「予防歯科」カテゴリーアーカイブ

歯の数と肺炎死のリスク

歯が抜けると「肺炎死」のリスクが上がる
という記事が掲載されていました。
歯の数が少なくなると肺炎で死ぬ確率が激増するというデーターなのですが、歯科医師の立場から言うと、「何らかの理由で、歯が抜けるような口腔内の衛生状態が続いている方は、お口の中に雑菌が多い。つばにも雑菌が多い。高齢になると、筋力が落ちて、のどが「きゅつ」と閉められなくなって、雑菌の多いつばが肺に流れ込んでしまって肺炎になってしまう。」
という事だと思います。歯の数はひとつの指標ですが、たくさんの歯を保てるような衛生状態を保って肺炎にならないようにしたいものです。

虫歯にならないケーキを作ろう!

キシリトール100%の甘味料を入荷しました。
白樺の木から作られる天然甘味料です。化学合成甘味料ではないので、体にも安全。イチゴなどにも微量に含まれています。
虫歯の原因になるどころか、虫歯菌を弱らせる効果を持っている「夢のような」甘味料です。
これを使ってケーキを焼いたらどうでしょう。
これをコーヒーに入れて「チビチビ」飲んだらどうでしょう?
過去の概念から判断すると、甘味料ですから、あたかも虫歯になりそうな行為で恐ろしい感じがしますが、効果は真逆で、「虫歯になりにくくなる」んですよ。
凄い時代になったものです。予防歯科は日進月歩ですね。

キシリトールガムの選択方法

キシリトールガムにも色々な種類があります。
マックスバリュー三田店で代表的な3製品を購入し、そのキシリトール含有量を計算してみました。

ロッテキシリトールガムは45%
グリコポスカは36%
リカルデントはたった4%(!)。

これらの結果から、ロッテは「キシリトールメインで、虫歯菌を弱らせる」。リカルデントは「初期虫歯の修復に主眼を置いている。キシリトールはほとんど入っていないので虫歯菌を弱くすることは期待薄」。グリコは「バランスの取れた優秀選手」。
という事になると思います。

市販の商品は100%キシリトールにしようと思うと値段が高くなるので、50%以下になってしまうようです。

キシリトールガムの使い方

キシリトールは甘いのに、虫歯になりにくくなる「魔法のような」「夢のような」食べ物。良い時代になったものです。

1日5グラム以上を摂取する事が勧められていますが、市販のタブレットガムだと50%キシリトールなので、1日10個以上噛みましょうという事になります。かなりの個数ですね。
そんなことすると、ロッテが儲かってしょうがない事になります。

キーワードは「細く長く」使う事。「継続は力なり」です。

極論すれば1日1個でも良いので、ずーっと使って頂きたいのです。

夕食後、完全にフロスをして、歯ブラシでプラークを徹底的に落として、それから更にお風呂に入ってシャワーでお口の中を徹底的に洗い流して、「もう絶対朝まで何も食べたくない!」と思うくらいにお口の中の細菌(虫歯菌を含む)の量を減らした直後に「キシリトールガムを1つ」お口に放り込んで、味がなくなるまでよーく噛んで下さい。

そうすれば、恐ろしい虫歯菌の感染から逃げ出す助けになります。

これを何年も続ける事。お父さん、わかりましたね。

子供の虫歯は誰のせい?

生まれたての赤ちゃんのお口の中には虫歯菌がいません。その後「誰か」から「虫歯菌」という細菌をお口の中に感染させられてしてまって、それが定着してしまうと虫歯になってしまうのです。

あまり触れたくない事実なのですが・・・。

その虫歯菌は母親や父親や兄弟、それに祖父母や友人からも感染します。食事、食卓を共にする頻度が高い人が原因になっているのです。

インフルエンザ予防の知識があれば、虫歯菌の家族内感染を防ぐ事ができます。

大きな問題は「保菌者が家族にいる限り、永遠に相互感染のリスクが存在する」事なのです。

お母さんがいくら子供の歯を虫歯から守ってやりたいと思っても、お父さんの意識が低く、予防歯科治療を全く受けずに「強烈な保菌者」のままで家庭内にいたらどうでしょう?家族の虫歯予防が可能なのでしょうか?

考えただけで怖くなりませんか?でも「真実」なのです。

そのような家庭はすぐに対策を立てないと、家族全員が不幸になりかねません。子供が虫歯だらけになって、お父さんが心臓病で倒れる前に対策を。

予防歯科は日々進歩しています。解決策はあるのです。家族全員で取り組めば、の、話ですが。お父さん、おじいちゃん、聞いてますか?

機会を見て、具体的な方法を、少しずつ、分かりやすく、お話してゆきますね。

仲井雪江先生のご講演を拝聴してきました。

仲井先生は岡山大学の後輩で、3年間の海外留学の後も積極的に研究を重ねられ、現在は静岡県で教授として活躍されています。
予防歯科のエキスパートで、最新の予防歯科理論についてアップデートしてきましたよ。
三田の英保歯科でも「即時に」採用して実行します。
皆さんのお役に立てるように、頑張ります!

インフルエンザ予防のために歯磨きをしよう

私が子供の頃、風邪の季節になると、歯科医師である父親が「歯を良くみがく人は風邪をひかへんのんや(播州弁・・・)。」と言っていました。
子供心に「何訳のわからんこと言ってんねん!」と思っていましたが、歯科医師になった現在は彼の言う事がよーく理解できます。
お口の中を清潔に保つことは、同時に外から入ってくる菌やウイルスも排除していることになります。それに、常にお口の中を清潔を保てるような毎日の暮らしは、生活のリズムそのものを正しく、規則的にしないと維持できないので、全身の健康状態も良好に保てるようになります。ダブルで風邪をひきにくくなりますね。
父親が経験から感じていたことは、最近になって科学的根拠が示されました。
インフルエンザ退治、歯磨きから!?
インフル感染助長 「口の中のケア、重要性高まる」 日大チーム発表
おやじ、グッジョブ!

そうかも知れないけど・・・?

昨日の記事の続編が出ていますので紹介しておきますね。
歯を削ったら、認知症・心筋梗塞・がんのリスクが急増する
そうかも知れないけど、既に歯がめちゃくちゃな日本国民にどうしろと?
日本人の大半はこれを読んでもやっぱりフロスをしないんですよね。保険で安価に歯が入るからね。歯をたくさん削ってね。
早く日本人の歯に対する価値観が韓国や中国に追いつくと良いのですが。
一歩一歩、啓蒙を続けます。

7割は同意できますね。

ちょっと興味深い記事が出ていました。
虫歯になっても、神経は絶対に抜いてはいけない
現役歯科医が実名で警告
歯を削ったり、歯の神経を抜くことの弊害を言っておられます。
少々感情的・個人的な意見が散見されたり、科学的根拠のある代替え案が提示されていなかったりする点が問題ですが、参考にして下さいね。

KAGOMEの不思議

歯科医師の間では野菜生活やポカリスエットなど「体に良い」と信じられている飲料にかなりの砂糖が入っているという事実は常識です。
実際、商品のパッケージには「ショ糖」という文字が見られます。ショ糖は砂糖の主成分で虫歯の原因になります。
でも、パッケージには体に悪いというイメージの強い「食塩・砂糖・保存料不使用」と赤字で印刷してあります。カゴメが健康に寄与する会社を自負しているなら、「本製品には原材料由来のショ糖が大量に含まれております。ショ糖は砂糖の主成分で虫歯の原因になります。」と赤字で書くようにしたらカッコいいのになと思います。
国内外のタバコのパッケージにはそのような警告を書くことが義務付けられておりますね。
カゴメの社員の方、会議で提案してくれません、よね。