「院長日記」カテゴリーアーカイブ

岡山大学予防歯科では、普通です。

今日来て下さった素敵な女性の患者さんに、歯科医師の私から直接歯磨き指導をさせて頂きました。
先生が歯を削ったりせずに、歯ブラシを持ってせっせと患者さんの歯を磨いている姿は奇妙かもしれませんね。
でも、岡山大学の大学病院研修時代に予防歯科に配属された時、歯ブラシだけで歯周病をなおす事に取り組んでいましたので自分にとっては「普通」の事なんですよ。
実際に指導させて頂くと細かい技術的な点がよく伝わったようで、次回お口の中を拝見するのが楽しみです。
きっと歯周病が改善し、歯肉からの出血も減ってきれいなピンク色の歯肉になっている事でしょう。

連休は家族と過ごしました

子供の頃から頃からずーっと勉強ばかりに時間をかけてきましたので、最近はメリハリをつけて、本当に良い学会や講習会などを厳選して参加し、家族と過ごす時間を可能な限り多くとるように心がけています。
連休はずっと家にいて、妻や子供達と時間を共有しました。
私にとって何にも代えられない大切な瞬間の集合体です。お陰で心が落ち着いて、明日からの仕事に全力投球できそうです。
週末は台湾に行って、一流の先生方にお会いする予定です。またレポートしますので楽しみにしておいて下さい。

CPAPやめられたらいいですね。

今日は大阪回生病院の先生からのご紹介で比較的重症の睡眠時無呼吸症候群の患者さんにOA(マウスピースの一種)を作成する作業を行いました。下顎をどれだけ前方に出す事ができるかが快適な装置を作成するポイントになりますので、専用の装置を使って計測してゆきました。
7.4mm前方に出すのが良いだろうという診断になり、技工士さんに作成をお願いする事になりました。
睡眠時無呼吸症は歯周病同様に命に関わる病気です。私のように大学院や大学病院で口腔外科を専攻していた歯科医師は、全身と歯科が関連する領域で医療貢献したいと考えています。
大阪回生病院の先生は「ひょっとしたらSPAPがやめられるかもしれませんよ」と言っておられるそうです。過度の期待は禁物ですが、歯科医師としてできる限りの努力はしてみるつもりです。
患者さんがゆっくりとお休みになれるようになれば、私も枕を高くして寝る事ができそうです。

4か月の赤ちゃん

今日は良い日でした。三田市の妊婦健診で小さな虫歯が発見されたお母様、相談の結果出産後に麻酔の注射をして治療をしましょうという事になっていました。
無事出産され、今日、その赤ちゃんを連れて治療に来て下さいました。
スタッフが用事で忙しかったので、たまたまスタッフが見させて頂いていたその赤ちゃんをしばらくの間、私がだっこする事に。
頸が座っていないので注意して抱っこしていました。赤ちゃんは柔らかくて、暖かくて、本当にかわいいですね。
この子も絶対に虫歯ゼロで大きくなって欲しいと願います。
赤ちゃん、先生の心がふわっと柔らかになりました。来てくれてありがとう。

恩師中の恩師

私が宍粟郡の町立山崎小学校の1年生の時の担任は岸野先生という凛とした女性でした。左利きの私は、この先生に鉛筆を右手で持つように矯正してもらいました。その一方で、お箸を左で持つことには寛大に見守って頂けました。そのお陰で完全な両手利きとなり、歯科医として非常に有利な素養を与えて頂いております。
また、宿題も沢山出して下さる先生で、皆良く勉強する習慣を付けてもらえました。私の学年からは塾も私立校も無い田舎であるにもかかわらず、東大、京大、一ツ橋大などに合格した人がいます。
今日はけやき台小学校の健診に行ってきましたが、6年生のあるクラスがとても素敵でしたので思わず担任の女性の先生とこの岸野先生をクロスオーバーさせてしまいました。「先生は宿題をたくさん出されるのですか?」と質問したのですが、不思議そうな顔をされていました。そりゃそうですね。
今は左利きを右に直す害とか、人権とか言われたりするようです。難しい問題ですが、教育者は自らの信念を持って突き進む強さがいりますね。
私も岡山大学の臨床講師として教壇に立つ身です。頑張ります!

日歯連盟またまた不祥事。その原因は?

「また歯医者が悪い事をしている。また歯医者か。」という声が聞こえてきそうです。
日歯連盟は歯科医師の政治力を高めるための組織で、日本歯科医師会とは別ですが「関連がある」組織です。
今回の原因は・・・
①日歯連盟の上層部が高齢で今の世の中で透明性とコンプライアンスがどの程度強烈に求められているか理解できなかった。愚かですね。
日本では上の人が言う事に自由に発言できない空気が蔓延していますものね。個人ではちゃんとしたいと思っていても、会社や組織の上層部が言い出すと東芝や日歯連盟のようになっちゃうんですね。
②過去20年間以上、歯科医師があまりにもお人よし過ぎた(間抜けで世間知らずのバカだった)ため、せっせと患者さんを診る仕事だけをやってきて、気がついた時には、国が保険のルールを決める際のチームから完全に外されていた。
東大や慶応出身のお国の偉い方達と、東大や慶応出身のお医者様だけで医療費の配分を決めるようになってしまった。(東大と慶応に歯学部が無いので、東大や慶応出身の歯科医師が存在せず、その結果、歯科科医師は霞が関では人間扱いされないと聞いた事があります。)
③国と政治家と官僚は歯の重要性を全く理解できていなくて、国民の歯を本気で守るという気が全く無い。
勉強ができて東大か慶応に入り官僚になる事が人生の価値観の全てだとしたら、歯なんかどうでも良い事かも知れませんね。(今でも「子供の歯や歯並びなんてどうでもよいから、とにかく灘中から東大か医学部進学を目指して勉強させる」という考えの方がおられます。将来子供から恨まれないようして下さいよ。勉強と健康とどっちが大切?)


その結果、保険の歯科医療報酬は異常な程低く抑えられています。そして、国民は医科では保険で十分な治療が受けられるのに、歯科では昭和30年代のような治療をいまだに強いられています。パラジウムという金属がいまだに口の中に山ほど入っている国民は日本人以外いませんよ。
歯科医師も保険でも良い治療をしたいと思っているのですが、「格安の中国食材で10分で最高の料理を作れ!」と国から命令されても、無理なものは無理なのです。
国民の皆さんはもっと怒って良いと思いますよ。「歯科でも医科と同様に保険でも質の高い治療が受けられるように、医科の医療費の無駄を減らして、歯科に配分してほしい」と。

 

低炭水化物ダイエットの落とし穴

最近、low carbohydrate diet (低炭水化物ダイエット)の利点が注目されていますね。確かに40歳を超えたあたりから、この考え方を食事に取り入れるのは賢明な事です。
しかし、ある程度の炭水化物や糖質は体の活動性を維持するために必要な物です。糖質制限をして体の脂質を燃やすには代謝のエンジンをフル回転させなくてはなりません。これは即ち、老化を早める事になります。
全く炭水化物と糖質を摂取しないような極端な食生活を何年も送っていると、一気に老け込みますよ。
何事も極端な事を避けて「バランス」を保つ事が大切です。
私も「カーッ」となる性格で、何でも極端にやってしまい、疲れ果ててピタッと止めてしまう方なので偉そうに言えませんが・・・。ジョギングとかゴルフとか色々。
賢明な大人でありたいものです。
皆さんはいかがですか?

 

東京日帰りしてきました。

今日は東京の卒後研修施設、デンタルヘルスアソシエーツで接着歯科治療の講義をするために日帰り上京してきました。今やっと新大阪に到着したところです。
若い先生方に接着歯科を成功させるための秘訣を伝授してきました。理論的な知識だけでも、臨床経験だけでも接着を成功させる事はできません。
接着を成功させる秘訣は私の得意とする講演内容です。参加者全員熱心に講義を聞いてくれましたので、東京日帰りの疲れも、吹っ飛びました。
来週もけやき台で頑張りますのでよろしくお願いします。

「教養がある」とは?

「教養がある」とはどんな事か知っていますか?歴史や哲学の事を良く知っている人?やっぱり東大の教養を修了した人が日本一「教養がある」人ですかね?
私の尊敬する養老 孟司先生は、「人の気持ちが分かる事を「教養」という。」とおっしゃっています。素敵な解説ですね。いくら東大を出ていても、人の気持ちがわからない人は「教養がない」のです。
歯が比較的丈夫で虫歯になった事が少ないお母さんは、子供が虫歯で痛くて痛くて苦しんでいても、ピンとこないようです。虫歯の痛みは想像を絶するものなのですよ。
お母様方だけでなく、お父さんも、おじいちゃんおばあちゃんも、是非子供の苦しみや、将来の苦労の気持ちが我が事のように感じられるような「教養のある」人であって頂きたいと願っています。

友人の紹介で新しい出会いができました。

お見合いのようなタイトルですが、違いますよ。世界的に活躍している友人の歯科医師の紹介で、インプラント学会の招待演者である Dr. Wang (シンガポールで開業)とお話しする機会を得ました。二人ともノンアルコールビールですが、話が弾んで楽しい時間を共有しました。
学会で拝聴した彼のインプラント治療に対する理論は、非常に整理されており、明快で納得のいくものでした。
私は自分達が発明した治療器具、ZOOの紹介をさせてもらいました。
ZOOが世界中に広まって、一人でも多くの患者さんの歯を守り、救う事が私の究極の夢です。
普段の生活では英語を使う機会は皆無ですが、「いざ鎌倉」で毎日、いや、ほぼ毎日、いやいや、かなりサボる事もありますが、とにかく英語の勉強を続けています。そのお陰で、こういったチャンスを逃す事無くコミニュケーションを取る事ができます。英語は国際共通語として非常に便利ですね。