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保険の白いかぶせの、その先は?

「白いかぶせが割れた」という事で、久しぶりにドクターのアポイントでお見えになった英保歯科のファミリーのお客様。
拝見すると以前かかっていた歯科院でやったもらった、保険の白いかぶせ(詰め物ではなく、クラウンという王冠状の形態のもの)が壊れた状況でした。

被せが割れたり外れたりする時には、急にポコッと取れるのではなく、内部の接着剤の一部が剥がれが徐々に進行して、最終的に外れてくるのです。つまり歯と冠の間にすき間ができて、そこに虫歯菌が侵入して虫歯になって外れてくるのです。上の写真で、外れた歯が茶色く虫歯になっているのがわかりますか?

金属の冠自由診療のジルコニアセラミックの冠保険の白い冠(CAD/CAM冠を含む)の順に歯を削る量が多くなります。横の健康な歯と比べて、「どれだけ削ってあるか」が分かりますよね?
自由診療では型を取る材料にシリコンなどを使うのでピッタリ合う冠を作る事ができます。単に冠の材質だけの違いではなく、自由診療は色々な事が「スペシャル」なのです。このお客様にはこれらの事を説明をして、この歯を自由診療のジルコニアセラミック(8万円税別)で修復させて頂く事となりました。

接着不良のプラスチックの土台と内部に入っていた金属ピンを30分以上かけて慎重に取り除きました。そして、虫歯になっていた部分を、う蝕検知液で何回も染めながら慎重に慎重に削っていきました。しかし、これでもまだ完全には悪い所を取り切っていません。ここからは英保歯科の腕の見せ所です。「まだ抜かないで。その歯は残せるかも知れません。」です。頑張ります。

保険でできる白い詰め物(コンポジットレジン)は、防湿さえきっちりやっていれば、全然悪くないのですが、保険でできる白いかぶせ(HJCや今話題のCAD/CAM冠)には、まだまだ問題が多いと思います。「安くて白い」ので受けが良いのですが、被せてから数年後から十数年後にはその歯自体が無くなっている可能性があります。保険の白い被せを(CAD/CAM冠を含む)を勧めて下さる歯科医師には、是非「先生の歯にもそれを使いますか?」と聞いてみて下さい。

そもそも、予防して虫歯にしていなければ、あなたがこのようなストーリに関わる必要はありません。予防歯科治療を受けて、なおかつ、子供は「5歳までだけは砂糖甘い物を徹底的に控える」事が、人生に歯の悩みを持ち込まない最短の方法なのです。

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