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日本人の生産性と国際競争力を高めるには(4)

日本でも、もっと個性的で自由な発想ができる人間を育てる教育をしましょう。そして率直な意見を自由に発言できるような社会の空気を作ろうというお話をしました。
しかし、今日は真逆の話をします。「沈黙を保て」です。

下記の記事とそれに対する読者のコメントも参考になりますよ。

思考が浅く行動が遅いのんきな日本人、グーグルで感じた日本企業の課題(ビジネス+IT) – Y!ニュース

会議でスタッフに「何か意見や改善点を」と促すと、多くの場合は「こうしたら良いと思います。」と「足し算」の意見が出ると思います。
例えば会議で、売り上げアップのためにはどうしたら良いか?という議題に対して、若い社員の誰かが「ロゴ入りの紙袋や販促のキャンペーンチケットを作れば良いと思います。」と深く考えずに意見したとしましょう。参加者の何人かは「そうかなァ・・・?」と心の中で思っても深く考えずに黙って頷いたりします。日本では和を保つ事が大切ですから。

そしてその方向で会議に会議を重ね、多くの時間と費用を費やしてこのような販促グッズが出来上がったりします。これはよくある普通の事だと思うので、全然非難する気はありません。念のため。
そして出来上がった結果、このようなグッズを管理したり、配ったり、追加注文したりする仕事とストレスが新に発生します。また、グッズを配ったかとか配らなかったとかのミスが発生して先輩と後輩のフリクションが増加するようになります。

さて、これってやっぱり作った方が良かったのでしょうか?無かった方が良かったのでしょうか?

英保歯科なら、これらのモノは「無い方が幸せ」という判断になります。

最初にアイデアを述べる人は「費用や労力と効果」や「その後に起こり得る諸々の事」にまで思慮を巡らせ、熟慮してから意見を述べるべきだと思います。それは管理職であっても若いスタッフであっても同じ事で、「口に出す限りは最後の最後まで責任を取るつもりで提案する。それまでは沈黙を保つ」べきだと思います。医療に於いては常に「責任」を問われます。発言も行動も「最後の最後まで責任を問われる」のです。ですから私にはこのような考えが普通になってきたのです。

3年前に診療室の「断捨離」を決心した時、約1か月間ほぼ毎晩再出勤し、夜の10時頃から夜中の3時頃まで診療室のモノを一人で黙々と片付けたり捨てたりしました。その時のスタッフの驚きと動揺は想像以上でしたが、最近ではスタッフの方から自発的に「もっと捨てたりやめたりできないか?」を考えてくれるようになりました。

本当はもっともっと色々とお話したいのですが、熱心な読者の皆さん(あの方とあの方と・・・と、お顔を思い浮かべております。)には仕事の話は退屈かと思いますので、次回でこのシリーズを終えたいと思います。

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