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歯磨き(ブラッシング)の目的を明確に理解する

歯磨きをここではブラッシングと呼びましょう。ブラッシングが虫歯予防に大切である事は、幼稚園から小学校、中学高校とずーっと、繰り返し繰り返し刷り込まれますので、誰に聞いても「虫歯予防は歯磨き」と答えてくれます。
これまでのお話で「虫歯予防はフッ化物」と答えてくれる方がおられてもおかしくないと思っています。そうですよ。それも正しい見方です。
どんなに美人のモデルさんでも腸の中には必ず大腸菌がウジャウジャいて、それが体と命を助けてくれている訳ですが、同様にお口の中には常在菌という菌が必ず存在します。この構成の中身に悪玉菌(虫歯菌や歯周病菌)が増加すると困った事になる訳です。
リステリンなどの洗口剤で悪玉菌だけを殺す事ができれば良いのですが、ショットガンのように無差別に殺菌してしまうので使い方が難しいのです。
ブラッシングの目的はこの常在菌の量(特に悪玉菌)を一定以下に保つ事によって、虫歯や歯周病の発症を起こさないようにする事です。ですから別名「プラークコントロール」と言います。
素人のプラークコントロールの技術では限界がありますので、時々衛生士さんの指導を受けたり、プロケアー(professional tooth cleaning)を受けたりする事が必須になります。歯科医師の私でも年に4回衛生士の指導とプロケアーを受ける事を欠かした事がありません。

歯科の主な病気は3つあります。さて、何でしょう?

歯科で扱う主な病気は3種類。①虫歯②歯周病③噛みあわせ病。「なーんだ。そのくらい知ってるよ。」とおっしゃるでしょう。わかりますよ。
それでは、どんな時に歯医者に行きますか?「歯に穴が開いた時。」「つめ物が取れた時。」「冷たい物や熱い物がしみるので。」・・・ですよね。
実は、そういった時って患者さん自身が無意識に「自分は虫歯だ!」と断定してお越しになっている事がほとんどなんです。それはそれで構わないのですが、②と③についてはどうでしょう?「自分は歯周病だ!」「自分は噛みあわせ病だ!」と断定して歯科医院に行かれる方は虫歯に比べて非常に少ないです。なぜなら②と③は素人の患者さんには「良く分からない}からです。
②歯周病は慢性病なので徐々にしか症状が現れません。口臭が出てきても、髪の毛が寂しくなったり、お顔のシミやしわが増えたりした時と同様、回りの人は普通は指摘しません。ですから、はっきりとした自覚がないままズルズル進行してしまいがちです。虫歯の時と違って「自分は歯周病だ!自分の口は間違いなく臭いぞ!」と自分で断定できる方は少ないのです。
噛みあわせについては、素人の方には更に「良く分からない」はずです。歯科医師でも充分な研鑽を積んだ先生でないと、木を見て森を見ずではないですが、虫歯を削ってつめるだけと云った状況に陥ります。
私が指導医(かみあわせ指導医と言います)をしている「日本顎咬合学会」は、このかみ合わせについては非常に多くの研究実績がある学会です。
歯周病やかみ合わせ病の詳細は又の機会にお話しします。

3Di ダイレクト

英保歯科の特徴的な技術を生かした虫歯の治療法に「3Di ダイレクト」というオリジナルメニューがあります。基本的には神経を取っていない歯が対象です。
①3D ビデオ顕微鏡(Mora Vision) や5倍拡大のルーペを使用する。
②ラバーダムやZOOなどの防湿装置を使用する。
③神経が残せそうに無い歯(熱い物がしみたりして、他の歯科医師が神経を取る事を強く勧めた歯)でも i Mix を使用して神経を取らないよう最大限の努力をする。
④保険診療では使用できない、ハイグレードのダイレクトコンポジットを使用して自然な美しい歯として修復する。
これらを確約して治療を行う「3Di ダイレクト」は長い目で見た時には患者さんの時間的、経済的、機能的、心理的負担が軽減される「お得な」治療方法です。
費用は1本2万5000円+消費税となっております。「3Di ダイレクト」で治療ができるかどうかは、まず英保歯科で診断を受けて頂く必要があります。
虫歯の部分が大きいと「3Di CAD/CAM」の適応となります。