歯周病と虫歯が原因でたくさんの歯を失ってしまったご婦人が来院されました。インプラントを入れて欲しいとのご希望です。
お口の中の写真やレントゲン写真で過去の歯に対する考え方の誤りや、歯周病菌がお口の中にたくさんいる(歯周病がある)ままでは、インプラントの回りに歯周病菌が移って長持ちしないことを説明しました。
もちろん、所詮人工臓器ですから、自分の歯以上にしっかりブラッシングしないと長持ちしない事も説明しました。
そのご婦人は「インプラントって、手入れが必要なんですか?」と驚かれていました。
インプラントは素晴らしい治療法で、人生を変えてくれるほど、生活の「質」が上がります。でもそれを手に入れて維持するためには、患者さんのお金と時間と勇気だけでなく「健康に対する高い意識とそれを維持する努力」が必要なのです。
巷ではインプラントをめぐるトラブルが後を絶たないようですが、英保歯科では、「歯の重要性に気がついて、ちゃんとしたケアーを実践できる方」だけにインプラント治療を行うようにしています。
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保険診療の特徴
どくらぼというサイトで「医療保険制度を知れば、歯医者さんの費用が見えてくる!」という記事が紹介されています。皆さんのためになる記事ですので是非ご覧下さい。
英保歯科は開業以来20年間、「保険でも何とか丁寧な治療を」と努力してきましたが、顕微鏡の導入など、最近の歯科医療の進歩と、日本の保険医療のレベルとのギャップが著しく、「保険で丁寧な治療」をする事に限界を感じでおります。
顕微鏡で何倍にも拡大して、延べ何時間もかけて精密に治療をした歯と、保険の治療とでは余りにも結果に差があります。それは数年後に「手痛いつけ」として帰ってきます。
英保歯科は「か患者さんのけがえのない歯を守るためには、どうすべきか」を常に考え続け、変化してゆきます。
本当に大切なもの
私は歯科医師の子供に生まれて、「将来は必ず医師か歯科医師になりなさい。」と言われて育ちました。そのため小学校高学年の頃には中学受験のため、自分の勉強部屋に閉じこもって、毎晩夜中の3時4時まで勉強を、まあ、「させられて」きました。ただ、4年生くらいまでは9時頃に寝させてもらっていましたので、幸い170センチを超える身長になっています。成長ホルモンのお話を覚えて下さってますかね?
実家は宍粟という田舎にありましたので、中学進学は寮のある学校に行くようにと親に言われまして、高砂市にある中高一貫教育の学校に入学し、そこの寮に入りました。ですから家族と生活したのは小学校卒業までだったんですよ。親や兄弟と遊んだりした記憶がほとんどないのは情けない話です。
そんな経験もあって、自分の子供とって本当に大切な物は何か、自分にとって本当に貴重な時間は何かを深く、深く考えるようになりました。
子供にとって大切な物は「学歴」ではなく「心身の健康」ですし、最も大切にしたい、最も貴重な時間は「仕事や趣味に没頭する時間」ではなく「家族と過ごす時間」だと、心の底から、思っています。
出っ歯って言うより・・・。
子供達の咬み合わせ異常の一つに出っ歯があります。上の歯が飛び出しているのも出っ歯ですが、下顎がしっかり成長せずに後退しているのも、咬み合わせとしては出っ歯のような感じになります。わかりますか?上が出ているのではなく、下が後ろにあるのです。
動物の子供なら獲物を噛んで捉える時に、下顎を前に突き出して上下の前歯を当てるようにして「食いちぎる」動作をしますが、この時下顎には前方に成長する動きが起こります。
加工食品を飲み込むようにして食べていると、下顎の充分な成長が期待できません。
硬い食べ物というより、「かぶりつく」ような動きをさせる食事を工夫してあげて下さい。よく例えるのはカレーで、レストランで出されるような「飲めるようなカレー」ではなく、ごろごろと大きなジャガイモが入ったような、「噛んで食べるカレー」にしてあげて下さい。
その包丁の動きををストップして、代わりに子供の歯でカットさせて下さい。
下顎の成長は歯並びの見た目や咬み合わせだけでなく、呼吸にも関係する「命にかかわる」程、大切な事なのです。この点については又の機会に。
子供の背を高くする秘訣は牛乳と・・・
我が子の背がクラスで高い方だと知って悲しむ親はいないと思います。スクスク健康に成長してくれていると安心できますものね。
郷ひろみさんも、背が低かったので毎日たくさんの牛乳を飲んだと聞きます。低脂肪乳は安価で良質の蛋白質とカルシウムを摂取できる食品の「超優等生」ですね。歯の成長のためにも良いですよ。
でも、大切な事がもう一つあります。「成長ホルモン」の分泌です。子供の成長ホルモンは夜の早い時間から夜中過ぎにかけて、しかも寝ている間にだけたくさんリリースされます。
小さな子供にいくら牛乳をたくさん飲ませても、夕方にスマホのブルーライトをガンガン見させて、夜の10時までも起きていては正しく成長ホルモンがリリースされるはずがありません。
小学校の3年生か4年生くらいまでは夜7時半には布団に入るようにすべきだと思います。ちなみに神戸友の会幼児生活団では「早寝早起き4回食」は生活の基本として、完全に身に付くまで子供にも「親にも」徹底的に教育してくれます。
早寝すれば、夜に精製白砂糖が含まれたジャンクフードを食べる機会が減りますので、当然子供の歯も守られます。肥満も避けられます。
キーワードは「大きくなりたかったら8時に寝なさい!」です。
子供の健康な体と、小学校低学年のうちから少しばかり他の家の子より勉強の成績が良い事と、どちらが大切かわかりますよね。
先程完了。日曜日の父親の仕事です。
今日は日曜日。久しぶりに家で家族とゆっくり過ごしています。先週の日曜日は大阪口腔インプラント研究会に参加。来週のシルバーウイークは母校の岡山大学がホストとなる日本口腔インプラント学会で、岡山に3日間滞在する予定です。
医者ですし、自営業ですから休み返上で自発的に勉強や仕事をするのは当たり前なのですが、まれにある休みには、なるべく家族で家にいて、色々な会話とゆっくりとした時間を大切にしたいと考えています。
そうそう、朝ごはんの後は妻と子供たちの仕上げみがきとフロスをしてあげる「お父さんの日曜日の仕事」をちゃんと果たしましたよ。
読者の男性の皆さん、日曜日には家族の歯のケアー、特にフロスをしてあげて下さい。「どれだけ父親が家族を愛しているか」という思いが、言葉では無い形で、きっと、伝わりますよ。
一日四回食が子供の体と歯を守る。
我が子がお世話になった、神戸友の会幼児生活団では、規則正しい生活リズムを身に付けるという基本中の基本をしっかりと学んでゆきます。これをしっかり躾けるのは、実はとても難しい事です。
「パッと寝」「パッと起き」「早寝早起き朝ごはん」といったキーワードが、この神戸友の会幼児生活団の教育の特徴を表しますが、「一日4回食」もキーワードの一つです。
3度の食事と3時のお軽食(ほどほどの甘さの)以外は基本的に口にしない生活習慣を身につけさせます。
この神戸友の会幼児生活団の子供たちには驚くほど健康で、驚くほど虫歯がありません。フッ素を使っていなくても、仕上げみがきを完璧にしていなくても虫歯にならないのです。
賢明なお母様にはこの理由が解って頂けると思います。
リタイヤしてから一番後悔する事は?
子供の手が離れ、ご主人、あるいは奥様共に停年退職して、夫婦とも自由になる時間ができた後に、それまでの人生で「あれはやっておいた方が良かったな。」と後悔する事の第1位は何だと思われますか?
海外留学しておけば良かった?せめて英語だけでも真面目に勉強しておけば良かった?子供と過ごす時間をもっと沢山とっておけば良かった?などがパッと思いつきますね。
第一位は何と「歯をもっと大切にして、手入れをしておけば良かった。」なんですよ。歯科医の私も驚きです。
老後の楽しみは「食べる事」がメインになります。海外旅行に行っても食事が楽しみ、お友達と外出しても食事が楽しみになります。
その時に健康な歯があるのと、入れ歯で「フガフガ」と食べているのでは「幸せさ」が大きく違います。
歯の大切さを知って、本気で予防をすれば一生自分の歯を使えますよ。治療に無駄な大金を使う必要もありません。
予防に本気で取り組んで、余ったお金で世界一周?それともキャンピングカーでも買って夫婦で日本一周の悠々自適な暮らしとしゃれこみますかね。
加糖・ブドウ糖液糖って食べた事ある?
「加糖・ブドウ糖液糖」・・・変な名前の糖ですが、食べた事ありますか?「そんなの食べた事ないよ。」とおっしゃるでしょうね。
実は、100%フレッシュジュースではない、加工されたジュースなどには結構含まれています。コンビニで紙パックに入ったの甘い飲み物を手にしたら、側面の成分表をご覧になって下さい。
「自分より我が子の方が頻繁に摂取していたようだなー。知らなかった・・・。」と思われる方も多いと思いますよ。
この「加糖・ブドウ糖液糖」の正体が気になりませんか?体に良いのか悪いのか?
「英保先生が書くから、また体に悪いからやめろだろ!?」と思われているかも。
うーん、やっぱり精製白砂糖同様、体に良いものでは無いとは思うのですが、精製白砂糖よりは「ちょっとだけ」虫歯になるのがマシだそうです。
ちなみに、企業が「加糖・ブドウ糖液糖」をジュースなどに使う理由は「国民の歯の健康のため」、ではなくて「砂糖より安い」という分かりやすい理由からだそうです。
糖質制限ダイエット
最近、糖質制限ダイエットが注目されていますが、low-carb diet (ローカーボダイエット)は米国では10年以上前から提唱・実践されていました。
近頃の書籍では、人類が農作を始めた事が悪のように述べている物もあるようですが、極端な意見でしょうね。
狩猟だけでは「強者」だけしか生き残れなかったのですが、農耕と貯蔵の知恵から「弱者」も生存する事ができるようになりました。
肉類は良質の動物性蛋白質と同時に動物性脂肪を含んでいます。一方、日本人は農耕によって大豆を作り、それを豆腐、納豆、いり豆などに加工して楽しむ知恵があります。
糖質制限をされていらっしゃる方は、動物性蛋白質より良質の植物性蛋白質を摂取するようになさってはいかがでしょうか?