リーズナブルなジェット水流式の口腔洗浄機を買って使ってみたのですが、その清掃効果はバカに出来ないものでした。
【目的】
口腔洗浄機がフロスの代用となり得るのか?をボランティア被検者を使って検証する
【方法】
①被検者は、毎食後にデンタルフロスと歯ブラシをする習慣を30年以上持っている、61歳男性。←私ね。
②1週間、フロスでの清掃を完全に中止し、SHIROEジェットジェットウォッシャーでの歯間清掃に切り替える。歯ブラシは今まで通り行う。
③1週間後にフロスを使って歯間の汚れの付着状態を確認する。←1週間もフロスしてなかったら、普通は歯間から取れてくる汚れが「ウヒャー」な状態で、1週間振りに使ったフロスも「勘弁して」な状態になるはずなのですが、さて、口腔洗浄機の効果や如何に。
【結果】
フロスをデリケートに通して確認したのですが、ほとんどといって汚れもニオイも付いて来ないじゃないですか!歯科医師の私もただただ驚きです。
【考察】
口腔洗浄機には
(a)ジェット水流式:単純に圧力で水を吹きつける機構のもの。
(b)超音波水流式:気泡が弾ける際の衝撃波により超音波が発生する水流。
(c)ナノクレンジング方式:ナノサイズの気泡を含む微細な水滴と空気の混合水流。
の3つがあるようです
①今回使ったSHIROEは一番シンプルな(a)のジェット水流式だと思われますが、それでも研究を行った歯科医師(←私)の期待を上回る清掃効果を発揮していました。
ただ、
②歯と歯がしっかりと接触している面はプラークが落ちるのか少々不安があるため、念のために週に1回程度はデンタルフロスを使っておいた方が無難でしょう。
③歯肉のフロスカットが起きないので、痩せてしまった歯間の歯肉が(わずかでも)戻ってきてくれる可能性がある
④清潔志向が強いためについつい、何十分も歯ブラシをしてしまう人がいますが、極端な事をすると歯がすり減ります。でも、口腔洗浄機ならば(恐らくノーマルモード以下の設定なら)何十分やっていても歯を削る心配はありません。そういう人は歯ブラシから口腔洗浄機に持ち替えてこっちをやって下さい。
⑤口腔洗浄器が歯間ブラシの欠点を完全に克服し、歯間ブラシを凌駕する(取って代わる)存在になり得る。特に人生が90年も続く今の時代は歯間をナイロンのブラシでゴリゴリやって少しずつ歯を削ったり歯肉を下げたりしてしまうリスクも充分に回避しなければいけない。
⑥基本的に歯肉の付着が弱いインプラントの清掃に最適。
⑦親知らずを抜かすに放置、あるいは抜けずに放置している部位にも最適。というか、必須。
⑧自分でも驚いたのですが、水圧による歯肉のマッサージ効果があるので歯肉の健康なピンク色が増している気がします。
⑨それと同時に、歯肉のボリューム感も回復している気がします。
⑩舌洗浄のチップを使えば舌表面だけでなく喉の方まで洗浄できる。インフルが流行している時期などに活躍しそうです。(実際に使ってみて、ガラガラうがいより効率的だと感じました。)
ヲタク系 You Tuber の吉田製作所Y さんは「私は最高位モデルか最低のモデルかしか買わない」と言っておられるのですが、コダワリ系歯科医師の私も全く同様の傾向があります。色々と拘りぬいたら自然にそうなるよね。車を選ぶ時をイメージすれば解りやすい。
コダワリ系歯科医師の私も、口腔洗浄機の最高位・最新モデルを手に入れて使ってみる事にしました。
パナソニックの3万越えのナノバブルのヤツです。バブルの発生に関与するチップは6か月毎に交換しなくてはなりません。えーい、持ってけドロボー。
メーカーのHPはコチラ→ジェットウォッシャー ナノクレンズ EW-NJ80
本当は数種類の口腔内洗浄機を体験してみてから皆さんにピッタリの口腔洗浄器をオススメしたいのですがそれはちょっと無理。でも、少なくともトップエンドモデルと売れ筋のサードパーティベーシックモデルをじっくりと体験して比較してみます。
なお、上記の①から⑩は一刻も早くお伝えしたい内容なので今回(雑な解説ですが)アップしておきました。
近いうちに上記の①から⑩についてのより詳しい解説をさせて頂き、それらをベースにした、年齢・性別・家族構成・立場・歯周病の有無・インプラントの有無、使用場所、経済的余裕など、諸々を考慮して「決定版・あなたはどの口腔洗浄機を選ぶべきか?10のポイントと機種選択方法をコダワリ系歯科医師が解説」といったブログを年末にはアップしたいと考えています。乞うご期待。