「インプラント治療」は「散髪」ではありません。

妻曰く、神戸在住の友人が「神戸の良いインプラントの歯医者を紹介して欲しい」とのこと。
「良い歯医者って言われてもなあ・・・。」と、私。

何軒か心当たりがありますが、それぞれの病院の哲学、考え方、雰囲気、価格等が異なるので、その方に合うかどうか判断のしようがありません。妻の大切な友人なので、無責任に紹介もできませんから、私から直接お電話してみました。

私:「一度だけ三田まで来て頂いて、レントゲンとお口の中の写真と簡単な検査をさせて頂いて、お話をお伺いすれば「良い(つまり、あなたに合う)歯医者が紹介できるかも知れませんが、かかりつけの歯医者さんは無いのですか?」
妻の友人:「3か月に一度クリーニングをしてもらっているかかりつけの歯医者があって、そちらで歯を抜いてインプラントか入れ歯と勧められたのですが、その歯医者がイマイチ信頼できないので、インプラントだけどこか他でと思って奥様に聞いてみたんです。」
私:「〇✖△!(信頼できないかかりつけ医?・・・。)
そもそも、すべての歯科治療は予防・治療・メインテナンスの一連の流れの中で行われるもので、インプラントも入れておしまいではなく、入れてからが始まりなんですよ。それに他の医院で入れたインプラントに不具合があっても、他の歯科医院を選んだあなたと治療をした先生の二人の責任であって、そのかかりつけ医にはメインテナンスの義務も、何の責任もないのですよ。かかりつけ医がインプラントをやっているなら、そこでインプラントをやってもらって、患者は清掃と定期的な通院の義務を、医師はあらゆる責任を果たしながら、きちっとメインテナンスをして長持ちさせないといけません。
そもそも、かかりつけ医が信頼できないなら、信頼できるかかりつけ医を探すべきでしょう。」
妻の友人「???。でも、解ってきました。」

かかりつけ医は、一切の邪念なしに、心からあなたの事を考えてくれる「親」のような存在。
かかりつけ医として信頼してくれるお客様は「ファミリー(家族)」のような存在。

家族の事を心から心配し、守る事を考えてあげられない親は、親として失格ですし、もしあなたが親を信頼できないなら、家を出て行った方が幸せでしょう。

大規模な経営・派手な体裁や暮らしを好む歯科医師(医師も)は、心に「お金」という邪念が入る危険性がありますので、相当に自分を律して高い理念を持てる人間でないと「本物のかかりつけ医」になれないのでは?と思います。

私はインドの僧侶のような高尚な人間ではありませんので、「コンパクトな経営」と「質素な暮らし」を良しとして、セルフコントロールしなくても邪念が起こらないようにしています。
物と欲を断捨離する事によって、邪念が自然に消滅し、「本物のかかりつけ医」になれるなら、いいでしょう?

次回来院時にそういった視点で英保歯科を観察してみて下さい。無駄な物も、無駄な事も、無駄な時間も、無駄な人も、一切無いことに気が付いて頂けると思います。その一方で(というか、その結果)、ファミリー(あなた)に対する純粋な愛に満ちていると、肌で感じて頂ければ幸いです。