重度インプラント周囲炎の結末(閲覧注意)

英保歯科のインプラントの特徴を紹介したページのトップに、あえて、このような文章を挙げさせて頂いております。

インプラントは諸刃(もろは)の剣(つるぎ)※です。
※《両辺に刃のついた剣は、相手を切ろうとして振り上げると、自分をも傷つける恐れのあることから》一方では非常に役に立つが、他方では大きな害を与える危険もあるもののたとえ


インプラントは素晴らしい治療方法です。英保歯科のHPや私のブログでも色々な角度からインプラントの利点・欠点について解説しております。

今日は欠点の中でもインンプラント周囲炎が起きて、それが重度になった場合について解説します。モザイクをかけてはおりますが、手術の写真が出て来ますので閲覧注意です。


インプラントの周囲に炎症が起きて、それが進行してしまうと、リカバリーの手術などを行って回復を試みる事があります。しかし、状況が余りにも好ましくない時には「インプラントの撤去」を行わざるを得ないのです。

この3本の中央の歯はインプラント。インプラント周囲炎が起きて出血しています。患者様は東京から関西に引っ越してこられたので、もうこのインプラント治療を受けられた東京の歯科医院で対応してもらうのは困難との事。

エックス線写真で、インプラント体の半分まで骨吸収が進んでいる事が判明。

英保歯科で扱っているノーベルバイオケア社製のインプラントであれば良かったのですが、このインプラントがどこのメーカーかすら不明なのでリカバリーの為に使うパーツすら入手困難という状況です。

泣く泣く撤去手術に踏み切りました。
逆回転させてスルリと撤去できれば良いのですが、インプラントの先端の方が骨にこびり付いているので、骨を削って撤去しなければなりません。どうしてもMIとは真逆の invasive (侵襲の大きな)なオペになってしまいました。

撤去したインプラント。上半分には黒い歯石がべったり。下半分は骨がこびりついています。

インプラントを撤去して治癒した後の状態。骨を削って取り出したので骨の高さと幅が減ってしまい、再度新しいインプラントを埋入する事が容易では無くなってしまいました。

このような話を聞くと「怖い。インプラントなんてとんでもない。」と思われるかも知れませんね。

でも、高品質のインプラントを(細部にまでこだわって)正しく使えば安全な治療なのですよ。

よろしければ「英保歯科のインプラント:7つのこだわり」や私のブログも参考になさって下さい。