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リノベ(4・完):リフォームの光と影

私が33歳の時に建てた英保歯科の造作の装飾や丁寧な仕上げを、25年後の今現在に見た時に、「同じ職人として、この見事な仕事をやってくれた大工さんを尊敬するなァ。今頃何歳になっておられて、どうされているのだろう?」などと思ったりします。

今回のリフォームでもそうですが、そういった造作にも容赦なくメスが入ります。苦楽を共にしてきたこの造作が、あっさりと壊されて、捨てられて行くのを見ると、非常に複雑な心境になります。確かに新しくはなるんですけどね。

「英保先生、今回、院長室を大掛かりに改装して良かったと思っていますか?」という質問に対しては、「プラスマイナスを差し引きして、ややマイナスです・・・。」が正直な答えです。

このような葛藤や後悔を「予防」する方法がないか考えてみました。

①なるべく大掛かりなリフォームはしない。大掛かりに触ると見違えるほど奇麗にはなるけど、自分や家族の人生の思い出が完全に消し去られてしまいます(今回の私の経験から)。キッチンやお風呂等の水回りを交換して、壁紙を変えて、照明をLED に替えれば十分で、その方が良いかも。

②今の時代、不動産は負動産。高品質でコンパクトな家なら将来の改装の費用もコンパクト。私が今診療所を建てるとしたら、きっとミニマリストサイズにするでしょう。「家(負動産)を持たなければリフォームの悩みも無い」という極論さえ思い浮かびます。

まあ、やっちゃった事は仕方ない。私は「ここから新しいダイアリーが始まる」と思って、前を向いて行く事にします。

皆さんは慎重にお願いしますよ。頑張ってね。

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