タバコは怖いですね。
禁煙に成功してからノンスモカーと同様の体になるのに何と、20年かかるそうですよ!20ヶ月で何とかしてもらいたいところですが、そうはいかないようです。
歯周病のリスクが一般人と同様のレベルまで回復するのにも15年!かかるそうです。
私はたまたまタバコを吸わすに人生を過ごしてきましたが、置かれた社会環境によっては吸っていたかも知れません。ラッキーだったと思います。
禁煙は大変だそうですが、もう待った無しではないでしょうか。
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日本接着歯学会に参加してきました
クリアクリン、製造禁止にしようよ。
私達、歯科関係者の間では常識なのですが、「クリアクリン」という歯磨き粉の中のツブツブが大量に歯肉溝(歯と歯ぐきの境目の狭い隙間)に入り込んでしまっている事を良く見かけます。
水に溶けないプラスチックの粒が残留しているのですから、体に良い訳がありません。患者さんには「クリアクリンだけはもう使わないで!」と説明をしてきました。
どうやら海外でも歯科医療従事者は同じような懸念を抱いているようです。
このマイクロプラスチックが歯磨き粉だけでなく、洗顔フォームなど様々な物に使われているようです。ドイツではマイクロプラスチックそのものの使用が違法になっているそうですが、日本ではどういう理由か野放し状態です。
そして、日本の近海では世界各地に比べて27倍の濃度であると確認されたそうです。人間の体だけでなく環境にも異常な負荷がかかっているということですね。
高級寿司屋で、近海マグロに大枚をはたいて食べてみたら、27倍濃度のポリエチレン入りだった・・・。
シャレにならない話ですよね。人類よ、日本人よ、はやく目を覚ましましょう。
前歯が折れても接着すれば・・・。
世界の小倉!
Style Italiano というFB上の歯科医専門サイトがあります。6万人以上のメンバーがいる中で、腕を競うイベントが開催されるのですが、前人未到の3冠を達成した日本人歯科医が小倉先生(Dr. Mituru Ogura) です。
小倉先生とは10年以上前から友人なのですが、今回彼のセミナーを受講してきました。今まで国内外の72人だけが受講できたセミナーです。
海外では日本人の歯科技工士が世界一との評価を受けています。それは日本人の手先が非常に器用だからです。歯科医師の腕も同様に非常に高いのですが、国の方針で保険の「ファスト歯科治療」を強制されているため潜在的な能力を開花させないまま静かに殺されているのが実情です。
国が日本人の歯科関係の技術を発揮できるような環境を作り、それを輸出すれば、あるいは海外からの「Dental Treatment Tour」の客を招けば十分な魅力を持った商品になると思います。
けやき台小学校4年生は偉い!
私が校医を務める、けやき台小学校で4年生の授業をしてきました。楽しかったし、普段の仕事上のストレスが吹っ飛びましたよ!子供たちの持つパワーって、本当に不思議です。
写真のようなスライドを示して、「この中で一番大切な事はどれ?」と質問したところ、担任の先生方は皆、「歯みがき」に挙手なさいました。
子供達の3分の2は、なんと、「正しい食生活」に挙手しましたよ。
読者の皆さんはこの中でどれが一番大切かわかりますか?
ヒントは神戸友の会幼児生活団で教えてくれる生活の基本、「早寝早起き朝ごはん、1日4回食」です。
舌苔は絶対に除去?
ベロの表面に白っぽく苔のようなものが付着していると口臭の原因になる事は良く知られてきました。
先日も患者さんが「ベロの苔を完全に落とす方法を教えて下さい。」とおっしゃいましたが、その方には目立った舌苔は付いていませんでした。
お風呂に入った時にシャワーでお口の中や歯肉、ベロを良く洗う、その時に指を使ってきれいにする方法を以前おすすめした事があります。
この方法だと洗面台に舌苔除去用の道具を置いておく必要もないし、毎日簡単に、誰にも知られず、迷惑もかけずに清掃する事ができます。
ちなみに、わが娘に「お父さんがベロをスリスリした道具を洗面所のコップに立てていたら嫌か?」と聞いたら、物凄い顔をして返事もしませんでしたよ。
ベロの表面には「味蕾」という器官があります。味覚を感じるためのセンサーで、顕微鏡で見るとトゲトゲした表面になっています。
それを舌苔と勘違いして、「おかしいなー。どんなにこすってもツルッとならないや・・・。」とは思わないようにして下さいね。
もしも無茶苦茶して、ツルツルのベロになったりしたら、美味しいご飯の味がわからなくなってしまうかもしれませんよ。
清潔志向も、ほどほどが良いようです。
親知らずはいつ抜くか(その2)
人間は進化(?)すると歯の数が減るようです。進化というより原始化の逆の方向、未来人化とでも言いましょうか。
そして、親知らずは今の日本人の2人に1人は存在しません。親知らずを持っている人は自分は原始的なグループの方に入ると思って下さい。(ちなみに私も4本ありました。)
下の親知らずが手前に90度倒れて存在していて、中途半端に見えているる時が、非常にややこしい事になります。
手前の歯をグイグイ押してきますので、歯並びに影響を与えると言われています。それから、ブラッシングが困難なので、手前の歯も巻き添えににして虫歯や歯周病にしてしまいます。
手術をして取り出さないといけないのですが、術後に腫れたりしますので、受験勉強の忙しい高校生の間は抜きにくいですね。
大学4年の頃は就職活動が始まるので、これもタイミング的に難しいですね。
自分のお父さんの会社にでも就職するなら、就職してからすぐに有休をとって抜歯を受ける事もできるかも知れませんが、新入社員の内に「歯医者に行くので有休を」と言えるほど、日本の社会は良くなっているのかどうか・・・。個人経営の私には未知の世界です。
そういう訳で、「親知らずは大学の1年から3年の間に抜きましょう」というのが私のアドバイスです。
就活が6月に解禁になるとか?少々忙しくなるようですね。1年生の夏休みに1本、2年生の夏休みにもう1本。というのがベストかも知れませんね。
日本人は口が臭いと思われているのか・・・ショック!
ショッキングな事実が。日本人は口が臭いと外国人から思われているそうです。
皆さんハミガキを一日何回やっていますか?今の時代、1回の人は皆無でしょうね。あなたは2回?3回?それとも4回ですか?
では、フロスは?フロスとなると、かなりの数の方が、「生まれてから1回もやったことない」とおっしゃいます。あるいは「1回やったけれどもじゃまくさくて」
歯科医院で衛生士さんにクリーニングをしてもらうと、信じられないくらいさっぱりしますよね。種明かしをしますと、彼女たちは「歯ブラシで掃除ができない所」の歯垢を取ってくれているのです。
それは歯と歯の間、つまり、一般の方にはデンタルフロス(あるいは歯間ブラシ)でしか掃除ができない場所になります。
虫歯菌が少ない(つまり、虫歯になった事がない)子供でも、最低でも、フロスを週に1回はして下さい。
虫歯になる人は毎晩フロスをして下さい。
体が大人になってきたら、歯周病対策が必要になってきます。歯周病が無い方でもなるべく毎晩フロスをして下さい。
中年になってきて、歯と歯の間に食べ物がつまるようになってきたら(食後にお茶でぶくぶくしている自分に気が付いたら)毎食後フロスをして下さい。
予防が大事!予防が全て!
親知らずはいつ抜くか?
抜かないといけないような親知らずを持っていたら・・・
大学の1年生から3年生の間に抜きましょう。
そのチャンスを逃しても、妊娠するまでには抜きましょう。
今日、三田市の歯科健診に来て下さった40代の女性の患者さんですが、全体的には虫歯を治療した歯は少なくきれいな状態でした。
ただ、一番奥の歯だけが神経を取った上に、銀歯のかぶせになっていて、そのギャップが変な感じです。
歯科医の私にはこれが「親しらずが悪さをした結果」であることはすぐわかりました。
中途半端に生えていて、一部だけが見えているような親知らずの周囲は清掃ができないので、手前の歯までひどい虫歯にします。この方のように、お口の中に虫歯菌が少ない方でも、やっぱり清掃できない所は虫歯になってしますのです。
予防歯科の見地からも、ちゃんと生える見込みの無い歯は、適切な時期に抜いておく方がずっと賢明です。
これから、何回か親知らずについて連載したいと思います。抜歯のタイミングの理由についてもお話してゆきますね。