「予防歯科」カテゴリーアーカイブ

歯周病菌はどこからやって来る?(2)

今日も天野教授のご講演の中から。
昨日、歯周病菌は周囲の人からの唾液感染だとお話しましたが、もう一つショッキングな事があります。何と、ペットからも感染するそうです。

ハグはOKですが、ペロペロ好き好きは要注意です。
(写真のコピペは厳禁)

これは私も知りませんでした。ビックリでしょ?

ウッデイタウンでは、ワンちゃんなどが家族の一員にいる方も多いと思いますが、あまりにも密接な関係にはリスクがある事を認識して下さい。ハグは良いけど、お口の周囲をペロペロさせないように。

それから、手を舐めさせたなら、その手で室内のあちこちに触れる前に良く手を洗って下さい。特に、洗っていない手で台所回りや調理器具などを汚染しないように気を付けた方が無難だと思います。また、加熱しない食品(サラダや刺身など)の調理をする前には、念入りに手洗いをした方が良いでしょう。

これも「不都合な真実」ですが、ペットも家族の一員ですから、上手に対策して引き続き良くしてあげて下さい。

歯周病菌はどこからやって来る?(1)

先月、福岡で開催された学会で大阪大学歯学部・予防歯科学教授・天野敦雄先生のご講演を拝聴しました。
その中で、最強の歯周病菌(Pg菌)は18歳以降に感染すると言われていました。
その理由が少々ショッキングなのですが、皆さんにもシェアーしたいと思います。
以下の写真は天野教授のご厚意で講演中に撮影を許可されたものです。皆様のお役に立つためにアップしますが、著作権に対する配慮をお願いします。コピペ厳禁です。

最強の歯周病菌、これが感染すると非常にマズい事になります。
何で18歳以降が多いと思いますか?
まさに「不都合な真実」なのですが、歯周病菌も虫歯菌も唾液感染なのです。
18歳になって大学に入ったら恋人の一人もできて・・・。
もし彼、又は彼女に予防歯科治療を受ける習慣が無かったら・・・。
性格は最高なんだけど、しょっちゅう歯が痛いと言っていたり口臭がしたりしていたら・・・。
ドキドキの First Kiss も見方を変えれば・・・。
ちょっと待って!その人に虫歯や歯周病はない?

好きになった人と何回かデートを重ねて気心知れた関係になっったのに、なかなかキスを許してくれなくて「私の事を好きじゃないのかな?」と思うかも知れませんが、違う事を心配しているのかも知れません。

自分がかみ砕いた食物を赤ん坊の口に入れるような人は、さすがにいなくなったと思います。
もう一歩、日本人の食生活の中で即改善して頂きたいのが「直箸(じかばし)」の習慣です。

我々歯科業界の人間は、お刺身の盛り合わせの取り分け、そうめん流し、すき焼き、鍋料理などの時には「直箸(じかばし)厳禁」で、必ず「取り箸(とりばし)」取を使います。高齢の先生が気にせずバンバン直箸をやっていると、若いスタッフはだんだん宴会に出席しなくなります。
もう理由はわかりますね。

恐らく皆さんの会社の宴会でも、若い人達の感覚は同じだと思います。
「部長の直箸、不潔だから嫌だけど、ゴキゲンで食べていらっしゃるから言えないし、もう宴会に来たくないなあ・・・。」
部長さん、「スミマセン。新しいお箸を5本位持って来て。取り箸にしたいんで。」と言うだけで、あなたの株は「素敵!」と急上昇するはずです。

すき焼きは高温になっているから、まだ良いと思いますが、会社の同僚と飲みに行った新福島の居酒屋で刺身の盛り合わせのワサビを誰かが使用中の直箸で取ったら、もうワサビ無して食べるしかないですね。

取り箸が無かったら、必ずお箸の後ろを使いましょう。

恋人や職場だけでなく、家族に於いても同様です。家族のメンバーがお互いに話しあい、協力して、全員が均等に虫歯(菌)や歯周病(菌)のコントロールをする事が大切です。虫歯が痛くなってから歯医者に行くという人がいたら、他の家族のメンバーに迷惑なんです。

ショッキングな話ですが、これは「不都合な真実」なんです。

秋の学校健診

今日は午前中、学校健診に行って来ました。私が校医をさせて頂いている、けやき台小学校は県下でもトップレベルの「歯のいい学校」です。

生徒の歯が良い事と、私が校医をしている事は全く関係がなく、ご家庭の食生活習慣が良い傾向にある事が大きな要因だと思います。
歯に良い食生活は体にも頭にも良いのですよ。けやき台小学校から灘中や甲陽中などの難関進学校に多数合格している事も、あながち不思議ではありませんね。

 

イチゴやキウイはキシリトールが豊富

食後のデザートに果物はいかが?

イチゴやキウイには天然のキシリトールが豊富に含まれているので、美味しい上に虫歯予防にも!

しかも今なら数量限定でマスコットまで付いて来て超ハッピー。20パック限定で残りは10パック位でしたので、フィギュアがどうしても欲しい人(我が家位か?)は即マックスバリューへGO!

びっくり!かき氷

大阪に用事で来ています。40度を越える気温にビックリして、あまりにもビックリしたのでランチを食べに森小路のくら寿司(びっくらポン)に寄ったのですが、かき氷の大盛加減にまたビックリでした!

私は抹茶で、1年生の息子はマンゴーのかき氷を食べました。

「英保先生、甘い物は禁止と言っているのに自分と家族には甘々やん!」という声が聞こえてきそうですが、一日1回ワンショットでこのような物を食べようがアイスクリームを食べようが、虫歯に限定して言えば問題ありません。

 


ダラダラ食べが問題なのです。究極すればこの3箇条が全てだと言えます。

我が子は、今は制限していませんが6歳までは砂糖甘い食べ物を禁止していました。ですから今でも「お父さん、かき氷食べていい?」などと聞いてくれます。
砂糖が歯だけでなく体にとっても良く無いものである事が理解できているからです。

歯が溶けるほど頻繁に砂糖を口にするのは非常に問題ですが、それほど頻繁に摂取しないとしても、砂糖の摂取と老化の加速には関連があります。AGEが蓄積するし、血糖値スパイクも怖いですね。

きっと阿木燿子さん(74歳)や竹内まりやさん(64歳)はこの辺のコントロールができているのだろうと思いますよ。セサミン飲んでいるからじゃないと思うのです。英保歯科のお客様で「砂糖から完全に脱離しました!」という女性がおられます。素晴らしいですね。私もこの様な方々を見習いたいものです。頑張ります!

デンタフローラ8020

お盆なので田舎に帰ってサンテレビを見ていました。

そこで知ったのですが、フジッコのデンタフローラ8020という商品が通信販売されているようです。

善玉菌を継続的にお口の中に生着させる事で悪玉菌の増殖を抑制するものです。

殺菌薬でショットガンのように無差別に殺すのではない点は悪くないと思います。

興味がある方はネットでチェックしてみて下さい。

予防は意識と知識

虫歯予防ができる人と虫歯にしてしまう人の違いてなんだと思いますか?
そんなに大きな違いはなくてちょっとした事なんです。

鍵が二つあって一つ目は歯に対する意識です。

歯の大切さを客観的に捉えて、それが正しく理解できるかどうか。特に全身や人生に与える影響の大きさを認めて、素直に受け入れる事ができるかどうかです。

二つ目は予防歯科の正しい知識です。これを身に付ける事はさほど難しいことではありません。

意識と知識が伴ば自然に歯を守る行動を実行できます。 ただそれだけなんですよ。

要経過観察歯って?

英保歯科で幼少の頃から予防をしているお客様です。彼の口の中には、今まで1本も削った歯はありません。30歳でこの状態。6歳で生えて24年間でこの程度の変化。悪く無いと思いませんか?職場の近所の歯医者で「虫歯なので、即、治療しましょう。」と言われたこの歯について、今後どうするか相談しました。私は「まだ削りたくないですし、その方がが結果的に長持ちすると思います。」と言いました。彼は「引き続き食生活習慣に留意して予防に努めます。」と言ってくれました。これが予防歯科的視点であり、この歯が「要経過観察歯」ですね。

学校健診で「要経過観察歯」って指摘される事がありますよね。
歯科医師から「虫歯になりかけだけど、まだ削らない方が良い歯」なんて訳のわからない説明をされたりして、どうしたら良いのかさっぱり理解不能ではないでしょうか。

一旦修復した歯は必ず接着剤の部分などが劣化して再度トラブルが生じます。ですから、歯科医師は、なるべくなら削ってつめるのは避けたいのです。(特に、防湿もせず、短時間で雑に行われた、誠実さに欠ける治療は「すぐに」ダメになります。)

「要経過観察歯」は、その家庭の食生活習慣や衛生習慣を考慮して、時間軸で今後起こり得る変化を考えつつ経過を見る状態です。生活習慣が改善すれば進行が極端に遅くなる可能性もあるし、生活習慣が望ましくない方向に向かえば急速に虫歯が進行するので、その時点では、諦めて削って埋めるような(特に子供の体にはやりたくない行為)を残念ながらやりましょう。という事なんです。

「茶色くなっていたら虫歯」で良いなら、6年間も歯学部に行って勉強しなくても、小学校低学年の子供でも診断できますよ。

このような経験があります。
有名私立中高の生徒さんなので頭が良いのでしょうか、本人と母親の二人で、茶色くなっている歯を見つけたらすぐ削って埋めないといけない虫歯と確信して疑わない方がおられます。塾通いなどで忙しいのでしょうか、歯科医院に電話した当日に絶対にアポイントを取りたい様子で、毎回「息子が歯がすごく痛いので今日どうしても診て欲しい。」と言われます。来院されると必ず、その茶色くなっている個所を指さして「ここがすごく痛い。」と言われます。「すごく痛い」と主張されたら私も反論しようが無いので、彼らの言う事を信じて、言われる通りに茶色い部分を削って埋める事をします。

本当にそんなに痛いのかな??真実は神のみぞ知る。ですね。

90歳になりましたね。

英保歯科の開業当初から予防のために通院して下さっているご婦人。15年位前にお一人になられて、フラワータウンのマンションに引っ越しされてからはバスで通院されています。まあ年に3回だけですから、さほど負担ではないでしょうが。

65歳位で英保歯科のお客様になられた彼女がついに90歳になられました。予防歯科を継続して受けられているので、恐らくここ20年ほどは私が歯の治療をした事がないと思います。歯は28本全て揃っていますよ。
年齢は90歳ですが、耳も良く聞こえて受け答えも完璧で、そうですね、73歳くらいの感じでしょうか。

60歳を超えた頃から、年の取り方(老け方)は個人差が凄いですが、歯の状態と無関係では無いと思いますね。

90歳の彼女の歯と健康状態が良く、非常に若々しいのは、「ここのところずっと英保歯科で予防歯科を受けているから」でしょうか?
それも多少はあると思いますが、「6歳までの家庭環境と食生活習慣と親のしつけ」が良かったのだと想像します。家庭にお金があって裕福だったという意味ではありません。むしろ戦争中の食べ物が無い時に粗末な食事で幼少時代を過ごした人の方が、老後歯が良かったりしますので。

まあ、戦後世代の人はほぼ全員、加工食品(精製砂糖類と、精製小麦粉=いわいるコナモン)に歯と体をやられてしまっていますので、とんだ災難ですね。大企業のCMで、イメージ操作されて騙されちゃうからね。

例えばこれ。昔のCMですが、CGで修正できない時代の映像作品としては、今でも非常に評価が高いものです。
【CM 1987-89】Coca-Cola “I feel Coke.” 30秒×3 60秒×11

これだけコーク飲む生活習慣で、この美しい歯は無いと思うけどね。外資系の企業だから歯が奇麗で、歯を見せて笑う事のできるモデルばかり集めて見事にイメージ操作をしていますね。

言わんとする事がわかりますか?「何の事かわからない」という人は、私のブログの過去の予防歯科の所を参考になさって下さい。