お風呂に入り髭を剃り、身を清めて恩師との再開に備えました。だって30年振りだからね。ドキドキ。
車を停めて敷地内に入ると、庭でフェンスに網を張る作業をしている男性がおられました。あの後ろ姿は恩師に違いない。めっちゃ緊張する。だって30年振りだから。「久しぶりだな。良く来てくれたな。」なんて言ってもらえるかな?
私:「先生、英保です。」
恩師:「おお、ようわかったな。ちょっとそこの紐をとってくれ。これを結ぶから手伝え。」
私:「ハイ。これですね。2本?」
恩師:「1本でいい。」
これって30年以上前に実験室でやっていた会話と同じじゃないか。久しぶりの感動の再会なんだから、もうちょっと何とかならんのかい。でも、お元気そうだし、性格も全然変わっておられない事が解って安心しました。
恩師とは全然違う出来た性格の奥様が、豪華な手料理(ベジタリアン料理)を作って歓迎して下さいました。
奥様:「英保先生。これ覚えてます?お別れの時に英保先生が『そのうちに一緒に飲みましょう。』と言って、下さったワイン。ずっと開封せず、ご一緒できるのを待っていたんですよ。」
木曜日に三田を発って、もう5日も家を留守にしています。明日から子供たちは3連休なので、今日の月曜日のうちに家に帰ってやらなくてはなりません。名残惜しいですが、そろそろ恩師と奥様に別れを告げなければなりません。
恩師は昔と全く変わらずしっかりされていましたが、もう80歳です。正直言って今度いつ会えるか解りません。最後にしっかりと握手をして下松を後にしました。