「安かろう悪かろう」これが患者さんが望む道だったのかな・・・?

先日のある患者さんの話です。
小臼歯(前歯と奥歯の間にある小さめの歯)の、他の歯医者で保険でしてもらったという白いかぶせが取れたと来院されました。
残念な事に、かぶせの中の歯自体がボロボロでまともに修繕できそうにありません。
この保険でできるプラスチックの白い歯、「安かろう悪かろう」の代表のような経過をたどる事が多いです。
詳細は避けますが、大量に削って、保険の費用の中で治療しなくてはいけませんから、「そこそこの適当な」接着をするようになります。その結果、歯とかぶせに隙間ができて、その隙間から虫歯菌が侵入して、かぶせの中のかけがえの無い歯をボロボロにしてしまっています。特に雑に治療と接着をされた場合には・・・。保険で丁寧にやってたら大赤字なのは解るけど・・・。歯科医師ですから、数年で歯を抜くようになるような事をしたくはないですね。
「この歯は抜くようになります。」と説明すると、この患者さんはとても辛そうでした。「矯正と、MTAセメントや歯周外科手術、それにセラミックのかぶせなど、保険外の治療技術を総動員すれば、残すことができますが、お金と時間がかかります。」とも説明しました。
この患者さんは「詳しく説明が聞きたい」と次のコンサルテーションのアポイントを取って帰られましたよ。
前の歯医者さんが最初からこの「そこそこ(実はそこそこでもないんですけど)の治療」ではなく「ちゃんとした治療」をご提案してあげていたら、矯正や手術などをスキップできて歯も長持ちしたのに。
前の先生、患者さんの歯の健康に対する考え方を聞いてあげる事が欠けていたのかもしれませんね。
誤解のないように書いておきますが、保険だから悪いというよりは、ちゃんとした仕事には良い材料と手間をかける時間が必要だという事です。
時には「この場合は、保険では、まともな事は無理」という事になるのです。

やっぱり「3・3・3」ですよね?

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歯周病の治療と予防の基本はプラークコントロールにあります。この患者さんの歯と歯ぐきとの境目に歯垢がたくさん付着しているのがわかりますか?

65歳の非常に真面目なご婦人がお見えになりました。歯周病と虫歯が気になるとの事でした。
半年に1回近所の歯科医院で歯石取りをしてもらっているとの事です。
お口の中を拝見したところ、歯垢が結構付着しており、磨き忘れをする部位が多いようでしたので、岡山大学予防歯科の渡邊教授が開発された「つまようじ法}をベースに英保歯科風にアレンジした方法をお伝えしました。
患者さんは昔習った「3.3.3」法式(1日3回、食後3分以内に3分間歯磨きをする)が正しいですかと質問して下さいました。
残念ながら、今なら、さしずめ「1.30.10」とでもなるでしょうか?
1日1回は完全にプラークを落として下さい。夜寝る前がベストです。
食後30分間は歯ブラシを歯に当てない方が良いと言われています。
完全に汚れを落とすために、場合によっては10分位かかります。
それば実行できれば、朝や昼間の歯磨きはザッとでもOKです。
といった感じですね。

正の連鎖と負の連鎖

親の年収と子供の教育レベルに関連があるとのショッキングな報告があります。本来教育の機会は平等に与えれれるべきなのに、いやな現実ですね。
虫歯予防や、歯の大切さ、健康に気を遣い体を大切にする心はどうでしょう?悲しいかな、こちらも親の知識レベルや興味の度合いと、子供のお口の中の状況や健康の意識とは関係があると言わざるを得えません。
タバコをバンバン吸って、マクドナルドに入りびたり、夜中のコンビニに小さな子供を連れて買い物に行っているような母親に育てられる子供達であっても、健やかに大きくなってくれる事を望みたいですが・・・。

歯科に関係する食生活に絞って考えても、親子間で「負の連鎖」はあると思います。どこかで家族の誰か(多くは母親やおばあ様。時には父親やおじい様?でも権力の無い男衆が何を言っても無視されるのが普通ですが・・・。)が気がついて、「正の連鎖」を起こして頂きたいと願います。
子供が、孫が、かわいいでしょう?頑張れ!

インスタントラーメンもダメか・・・?

インスタントラーメンって「体に悪おいしい」ですよね。
カップラーメンに限らず、ジャンクフード類は体に悪い事は分かっていても、魅惑の味がしますね。
告白すると、中学校の頃は寮生活でしたので、夜食にほぼ毎日のようにカップラーメンを食べていました。若い頃の嗜好は脳ミソに刷り込まれてずーっと残るという話を何回かしていますが、甘い物に限らず、インスタントラーメンの化学調味料も私の脳ミソに刷り込まれてしまっているようで、今でも時々「カップヌードルが食べたいなァ・・・。}と思う事があります。
この記事、【衝撃の事実】インスタントラーメンを食べた後のお腹の中は、大変なことに・・・
この記事を今現在私が胃ガンになっていない事が不思議な感じさえしてしまいます。基本的には、腐らないような物は体に悪いようですね。
昨日コストコに行って余計な物(腐りそうにないシナモンロール)を買ってしまったし・・・。
「先生、しっかりして!いつも偉そうに言ってるやん!」という患者さんの声が聞こえてきそうです。

恩師からメールが届きました。

昨夜メールボックスをチェックすると、英保歯科のお問い合わせ窓口経由で一通の e-mail が届いていました。
何と、それは大学院の時に研究の指導をして下さった福井博士からのメールでした。
福井博士は私の恩師中の恩師。今、私が学会発表や論文の執筆が何のストレスもなくできるのも、大学院時代に科学者のあるべき姿を福井博士に叩きこんで頂いたお陰です。
もう10年以上も失礼してお目にかかっていないのですが、メールで“1992年のワインを大切に置いているので一度会って開けて飲もう。” と言って下さっています。1992年は恐らく私が福井先生の下から旅立って臨床の現場に戻った頃だと思います。随分昔ですね。その時のワインをずっと持っていて下さったと知って感激しました。
現在、私は、はほぼ毎年2月の終わりにシカゴの学会に参加しているのですが、生まれて初めてアメリカに学会発表に行ったのも冬のシカゴでした。福井博士に連れられて伊丹から(!)米国に渡りました。
福井博士は私に秘密で、元教師のご婦人の御家に数日のホームステイをさせてもらえるというサプライズをプレゼントして下さいました。

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こんな素敵な家に泊めてもらったんですよ。生まれて初めてアメリカに着いたその夜に、福井博士にこちらのお家に連れてこられて、“じゃ、英保君はこちらに泊めてもらって。”と一人だけ置いていかれた事を昨日のように覚えています。お陰様で素晴らしい経験ができました。感謝、感謝です!

 

ホストマザーと共に。27歳の頃です。
ホストマザーと共に。27歳の頃です。

今より英語は出来なかったけれど、若さと勢いで何とか乗り越えた良い思い出となっています。
近いうちに福井博士に再会できる事を心から楽しみにしています。

You Tube で何でも学べますね。

デンタルフロスの使い方について、患者さん一人一人に指導をさせて頂いていた時代が懐かしい・・・。
今は You Tube に世界中の方々の善意で様々なチュートリアルがアップされていますね。
歯科関係もしかりで、例えばデンタルフロスのやり方に関しても簡単に素晴らしい動画を見つける事が出来ます。
歯の価値を認識して、予防歯科に興味を持って、積極的に情報を取りにいけば何でも公開されている良い時代になりました。
言い換えればそれだけ自己責任が問われる時代とも言えますね。
私も含め、皆、しっかりして、頑張らねばなりませんね。

あいうべ体操が人類を救う!?

皆さんは「あいうべ体操」を御存じですか?お口の回りの筋肉を活性化して小児の歯並びや口腔乾燥症など、お口の様々な問題を「お家で」「自分で」「自然療法で」治せて、あるいは、予防できてしまう、凄い方法なんですよ。
医者や歯医者に行ってやってもらう事が「科学的で重要なこと」であり、普段の生活の中で簡単にできる事は「民間療法で、結果がわからない眉唾物」と考える風潮がありますが、実際はそんな事ばかりではありません。
毎日のウォーキングが万病を予防してくれるように、この「あいうべ体操」、想像をはるかに超える効果をもたらしてくれます。
歯科医師の支持も絶大ですので、インターネットなどで情報収集して、是非実践して下さいね。
素晴らしい・楽しい!子供向け「あいうべ体操」の動画はこちら。

新年明けましておめでとうございます。

2016年は少し長めにお休みさせて頂き、5日からの診療開始となります。電話でのご連絡は5日朝からの対応となりますのでご了承下さい。

さて、今年は英保歯科が大きく変わる年になりそうです。今、断捨離やミニマリストといった考え方が流行していますが、私自身が元々そういった思想が好きな人間です(例えば、テレビが15年以上前から家に無い事、30年以上ベジタリアンであること、数年前から、お酒をやめた事、ブランド品に興味が無い事、贅沢な食事がまさに「贅沢」であると思う事などなど)。
歯科治療においても過度な美容歯科や、老化をという事実を受け入れない考え方の修復など、私の信条に沿わない考え方の歯科治療がマスコミなどで派手に取り上げられ、またそれを支持しm望む人がたくさんおられるという事実があります。
でも、英保歯科は英保裕和という私の信条に沿うような形の治療を、更に厳選し、更に熟慮して提供するようにしてゆきます。
スタッフとも更に連携を強め、更に英保歯科らしい雰囲気に包まれた良い意味での緊張感が漂う、凛とした歯科医院を目指します。

どうかご支持、ご支援の程、よろしくお願い致します。