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The Cavity Code (虫歯の暗号)

今日、英保歯科のスタッフのお嬢さん(4歳)の前歯の、小さな虫歯を修復しました。母親が英保歯科のスタッフなのですから、虫歯予防の知識は非常に豊富なのに虫歯にしてしまったのです。「かなり気を付けているつもりなのですが、食が細いので食事の時間が長くなるのが良くないのかも知れません。」と非常に申し訳なさそうでした。

砂糖の制限が完璧ではなくても、正しい知識と「思い」があって、そこそこ実践していれば、歯は簡単には溶けません。体は良くしたもので、そこまでストイックにしなくても虫歯にはならないのです。彼女はその程度はちゃんとしてくれているはずです。

虫歯になるはずのない家庭の子が虫歯になったので、治療が終わってからも「何で虫歯になったのかな?理由が知りたい。」とずーっと考えていました。

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最近、空いた時間に、The obesity code (肥満の暗号)の和訳本、「太らないカラダ」を読んでいます。内容が科学的・理論的で難解な上に、過去の栄養学の常識を一旦白紙に戻さないと頭に入ってこないので苦戦していますが、とにかく面白い本です。

この本によると、「高度に精製された炭水化物」が体に良くないとの事です。それは砂糖だけでなく、工業化された方法で非常に高度に粉砕された小麦粉なども含まれるそうです。

この2つのことから、この本の中で紹介されている「肥満を引き起こすホルモンを出させる食品」がそっくりそのまま、「虫歯(さらには歯周病も)を引き起こす原因になる」のではという仮説を立てました。

思いついた自分で言うのもなんですが、これって、かなり当たっていると思います!!

オレンジジュースを飲んでいなくても、毎朝食べている食パンが虫歯の原因だったとしたら?パスタや焼きそばも歯に良くないのかも。
私の友人、ゆりのき台の渡邊先生(歯科医師)が、以前から患者さんに「パンを食べるのをやめなさい。」と指導しておられるのを知っていて、「うーん、ちょっと極端かな?」と思っていたのですが、極端な意見では無いように思えてきましたよ。

岡山大学の予防歯科がエビデンスを作ってくれないかな?

歯科技工士がいなくなったら?

歯科医院はコンビニより多いほど増えて、お客様にとっては「どこに行ったら良いかわからない」ほどになっています。選択肢が増えるのは良い事ですね。

その一方で、「入れ歯や被せを作る職人(歯科技工士)」は、様々な事情で減少の一途です。高齢化も進んでいる上に、「匠の技」の継承が全く不可能になってきており、私の目から見ても大変な状況になってきています。

歯科医院はたくさんあって、保険証を持ってどこかの歯医者に行ったら入れ歯を作ってはもらえるが、その品質(満足に使える代物かどうか)に関しては今後どのようになっていくか注視して行きたいと思っています。

その一方で、英保歯科ではもう3年以上も総入れ歯を作った事がありません。

英保歯科は予防歯科中心に回っております。英保歯科のお客様の誰も歯を失わないのですから、「技工士不足」や「入れ歯の品質低下」への不安とは無縁です。

単純な話でしょう?

良書「太らないカラダ」

昨年数キロのダイエットに成功したのが嬉しくて、チョコチョコと自慢していたのですが、今年の冬の間についつい油断してすっかりリバウンドしてしまいました。「ちょっと体重が減ったからって、あんまり自慢するもんじゃないなぁ。ライザップで痩せた赤井英和もあっという間にリバウンドしたそうだし。」とモヤモヤした思いで、北区のショッピングモールにある書店でダイエット本を物色していました。

「分厚いのはどうせ積読になるから、なるべく簡単に読めそうな薄手の本・・・。」と思いながら物色して、「これにしよう。」とまあまあ良さげな本に決めました。一番上じゃなくて、ちょっと下の方のやつに交換しようとした時に、その本のすぐ手前に置いてある、英語の文法書並みの分厚い本が目に入りました。

「肥満の暗号(THE OBESITY CODE)? トロント最高の医師? 最新エビデンス? 分厚いけど、こっちの方が面白そうだなぁ。」とピピッときて、こちらの本を購入する事にしました。

まだ全部は読破できていませんし、医学的知識がある私でも、最低2回は読まないと頭に入ってこないような濃い内容ですが、誰でも一読に値する良書だと思い始めております。
これは単なるダイエット本ではなく、中高年の人が健康であるための「暗号」が書かれているのです。内容に関しては、まずは私が実践して、効果を確認しながら、折を見て解説しますね。

もし、アマゾンで物色していたら、この本には出合えてなかったと思います。やはり、リアルに足を運んで、良縁との出会いの運命に授かる努力をする事は大切だと再認識しました。

良い歯科医院との出会いは良い結婚相手との出会いと同様です。まず釣り書き(ブログやホームページなど)をよく読んで、次に、頑張ってお見合い(市の健診のハガキなどを利用して偵察に行く)に出かけていって、相互の価値観が同等で、相互の信頼関係が、今後努力すれば構築・継続できそうな雰囲気なら、初めてお付き合い(それでも、初日は基本的には検査と説明だけですね。初日に簡単に手を触れさせるのは、お互いちょっと軽いかも。)をしてみるのが良いですね。参考になれば幸いです。

出会いに関してですが、スマホやパソコンをいじくっているだけで、都合よく良縁に辿りつこうとするのは「甘い」と思います。頑張って実際に出かけて行って、顔を合わせて話をしないとね。
私はいつもそうしています。良縁に辿り着くためにと(全部自腹で)海外などにも積極的に出かけていますよ。
ビジネスなどの社会経験を積んでおられる方ならきっと「そうそう。」と言って下さいますよね。

果糖・ブドウ糖液糖の恐怖

大量生産できる安いトウモロコシから製造するので非常に安価な甘味料「果糖・ブドウ糖液糖」は、安くで作って高くで売りたいビバレッジカンパニーが製造するジュースにも含まれています。

ジュースを子供に手渡す前に裏に書いてある原材料をチェックして下さい。

このようなジュースは虫歯製造機ですが、同時に肥満製造機でもあり、肝臓に負担をかけて脂肪肝の原因にもなるそうです。

若草ナースリーで講演会

昨日は私が園医をしている若草ナースリで保育士の先生方を対象に講演をして来ました。

タイトルは「なぜ子供の虫歯予防がそんなに大切なのか?」です。

質疑応答を含め 2時間 の長丁場でしたが、皆さん熱心に耳を傾けて下さいました。

疲れるよりむしろパワーを貰った感じで、このような一般方向けの講演も良いものだなと、認識を新たにしました。

又機会があればお引き受けしてみたいと思うようになったのが自分でも不思議です。

人もから頂けるパワーって本当に凄いですね!

私が自然派主義なのをご存知なので、このような素晴らしいお菓子も頂戴できて2重にハッピーでした。

 

ハローワークまでサイクリング

予防歯科部門が常に満員でお客様にご迷惑をおかけしておりますので、衛生士の先生の増員を考えております。
良い天気でしたので自転車でハローワークまで行ってきました。
英保歯科で予防歯科治療に携わりたいと思われる方はハローワークインターネットサイトでチェックして下さい。
応募は5月24日までで、その後面接選考となります。

午後は若草幼稚舎で予防歯科に関する講演をしてきますね。
こちらに関しては、また報告します。

Facebook から離れて3年経ちました。


2016年以来、基本的に Facebook を見ないようにしています。
年に1回だけ誕生日に「元気です」の報告を写真入りで上げますが、それ以外は投稿もしません。

きっかけは娘の「若い人は Facebook を使わないよ」というショッキングな言葉では無く、Facebook を開いてブラウズすればするほど心の平穏が失われてドンドン不幸になるように感じたからです。

昨夜、台湾の友人に連絡するために Messenger を使う必要があったので、久しぶりに Facebook を開きました。
つい、ついでにあちこちを見てしまいましたが、やっぱり良くなかった。見たくも知りたくもない情報が否応なしに目に入って、心がかき乱されるのがはっきりとわかりました。

3年も離れていると、Facebook のわずかな利点ととてつもない欠点がはっきり見えてきます。この感覚は毎日見ていたら気付いていないと思います。
幸い Lineも、現在のところ私は全くといって良いほど使っていないのですが、(ひっきりなしにバスが鳴っている方を見ていると)これは正しい判断だと思っています。

勉強すればするほど、「砂糖」や「精製された炭水化物」が体に与える悪影響の大きさには驚かされますが、これらの「普通の」食品が体に与える悪影響に関しても、毎日口にしていると、徐々に徐々に慣れさせられてしまって「気が付かなく」なるんですね。

「歯を削らない虫歯治療」ってどうなの?


皆さんがきっと興味を持たれるであろう記事がありましたので紹介しますね。詳細は↓をクリックして読んでみて下さい。

歯を削らずに虫歯が治る!?歯科でドリルを使わない治療を受けてみた

天野歯科医院(天野聖志院長)で行われている、歯を削らない治療法「ヒールオゾン治療」や「カリソルブ治療」などが紹介されています。天野先生の著書もあるそうで、テレビでも紹介されているようですよ。

著書:『歯を削らない、抜かない、だから痛くない、むし歯・歯周病の治し方』(現代書林)

これらの治療法、歯を削るのが大嫌いな歯医者(私)としては、興味がある事は事実です。

この記事を読んで、英保歯科のファミリーの皆さんや、私のブログの読者の皆さんが、どう思われ、どうお考えになるかが気になるところです。私と同じ考え方であることを期待しています。

私が思うのは、
①これらの治療法が20年後(つまり、特許が切れてしまって企業に旨味が無くなった後も)ドンドン広がって行くほどに本物の治療なのか?
最初は話題をさらったのに、20年経ったら全く聞かなくなった高価な機械や治療方法を山ほど知っています。その点、ラバーダムなどの防湿装置や歯科用接着剤などは地道な進歩を遂げながら確実に生き残っています。

そして、最も思う事は、
②この記者さんのような、ファミリーではない「いちげんさん」に対して「これで虫歯菌がいなくなりますよ。虫歯になりにくくなりますよ。」と言っても大丈夫なのか?
生活習慣や衛生習慣などの、本当は触れて欲しくない核心部分への改革に一緒に取り組めるようなお互いの信頼関係(ファミリーの関係)があって、お客様に、その方向(抜本的解決の方向)へ進む意志が無ければ「話が始まらない」ように思うのですが。

歯を守るような食生活習慣は体も守ります(砂糖は毒)。体を守る事は人生を守る事(病気と無縁で幸せ)です。ですから歯がドンドン虫歯になるような人は衛生習慣にもまして、まず、食生活習慣を変えないといけないのです。このような根本的な点をスキップして3万円出して「オゾン」を吹きかける事が人生を守る事に繋がるのかどうか?と思ってくれましたか?

以下は興味がある人だけ読んで下さい。長いからね。

医療の器具や治療方法を開発して広める時に、発端は歯科医師の純粋なひらめきであったとしても、そこに企業が絡んでくると「最終的にはその企業が投資を回収できて、なおかつ充分な利益が上がる」事が必須条件となります。ですから企業は「最新・革命的な器具や治療方法で、素晴らしい夢のような効果がありますよ。」と、マスメディアなどを上手に利用して販売促進をします。
特に、それらに対して特許が取得できた時には「知的財産」に対する対価が上乗せされるので、機械や薬剤が非常に高価になり、その結果末端のユーザーに求められる「お金」も高くなります。
記事を読む時は、その記事が書かれた「経済的」社会背景や「利害関係」の可能性の有無にまで思いを馳せて下さい。疑いすぎも良くないが、妄信は禁物です。マスコミ、特にテレビは新興宗教のように「知らないうちに」あなたを信じさせる力を持っています。家にテレビがある方、特に、過去にバナナや炭酸水や納豆を買いに走った事がある方は気をつけて下さいね。

ちなみに「ヒールオゾン治療」は高価な機器を歯科医院が購入しないと施術できません。私は現時点ではそれほど興味がありませんが、特許が切れた頃にこの(手の)方法がしっかりと生き残っているかどうかを観察しておきたいと思います。

「カリソルブ治療」の原型は30年以上前から日本にもあり、多少の形を変えて、流行の波が来ます。現在でも考え方自体はしっかりと残っていて、英保歯科でもその考え方は保険治療の中でさえ、ちょくちょく応用します。
「カリソルブ治療」は上記のような原型のままだと企業に旨味が無いので、工夫を加えて新しい製品として海外の企業が売り出したものです。悪くないと思いますが、もしも私が「カリソルブ治療」の薬剤を(結構な値段を払って購入して)自由診療で提供するなら、こちらも信頼関係が確立された「ファミリー」の方にのみ使用して、「いちげんさんはお断わり」とするでしょうね。東京の便利な所に天野歯科がありますので、英保歯科のファミリーではない方はそちらの受診をお勧めすると思います。
こちらも特許が切れた後でも「カリソルブ治療」というシステム名で、日本でしっかりと定着していたら「本物だった」という事になるでしょう。

岡山大学歯学部と大阪大学歯学部

土曜日の宴会の席で、大阪歯科大学(私立)出身のある歯科医師が私に面白い事を言われました。

「岡山大学歯学部出身の先生は、岡山大学歯学部の方が大阪大学歯学部より上だと思っているふしがある。逆に大阪大学歯学部出身の先生は、大阪大学歯学部の方が、当然、岡山大学歯学部より上だと思っている。」と。

言われてみれば、自分の目の前にいる歯科医師が東京医科歯科出身だろうが、大阪大学出身だろうが(凄いと思っているふりは一応の敬意の表現としてしますが)実際には引け目を感じた事が一切無い事に初めて気が付きました。なかなか鋭い指摘ですね。

岡山大学歯学部は素晴らしい大学です。特に予防の哲学と接着歯科に関する教育は桁外れだと思います。その大学で教育を受けた結果、今の私があるのです。

私は出身大学という事に於いて、幸せな事に、どっちが上とか下とか意識した事がなかったのですが、言われてみれば確かに「我が母校、岡山大学歯学部が歯学部の中で日本一だ」と、無意識に思っていたようです。

偏差値だけでは評価できない事がたくさんありますね。大学も、人間も。