「院長日記」カテゴリーアーカイブ

象印賞!(←知らないよね)

英保歯科の事を良く解って下さっているミドルエイジのお客様に、成人矯正治療や、複数の自由診療の治療をお勧めした時に「先生、それでお願いします。歯は大事ですから。」とのお返事を頂く事が良くあります。

もちろんそれで良いのですが、大事なのは「たった1回しかない人生」なのです。その人生をいかに意味があるもの、価値があるものにするかが大切なのだと思います。

私は、人生がどのような「質」になるかはその人が持っている①教養と②健康で決まるのではないかと思います。

①の教養について:
東京大学名誉教授・養老孟司先生は彼の著書「バカの壁」の中で「教養とは人の気持ちがわかる事」であると書いておられます。本当にその通りだと思います。人は高い教養を身につける=人の気持ちが良くわかるようになるために、勉強したり、様々な(つらい)経験を(我慢)したりするのだと思います。

②の健康について:
体と心に良い物を適量食べ、質の高い睡眠をとり、賢明な量と負荷の運動し、前向きな気持ちで質の高い会話を喋り、平穏な心で愛する人達と共に笑い過ごす
事が大切だと思いますが、皆さんはどう思われますか?そのために健康な歯が揃っている必要があるのです。
食べるだけでなく、運動したり、笑ったり、喋ったり、歌ったりするにも歯が必要なんですよ。

善く(よく)生きるために歯は必須ですから」と答えて下さったら100点差し上げますよ。

即、購入しました!

この本、先ほどAmazonで購入しましたので、来週には英保歯科の本棚に置いておきますね。

英保歯科のお客様の中には岡山大学学部出身の方が2人おられます。岡山大学学部出身の私には非常に親近感が湧きます。
このお二人に共通する点は「非常に謙虚」であるという事です。医師を始めとする医療関係者(看護師 薬剤師なども含めて)の中には、あからさまに歯科を見下してくる人も少なくなく、「医科と歯科の関係について、色々な話をしたくても話が始まらない」ような人がおられるのですが、概して、偏差値の高い国立大学医学部出身の先生ほど謙虚であるというのは面白い事実だと思って彼らを観察しています。(知人のクリスチャンの京大医学部出身の先生も驚くほど謙虚で、とても尊敬しています。)
岡大仲間の整形外科の先生が一言「医者を長年をやっていると歯が全てじゃという事がわかってくる。」とおっしゃいました。この先生も年に3回は英保歯科で予防歯科治療をお受けになって、常に良い状態を維持されています。

以下にアマゾンへのリンクと、出版社からのコメントのコピーを貼っておきますね。このコメントには「歯の予防をすれば1,000万円以上得します!」とありますが、①お金だけでなく、通院と治療に要する②時間と、歯を削られる③苦痛とストレスからの解放も得られる事を強調したいですね。

Amazonでの購入はこちら→認知症専門医が教える! 脳の老化を止めたければ 歯を守りなさい!

出版社より:

認知症クリニックに通う患者の25%は総入れ歯!
口の中に残っている歯の数と認知症発症率には、相関関係があります。
東北大大学院の研究グループが、70歳以上の高齢者を対象に行った調査によると、「脳が健康な人」の歯は平均14・9本でしたが、「認知症疑いあり」と診断された人はたったの9・4 本でした。つまり、残っている歯が少ない人ほど、認知症になりやすいことが明らかになったのです。
昔から言われている「歯がない人はボケやすい」は、科学的に見ても正しかったのです。歯が残っているメリットは、歯で噛むことで脳に血液を送り込むことが出来、脳を活性化できることです。またアルツハイマー病の原因とされる、脳のゴミ「アミロイドβ蛋白」を血流で押し流すことが出来るのです。

歯周病は脳を老化させる大きな要因。ターニングポイントは35歳!
歳をとると、口の中の環境が変わって、歯周病菌が増えやすくなります。この歯周病は日本人の大人のほとんどが患っている、いわば国民病。その発症率は35歳前後からぐんぐん上がっていき、40代になるころには、なんと8割もの人が歯周病を発症します。実は、若い人の口の中にも歯周病菌はたくさんいるのです。
35歳前後から発症率が増えていくのは、このころから加齢により免疫力が低下するせいだとする説があります。若いころは歯茎に軽い炎症が起こっても治っていたのに、免疫力が落ちたせいで修復のスピードが追いつかず、歯周病が進行するというわけです。歯周病は風邪などと違って自然治癒しません。放っておくと「もう歯を抜くしかありませんね」と宣告されます。つまり、大切な歯を失うことになります。
さらに、歯周病菌が出す毒素により、血液中に炎症物質「サイトカイン」が流れ込みます。「サイトカイン」が脳に流れ込むと、認知症を発症するリスクが高まります。35歳からは、歯のケアをこれまでと変えなければいけません。具体的な手入れ方法を本書でお伝えします。

歯のケアを変えれば、生涯医療費が1千万円以上安くなる!
日本歯科医師協会が、全国の40歳以上、約1万9000人を対象に行った調査では、残っている歯の数が20本以上ある人は、0~4本の人よりも、年間の医療費が平均で17万5900円も低いという結果が出ました。この金額を1日あたりに換算すると、17万5600円÷365日=約482円。つまり、歯を20本以上キープする歯のケアを続けるだけで、毎日約500円もの医療費を得することになるのです。
なぜこうなるのかというと、これは歯を失う最大の原因は歯周病であり、その歯周病が認知症だけでなく、糖尿病、脳梗塞、肺炎などの全身疾患を引き起こすからです。
もしあなたが100歳まで生きるとして、そのとき歯が0~4本しか残っていないとしましょう。先ほどのデータをもとに、歯周病患者が増えはじめる40歳以上から100歳までの60年間分の医科医療費の差額を計算すると、年間平均医療費17万5900円×60年=1千55万4000円となります。つまり、残りの歯が20本以上ある人に比べて、1千万円以上も多く生涯医療費を支払わなければいけないことになるのです。もしこの1千万円を支払わずに済めば、老後のお金の不安はずいぶん減るのではないでしょうか。

茶色くなっていたら虫歯?

6歳の男の子のお母様「奥歯(乳歯)が茶色くなってしまったので、ひどくショックです。真ん中の子で油断したせいか、朝食後の歯ブラシをちゃんとしてあげていないのが原因だと思います。朝日幼稚園に通っています。」と涙ぐんでおられました。素晴らしいお母様ですね。この子は幸せです。
私「朝日幼稚園なら在園時の食生活はキッチリされているはずです。この歯は咬み合わせの面の溝が茶色くはなっていますが、予防歯科治療をきっちりお受けになっておられますし、今お伺いしたご家庭での食生活習慣では、虫歯になる事は非常に考えにくいので、経過観察をすれば心配ないと思いますよ。」と説明しました。
安心してもらえたようです。大丈夫ですよ。

我が家の話をしましょう。

私の長男の左下の乳歯の1本が生まれつき変で、まるで虫歯になっているように歯の一部が欠けた感じで生えて来ました。
そこに食べ物の色素が沈着するので、だんだん茶色くなってきて、パッと見た目が「虫歯?」という風になってきました。

彼はその後、神戸友の会幼児生活団という、幼稚園に相当する教育機関に通うようになりました。そこでは年に1回歯科健診がありました。予防歯科に熱心な女性の歯科医師がキッチリと健診して下さいました。
毎年毎年、その歯について「乳歯の虫歯が1本あります。早めに治療してもらって下さい。」との指摘を受けていました。歯が欠けて茶色くなっているのですから、「虫歯」という診断になるのでしょう。

子供の虫歯の原因は食生活習慣、食育にあります。歯磨きがメインではないんです。
妻とは「我が家では5歳まで砂糖甘い物を極限まで控えているので、欠けている歯であっても、絶対に虫歯になったりしないはず。このままフッ素などを応用して様子を見よう。」と、相談して決めました。

そして、この乳歯が無事抜けてしまうまで、何事も無く使う事ができました。削っていた方が問題が起こっていた可能性は多々あります。

英保歯科では「茶色いから。黒いから虫歯」ではなく、食生活習慣や、過去の経歴などを加味した時間軸で物事を考えるようにしています。

本領発揮

尼崎ではなく垂水のコストコに行ってみました。

 

高速道路でで40分と、快適なドライブ。お店の雰囲気も何となくこちらの方が好きで、こっちのコストコがメインになりそうです。
健康オタクの本領を発揮して、実演販売コーナーで5万円もする米国製のブレンダーを買いました。本物の良い商品に出会えて嬉しいです。

私は無駄使いが嫌いで普段はかなり節約するのですが、長く使える本当に良いものは高くても買って大切に使います。また、勉強や経験にはしっかり投資します。

このブレンダー、使ってみていつか報告しますね。

ちょっと頭を使っていたら

今日の日経新聞のコラムを読んで「一般的な日本人の歯に関する考え方と似ているな」と、思いました。

多くの日本人は、歯に問題が起こってから歯医者に行ったら、ほぼ元の状態に戻せて、一生持つという幻想を抱くんですね。

ちょっと冷静に考えたら、東京に住んでいる人が資源の無い日本の現実を知って、節電に努めて、美しい東北に原発を作らないようにしていたら、こんな事は一切起こらなかったという事は予測できますよね。

予防さえすれば何も起こらないのです。

見方を変えれば・・・

日本メンタルアップ支援機構 代表理事の大野 萌子様が執筆された、下記のような記事が載っていました。

言う事を聞かない子どもの親の残念な共通点( 東洋経済オンライン )

電車の中での親子のやり取りを観察されてのご指摘なのですが、歯科医師の視点から見ると違う見方ができます。
2歳の子供のセリフの「ジュース」という所を「砂糖」に置き換えて読んで頂きたいのです。

砂糖が脳に及ぼす悪影響は再三お話しております。院長ブログで「砂糖」とキーワードを入れれば過去のブログをご覧頂けますので、よろしくないとは思いますが、よろしかったら読んでみて下さい。

小さな子供に与える影響は想像以上に大きい:

10㎏の子供に180mlのジュースの紙パックを「1本だけね」と与える事は、60㎏の大人に(180ml×6≒)1ℓの紙パック入りのオレンジジュースを1本渡して「少しですがどうぞ」と言っているのと同じ計算になります。
同じようにファミリーパックのアイスを「1本だけね」と渡すのは、大人にファミリーパックのアイスを箱ごと渡して「6本全部一度に食べて下さい」と言っているのと同じ事になります。

我が家は4人の子供がいますが、4人共5歳までは砂糖甘いお菓子などを極限まで制限してきました。4人に対して「小学校に上がるまでは、食べたらダメ」というセリフを夫婦で何回口にしてきたかわかりません。やっと、この春に一番下の子が小学校に上がります。20年間、長かった。
小学校に上がってからは、一切制限はしていませんが、砂糖甘い物を口にする時は(望ましい物ではないと理解しているので)「食べていい?」と必ず聞いてきますし、常識的な少量を食べたら充分満足して「ピタッ」と止められるようです。
幼少期に砂糖の味を脳味噌に刷り込まれてしまって、中毒・依存症になっている私から見ると羨ましい限りです。

ちなみに、4人共学年で最上位の身長と体格を誇る、元気な子に育ってくれています。(成績は普通です・・・。)

私(父親)が歯科医師であっても、今の妻と違う女性と結婚していたら、全く違う食育になっていたのだろうと思います。日本においては、家庭のリーダーは事実上女性であり、母親の考え方次第で家庭は変わります。

どうしようかと悩むときには、とりあえず「今は買わない、今は与えない、今はやめておく」にしておけば失敗がありません。
ジュース、ラムネ、ハイチュウ、アイスクリーム、チョコレート、ゲーム、スマホ、等々。味を覚えてから取り上げるのは至難の業ですが、後から与えるのは簡単です。
アップルの創始者、ジョブスも自分の子供にはiPhoneを持たせなかったそうですね。さすがですね。

本当に悪魔のお菓子?

ラムネは悪魔のお菓子」(と私だけが呼んでいます)。多分ほぼ100%の方が「英保先生ストイック過ぎる」とか「子供も少しは楽しみがないと」とか「ラムネを口に入れたらおとなしくなるから、つい」とかおっしゃると思います。

最近は若草幼稚舎(私が校医をしている)と、けやき台こども園(英保歯科の前にある)のご縁でお見え下さるお客様がとても増えてきています。
ある、小学校低学年のお客様。英保歯科は彼にとって3軒めの歯医者になるそうです。ようこそ英保歯科へ。
「歯ぐきが腫れた」との事で拝見すると、左下の奥歯の2本の乳歯の周囲がひどく腫れています。この奥歯の乳歯はまだ数年使わないといけない歯ですから心配です。

レントゲンを撮影してみたところ、虫歯が歯の中の神経まで進行して、乳歯の根っことその周囲の骨が溶けてしまっています(レントゲンで黒く写っているところ)。その直下には永久歯の赤ちゃんが存在しています。一旦、根管治療で腫れは引いたのですが、数か月以内に炎症を繰り返すはずなので、直下の永久歯を健康に育てるには、この乳歯をずっと置いておく訳にはいきません。
幸い反対側は大丈夫でした。左右のレントゲンを見比べると素人の方でも違いがわかると思います。

数年使うべき乳臼歯を2本も抜くと歯並びに悪影響が出ますので、矯正歯科医に歯並びの成長発育の管理をしてもらいながら、抜歯のタイミングの計画を立てなければなりません。
お母様とお婆様には「矯正歯科に紹介しますので連れていってあげて下さい。」とお願いしました。

この小さな彼と保護者が、虫歯治療のために、今までに何回歯医者に通院したのでしょうか?恐らく30回程度は行っていると思います。金額は400円×30=12,000円位。通院の延べ時間は、相当なもの。彼の苦痛は∞。
その上、矯正歯科にも通う必要が出てしまいました。矯正は保険が効かないので、予定していなかった出費と通院の時間が追加されます。虫歯にさえしていなければ、と悔やまれます。

この重症の虫歯の原因がわかりますか?私は言い当てましたよ。

もう皆さんにも想像がつくはずです。そう。「それ」です。

「それ」を買ってさえいなければ、年3回の予防歯科の通院だけ、かかる医療費もわずか、彼の苦痛はゼロ、だったかも。

私が「それ」を「悪魔のお菓子」と呼ぶ理由が伝わりましたでしょうか?

阪急電車にて

先日、阪急電鉄で西宮北口に向かう時の出来事。休日の朝の10時頃でした。

30歳前後の若いお父様と2歳くらいの女の子の親子が仁川から乗って来られました。

恐らくまだ一人娘だと思うのですが、お父様はこの女の子を目の中に入れても痛くないほど、可愛く思っておられるようでした。

でも、無知とは恐ろしいものです。悪魔のお菓子(と私だけが呼んでいる)「ラムネ」を仁川から西宮北口に到着するまで、ずーっと、彼女のお口の中に放り込んでいるのです。虫歯製造機を口の中に設置しているのと同じです!ダメダメ!そんなことしたら!

「私は予防歯科の歯科医師です。そんな事をしていたら、悔やんでも悔やみきれないような事になりますよ!」と、喉まで出かかっていたのですが、思い留まりました。
でも、思い留まって良かったのかどうか?外国なら軽いノリで上手に話しかけたりするのかな?なんて思いながら、その親子の背中を見送りました。

どうか、彼女が将来歯の事で悩みませんように。

 

「3日 3週間 3か月 3年」の法則

今日は「3」の話をしましょう。

私は3人兄弟なのですが、兄と弟も歯科医師で、彼らは大阪で開業しています。3人とも同じ職業なのですが、歯科医師としての理想の姿は3人3様で面白いほど違います。

弟は「ハワイアンな歯医者」とかいうコンセプトで、アロハ着てサーフボードが飾ってある診療所で大阪の下町の地域の人に親しまれているようです。となりの人間国宝としてでテレビで紹介された事もあります。大阪歯科大学出身で、すっかり「大阪人」になっていますね。

兄も大阪・梅田で開業しています。彼もユニークな歯科医師で、歯科医師免許を取得直後に、昼は歯科医師として働き、夜間は東洋医学専門学校に通って東洋医学を猛勉強し、鍼灸師の免許も持っているそうです。現在でも東洋医学を驚くほど勉強し続けており、歯科東洋医学会の理事に就いて、母校の大阪歯科大学で東洋医学の講義をしているほどです。
気血水のバランスが崩れて心身の状態がベストではない方は、歯周病菌に対する抵抗力も落ちています。そのような方の歯周病の治療に漢方薬を使うと歯肉と共に全身状態にも改善が見られるそうです。面白いですね。
その兄が、とっても面白い「東洋医学の知識」を教えてくれました。
漢方薬の効果は、「3日 3週間 3か月 3年」を節目として効果が出てくるそうです。

漢方薬を飲み始めてから:

3日目「ん?何か調子いいかも?」
3週間目「確かに、少し良くなってきた気がする。」あるいは「この漢方薬は自分に合っていないのかな?かえって悪くなってきた気さえする。(←実は体に変化が起こって来ている結果だそうです)」
3か月目「あれ?最近あのつらかった症状を忘れている事が多いな。本当に良くなってきているようだ!」
3年目「体調が悪かった事がウソのようだ。今は自分が別人のようだ。」

という風に変化が出るそうです。

「3日坊主」とか「石の上にも3年」とかいう言葉がありますが、食生活習慣、生活習慣、運動習慣などの改善でも、カルチャー的な習い事でも、あらゆる事に、この「3日 3週間 3か月 3年」の法則が当てはまると思っています。特に東洋人の日本人にはDNA的に馴染むと思うのです。
禁煙でも、スポーツでも、砂糖の制限でも、3年継続できて、初めて「身に付いた」と呼べるのでしょう。フロスの習慣や予防歯科への通院も同じかも知れません。

皆さんもご自身の経験をこの「3日 3週間 3か月 3年」の法則に当てはめて、思い返してみて下さい。きっと「ハッ」とされますよ。
ダイエット、ランニング、スポーツクラブ、自転車、英会話など、皆さんの過去の経験からどうですか?

私も今、自分の過去の3日坊主だった事を思い出して赤面したり、3年以上続けている事を思って納得したりしています。

東洋医学的「3日 3週間 3か月 3年」の法則、是非覚えておいて下さいね。

 

 

保険の白いかぶせの、その先は?

「白いかぶせが割れた」という事で、久しぶりにドクターのアポイントでお見えになった英保歯科のファミリーのお客様。
拝見すると以前かかっていた歯科院でやったもらった、保険の白いかぶせ(詰め物ではなく、クラウンという王冠状の形態のもの)が壊れた状況でした。

被せが割れたり外れたりする時には、急にポコッと取れるのではなく、内部の接着剤の一部が剥がれが徐々に進行して、最終的に外れてくるのです。つまり歯と冠の間にすき間ができて、そこに虫歯菌が侵入して虫歯になって外れてくるのです。上の写真で、外れた歯が茶色く虫歯になっているのがわかりますか?

金属の冠自由診療のジルコニアセラミックの冠保険の白い冠(CAD/CAM冠を含む)の順に歯を削る量が多くなります。横の健康な歯と比べて、「どれだけ削ってあるか」が分かりますよね?
自由診療では型を取る材料にシリコンなどを使うのでピッタリ合う冠を作る事ができます。単に冠の材質だけの違いではなく、自由診療は色々な事が「スペシャル」なのです。このお客様にはこれらの事を説明をして、この歯を自由診療のジルコニアセラミック(8万円税別)で修復させて頂く事となりました。

接着不良のプラスチックの土台と内部に入っていた金属ピンを30分以上かけて慎重に取り除きました。そして、虫歯になっていた部分を、う蝕検知液で何回も染めながら慎重に慎重に削っていきました。しかし、これでもまだ完全には悪い所を取り切っていません。ここからは英保歯科の腕の見せ所です。「まだ抜かないで。その歯は残せるかも知れません。」です。頑張ります。

保険でできる白い詰め物(コンポジットレジン)は、防湿さえきっちりやっていれば、全然悪くないのですが、保険でできる白いかぶせ(HJCや今話題のCAD/CAM冠)には、まだまだ問題が多いと思います。「安くて白い」ので受けが良いのですが、被せてから数年後から十数年後にはその歯自体が無くなっている可能性があります。保険の白い被せを(CAD/CAM冠を含む)を勧めて下さる歯科医師には、是非「先生の歯にもそれを使いますか?」と聞いてみて下さい。

そもそも、予防して虫歯にしていなければ、あなたがこのようなストーリに関わる必要はありません。予防歯科治療を受けて、なおかつ、子供は「5歳までだけは砂糖甘い物を徹底的に控える」事が、人生に歯の悩みを持ち込まない最短の方法なのです。