助手のレベルに合わせて治療する

先日、天性の才能と想像を絶する努力によってある領域に達したバレリーナ(Vさん)のお話しをしましたが、彼女との会話の一つを紹介したいと思います。

私「歯の治療って、ついてくれた歯科助手の知識や腕のレベルに合わせて行う所があるんですよ。」
Vさん「?」
私「Vさんも誰かとペアで踊る時に相手が自分より遥かに優れた実力を持っている人なら、Vさん自身も自分の持つ実力を100%出して踊る事ができるでしょう?でも相手のレベルが低い時には自分のレベルを相手に合わせて落として踊るようになりませんか?」
Vさん「%$#! だから先生は一人で治療されているんですか。今の例えでよくわかりました。」 
私「さすがにインプラントのオペの時には手伝ってもらいますが、普段の治療はZOOという私達が特許をもっている道具を使って一人でやる方が100%思い通りに治療ができるんです。余分な気配(けはい)が無いと集中力も保てます。
ただ、20分でできる事が40分、40分でできる事が80分かかってしまいますけどね。
Vさんも一生のうちに何百回かの限られた回数しか公演ができないと思いますが、私も一生のうちに何万本かの限られた数の歯の治療しかできないんです。ですから毎回ベストを尽くしたいと思っています。」

断捨離もそうですが、このような気持ちで日々の治療に打ち込んでいるとスタッフや衛生士の先生方にも伝播するようで、ここ数年で英保歯科の雰囲気がドンドンピュアに、凛としてきました。そしてスタッフやお客様も含めてそこに集う人が「類は友を呼ぶ」ようになります。
他人(特に旧態然とした人々)に何と思われようが、自分なりの理念を持って生きるって、大切だとしみじみ思っています。