パンデミックが起ころうとしています。
自由経済が極端に行き過ぎたアメリカでは貧富の差がトンデモナイ事になっています。裕福な人でも貧困な人でもコロナやインフルエンザに感染したら基本的には安静にして自己免疫力で克服するしかないのですが、貧困な人は普段から過酷な労働に従事したり、食べ物がファーストフードやジャンクフード中心だったり、住環境が悪い(かなりの数のホームレスもいる)ので「普段から慢性的に体調が優れず」ウイルスにやられてしまって命を落とす事があります。
日本人は今のところ概ね国民皆保険制度によって、まるでアメリカとは別世界のように守られています。教育制度も優れているので衛生観念や体調を維持するための生活習慣についても正しい教育を受けてきています。ただ、若者を中心に終身雇用を否定して(ドンドン転職するのは当たり前)実力主義の社会を望む人が増えてきたせいで格差が酷くなって、今後は「アメリカ的」になってくるだろうと思われます。
この日本の国民皆保険は医科の分野では現在の所までは何とかほぼ良好に機能しているのではと思います。ところが歯科の分野では(恐らく歯科分野の政治力の弱さが原因だと思うのですが)保険で「世界基準の普通の治療」を行う事が事実上困難な構造になっています。医科歯科格差と呼ばれています。
ただ、最近は消費税を上げても上げても社会保障の費用が不足する事態に陥りつつありますし、例えばインバウンドの旅行者や日本に帰化していない外国人の医療費まで日本人がせっせと働いてカバーしている実態があるそうですので、この国民皆保険制度いつまで維持できるのかは不明でしょう。
日本人は元来頭が良いので維持できる可能性はあると思いますが、
①医科の分野では普段から健康に気を付けて不要不急の受診を極力控え医療費の増大を社会全体で努力して避ける。薬をもらっても飲まずに捨ててしまっているようでは「サステイナブルな社会保障制度」を期待する事など不可能でしょう。
②写真入りマイナンバーカードと保険証を一体化して外国人や保険料を払っていない人の「なりすまし受診」を回避する。一枚の保険証で何人もの外国人が「なりすまし」してもザルのシステムではチェックのしようが無い。
③歯科の分野では健康保険制度を使って予防(簡単な事です)を徹底し、虫歯や歯周病を激減させた上で、「多くの歯の病気は自己責任」であるという観点から社会で論議して制度を再構築する。
(番外)タバコを吸う人はガンになるので、タバコに医療費の上載せをしたり、砂糖入りジャンクフードなどの虫歯を引き起こす食品に歯科医療費の上載せをしたりして、口にする人に自己責任で医療費を負担してもらう工夫をする(そうすれば値段が高くなって口にしなくなり、結果的には国民の幸福につながる)。
といった事が必要ではないかと思います。
原子力発電による放射能の問題でも医療費増大の問題でも、実は「節制、節約をしなかった国民自身」によって引き起こされているのであって、「政治ガー」「東電ガー」「医者ガー」とネガティブな事を言っていても前には進みません。
国民一人一人が前を向いで努力しないとね。