最近、糖質制限ダイエットが注目されていますが、low-carb diet (ローカーボダイエット)は米国では10年以上前から提唱・実践されていました。
近頃の書籍では、人類が農作を始めた事が悪のように述べている物もあるようですが、極端な意見でしょうね。
狩猟だけでは「強者」だけしか生き残れなかったのですが、農耕と貯蔵の知恵から「弱者」も生存する事ができるようになりました。
肉類は良質の動物性蛋白質と同時に動物性脂肪を含んでいます。一方、日本人は農耕によって大豆を作り、それを豆腐、納豆、いり豆などに加工して楽しむ知恵があります。
糖質制限をされていらっしゃる方は、動物性蛋白質より良質の植物性蛋白質を摂取するようになさってはいかがでしょうか?
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親知らずの移植症例
神経を取って、銀歯を被せていた6歳臼歯が割れてしまい、抜くしか方法がなかった患者さんの症例です。
3年前に割れてしまった歯を抜いて、すぐに親知らずを移植しました。
3年経過した今では「全く違和感も無く、快適に使えています。」とおっしゃって下さいました。
インプラントにしていたら何十万円もかかった上に、所詮自分の歯ではありません。親知らずでも、虫歯や歯周病にさえしていなければ、立派に役に立ってくれる事があります。この親知らずがもしもボロボロの虫歯になっていたら、インプラントしか方法がなかったかも知れません。
「予防が大事!予防が全て!」分かって頂けますよね?
「先生、上の顎にガンがアァァ・・・。」
上顎に大きな「できもの」ができてしまい、ガンだと思って心配なさったのでしょう。でも大丈夫ですよ。単なる骨のふくらみができているだけで、悪性のものではありませんよ。

原因は「はぎしり・くいしばり」だと言ったら信じて頂けますか?それとも眉唾のヤブ医者になっちゃいますかね?
くいしばりは、咬み合わせ病の一つです。インターネット社会の現代では、一旦ネット上にで公開された情報は永遠にアーカイブされるため、「人生において、一切の失敗が許されない」という、人間には絶対に不可能な事が求められています。その他の多くの要因で、あり得ない程のストレスがかかって、それを回避するために、夜中や昼間のくいしばりや歯ぎしりが起こります。
寝ている間は意識がありませんので昼間の、何と3倍の力が歯にかかり、それが骨に伝達されて反応性に骨が膨らんでくる訳です。
ご自身の上顎の同様の硬いふくらみがある方は、「はぎしり・くいしばり」を疑ってみるのが良いでしょう。
家族サービス・患者さんサービス。両方ね。
ベロのサイドに凸凹の圧痕
お口の中の3大病気、「虫歯、歯周病、噛み合せ病」のうち、噛み合せ病の一つに、就寝中の「くいしばり」があります。最近テレビで紹介される事が増えてきたので、納豆、バナナ、炭酸、ココナッツオイルなどのようににわかにブームになっていますね。
テレビでは「ベロのサイドに凸凹の圧痕が付くと、くいしばりをしている証拠です!」と言っています。

ベロの両サイドに歯の凸凹に呼応するように圧痕がついているのがわかりますか?
確かにそうなのですが、歯科東洋医学の見地から診ると、ベロのサイドの凸凹の圧痕は「気虚」という状態になっている特徴だと言われます。
「気虚」とは生体のエネルギー、気力のようなものが減っている状態です。程度がひどいと鬱状態になったり、何もやる気がしなかったりするようになります。
くいしばりもストレスが主な原因ですから、心と体のコンディションを整える事が原因除去になります。
キーワードは「バランス」です。極端な運動、極端なダイエット、極端な暴飲暴食、極端な飲酒、そしてタバコ、夜更し、過労・・・。
運動と栄養と休息のバランスを保てる「賢明さ」を身に付ける事が大切です。
偉そうに言ってるけど、先生はどうなん?
自称「健康オタク」の私は30年前に肉食を止め、数年前にはお酒を止め、最近は大好物の甘い物を食べるととても疲れやすいので、それも控えるように努力しています。その理由は・・・。
子供の頃に両親が私に甘いおやつをたくさん食べさせたようで、私は小学校に上がる前からずっとひどい肥満児でした。その時に染みついた嗜好からいまだに抜け出せないため苦しみもがいています。その頃に脂肪細胞も随分増えてしまったようで(この細胞数を減らす事はできないそうですね)、油断するとすぐに太ってしましいます。
もちろん虫歯にも苦しみました。乳歯は虫歯になっていて、小学校の低学年の時、学校健診の時に歯科医師の先生が私の口の中を見て「君は歯医者の子やろ?」と言われて呆れられたのを良く覚えています。「何言うてんねん。お父さんにちゃーんと治してもらうから平気や!」とその先生をにらみつけた事もはっきりと覚えています。今から思えばミジメで悲しい話です。
予防歯科の考え方と正しい知識が無いと、歯医者の家庭であっても我が子の歯を守る事ができません。愚かな事でしょう?
皆さんの子供さんには、是非、私のような嫌な思いはさせないであげて下さい。私の、心からのお願いです。
私のブログを読んで頂ければ、予防歯科の知識を得る事ができますよ。
「一度かぶせたら、もう虫歯にならないと思っていました。」
患者さん「一度歯医者さんで金属を入れてもらったら、もうそこは虫歯にならないと思っていました。素人考えだったんですね。」
歯は生体で金属などの詰め物は人工物です。その全く異なる性質のものを接着するわけですから、相当に繊細に作業をおこなわなければ上手くいきません。具体的には治療の時に防湿をきちっとして、接着剤の特性を最大限に発揮できる環境を整える事が大前提です。

金属の詰め物が外れて来院されました。外れただけでは無く、金属に覆われていた内部の所がひどい虫歯になっていました。
歯科医師も「患者さんの歯と健康を守りたい」との高い志を持って日々の臨床に望んではおりますが、保険診療では治療にかける事のできる時間や使える材料の制約があまりにも大きすぎて、妥協の産物になってしまう事が多々あります。
一生ガチガチな暮らし?歯だけね。
虫歯予防の鍵は生後直後から中学校に上がるまでと言いましたが、一生精製白砂糖を避けるために、ケーキもおまんじゅうも食べないストイックな生活をするべきなのでしょうか?
答えはNo で良いでしょうね。中学校に上がったら塾通いや友達付き合いでどうしても食生活に変化が出てきます。大人として扱ってあげなければならない一面も出てきますので、両親がケーキを楽しんでいる時に一緒に参加してお話が弾むのも良い事ですね。
もう、この頃には予防歯科の知識や考え方、歯の重要性や手入れの仕方などの基礎がしっかりと刷り込まれているはずです。もしも反抗期で実行しなくても、小さな時、大切な時期に丁寧に育て教育していますから、ある日突然その効果が再び現れますよ。
歯の方はといいますと、継続したフッ化物の使用で、この頃にはカチカチになってきてくれています。
中学校になったら、食生活を多少弛めて頂いても大丈夫。肝心な時期にあれだけ頑張ったんですもの。硬く成熟した歯になっていますよ。
お父さんが日曜日にフロスを
仕上げみがきは、子供が自分で磨いた後に保護者が磨き忘れの箇所のプラークを取ってあげる作業です。これは誰の仕事?どこを磨く?
多くの場合は、普段家庭を守ってくれているお母さんの仕事ですよね。それではどこを磨くか?ズバリ、上あごは奥歯の外側、下あごは奥歯のベロ側です。子供が歯ブラシを当てにくい部位の代表がここですね。それから上の前歯の外側が続きます。
日曜日はお父さんの出番です。あぐらをかいで、子供の頭をゴロンと自分のあぐらの上に乗せて、しっかり歯や歯並びを観察してあげて下さい。そして、仕上げみがきに加えて、フロスをしてあげて下さい。
子供はお父さんが自分の体(歯)をとても大切に思っていてくれているという事を無意識に理解します。スキンシップにもなりますし、こういった事が世代を超えて連鎖し、歯を大切にする意識が家族のメンバー全員に広がる助けとなるはずです。
1年生は虫歯予防も再スタート
小学校に上がる頃にちょうど、一番奥に6歳臼歯が生え、同時に前歯が永久歯に生え変わりますね。乳歯がドンドン生えてくる小さい頃にはお母様もかなり気を付けて虫歯予防に取り組んで下さいます。フッ化物のお陰もあって、20本の乳歯が全て生えてしまってから何年も虫歯ができずに、何の苦労もなく過ごせる時期が幼稚園の頃を中心に何年か続きます。
でもその後、油断した頃に「新しい歯」永久歯が出てくるのです。
生えたての歯は生まれたての赤ちゃんといっしょで、まだ熟成されていないため「柔らかい(フニャフニャではないですが)」のです。ですから油断していると、絶対に虫歯にしたくない永久歯が虫歯菌におかされてしまいます。
1年生になったら、新しく永久歯が生えだしたら、心機一転、もう一度初心に戻って虫歯予防の基礎を思い出し再出発して下さい。
中学校に行って塾に通い出したり、反抗期に入ると親の監視から完全にドロップアウトしてしまい、友達とコンビニで甘いおやつを食べだします。歯磨きしろと言っても言うことを聞かなくなります。
それまでにカチカチの堅い歯と、虫歯菌のほとんどいない口の中にしてやらないといけません。虫歯予防は生まれてすぐから小学校が終わるまでが勝負と言っても過言ではありません。





