学校健診で「要経過観察歯」って指摘される事がありますよね。
歯科医師から「虫歯になりかけだけど、まだ削らない方が良い歯」なんて訳のわからない説明をされたりして、どうしたら良いのかさっぱり理解不能ではないでしょうか。
一旦修復した歯は必ず接着剤の部分などが劣化して再度トラブルが生じます。ですから、歯科医師は、なるべくなら削ってつめるのは避けたいのです。(特に、防湿もせず、短時間で雑に行われた、誠実さに欠ける治療は「すぐに」ダメになります。)
「要経過観察歯」は、その家庭の食生活習慣や衛生習慣を考慮して、時間軸で今後起こり得る変化を考えつつ経過を見る状態です。生活習慣が改善すれば進行が極端に遅くなる可能性もあるし、生活習慣が望ましくない方向に向かえば急速に虫歯が進行するので、その時点では、諦めて削って埋めるような(特に子供の体にはやりたくない行為)を残念ながらやりましょう。という事なんです。
「茶色くなっていたら虫歯」で良いなら、6年間も歯学部に行って勉強しなくても、小学校低学年の子供でも診断できますよ。
このような経験があります。
有名私立中高の生徒さんなので頭が良いのでしょうか、本人と母親の二人で、茶色くなっている歯を見つけたらすぐ削って埋めないといけない虫歯と確信して疑わない方がおられます。塾通いなどで忙しいのでしょうか、歯科医院に電話した当日に絶対にアポイントを取りたい様子で、毎回「息子が歯がすごく痛いので今日どうしても診て欲しい。」と言われます。来院されると必ず、その茶色くなっている個所を指さして「ここがすごく痛い。」と言われます。「すごく痛い」と主張されたら私も反論しようが無いので、彼らの言う事を信じて、言われる通りに茶色い部分を削って埋める事をします。
本当にそんなに痛いのかな??真実は神のみぞ知る。ですね。