。予防が一番シンプルで簡単でほぼタダである事をしっかり理解して実践して頂きたいと願います。

英保歯科的、前歯が欠けた時の治療方法

「先生、大変な事になりました。縫い物をしていて『グッ』と力を入れた時に、前歯が欠けちゃったんです。」
「どれどれ・・・。ホンマや。」

黄色の矢印の部分が欠けてしまっていますね。
斜め横から見たらこんな感じ。

見た目は全然気にならないし、痛くも何ともありません。舌触りも気になりません。でも、ここから虫歯にならないか心配で、詰めておいてもらおうかと思って、来ました。」
「そうですね。レジンで修復すれば一旦は綺麗にはなるよ。0.何ミリかは削って詰めるようになるけどね。」

エナメル質を一層(ほんの少し、0.2㎜か0.3㎜ 程度だけ)削って、接着剤を塗り、薄緑の範囲に「コンポジットレジン」をくっつければ全然目立たないレベルまで綺麗になります。一旦は
違う方の歯の写真ですが、そのように綺麗に修復しても、治療後数年から10年程経てば、詰めたコンポジットレジンや接着剤(高分子化合物)の加水分解が起きてしまい、詰めた部分に変色が発生します。この写真の黄色矢印で囲まれた範囲は何年か前にコンポジットレジンを詰めてもらったそうです。

加水分解はプラスチック製品の表面がだんだん「ベトベト、ニチャニチャ」になってくる、例のやつです。私達の身の回りも最近は中国製の製品ばかりになってきましたが、質の低いプラスチックは加水分解が早く進んでしまいます。例えば、100均の製品などは数か月でベチョベチョになってくる事がありますね。
歯科で使うコンポジットレジンは医療用で非常に高品質です。100均のそれとは比べものにならない程の耐久性がありますが、それでも加水分解は避けられないのです。

緑の所をレジンで修復したとして、10年後には加水分解が起きて変色するので更に大きく削って(青の範囲まで)再度詰めるようになります。

それから更に10年経ったらどうなるでしょう。一旦削って埋めてしまうと生きている限り「詰めなおし」が繰り返され、詰め物の範囲はドンドン大きくなって行きます。考えてみたら恐ろしい「負のサイクル」ですね。

お客様と相談した結果、「自分の歯並びや噛み癖を知って、これ以上破壊しないように気を付ける。見た目は全く気にならないという事なので、今回は詰めたりせずに定期的なフッ素コートだけで経過を見る」事になりました。それなら加水分解による変色とも無縁だからね。

この写真をお見せして、この方が前歯を欠けさせてしまった原因を説明し、そのような癖をやめてもらうようにお願いしました。

英保歯科ではこんな感じで、かけがえのないお客様の歯に簡単に手を下す事はしておりません。きっと、合う人には合う、変わった歯医者だな。

三田の紅葉を楽しむ(ちょっとだけ)

今日は自治会で防災訓練をしているようで、人見知り傾向の強い我が妻は緊張している様子で非常に機嫌が悪い。「代わりに訓練に出ようか?」と2回ほど言ってみたのですが「結構です!」と、かえって火に油を注いじゃった雰囲気です。ヤッバー。

「君子危うきに近寄らず」「逃げるが勝ち」「触らぬ神に祟りなし」と、色々な言葉が頭をよぎり、末っ子に「お父さん、ちょっと車にガソリン入れてくるけど、一緒に行く?」と誘ってみたところ「行く、行く。」との事。

まだ半分以上入っていた S660 のガソリンタンクを無理やり満タンにした後は青野ダム方面にドライブに行きました。防災訓練が終了した頃を見計らって帰宅する予定です。

車で10分も走ればこの風景。この空気。三田は本当に素晴らしい所。
テニスコートが充実している下青野公園ですが、小学生の息子にはとても楽しい場所だったようです。
デイキャンプを楽しむ家族もチラホラ。穴場で混雑していないので皆さんゆっくり楽しんでおられるようでした。

頃合いを見計らって帰宅しました。将軍様に粛清されないように玄関から2階の自分の部屋に直行。何とかセーフ。自分の部屋でコーヒーを入れて一息つきました。

このブログを書き終わった後は来週の木曜日に行う予定の岡山大学の最終講義の仕上げをするつもりです。引き続き自分の部屋に籠ってね。どうやら今日は、その方が良さそうだ。