歯科医師: なりたい職業1位 VS 250位

今夜も Zoom で米国顕微鏡歯科学会に参加しています。非常に勉強になります。

日本では、歯科医師はなりたい職業ランキング250位だそうですが、米国では常に1-2位にランクインしています。この違いの理由をここでお話しだすときりが無いので止めておきますが、歯科医師という仕事が、「まともに仕事ができる環境にあれば」素晴らしい仕事である事は紛れもない事実です。

米国の歯科の学会は一流のホテルで開催されます。米国に於ける歯科医師という仕事のステータスの高さを物語っています。

私は平成28年に一念発起して、自分なりの悟りと工夫で診療所の環境を「まともな仕事ができるように」整えて、最近やっと「歯科医になって良かった悪くはなかった。」と思えるようになりました。ただ、日本において私のように感じる事ができる歯科医師はほんの一握りなのです。

歯科医師が日本での「なりたい職業250位」という事実は、近い将来、日本の歯科医師の質が低下する可能性を強く示唆しています。皆さん、しっかり予防して下さいよ。

こんな風に言うと皆さん冷や汗をかいておられると思いますが・・・。

実は良いニュースもあります。例えば、今回の学会にネット経由で発表なさった若い日本人歯科医師のプレゼンテーションは非常に印象的でした。

彼が歯科医師になった時には既にデジタル機器と歯科用顕微鏡が傍にありました。彼はそれらを駆使して従来では考えられないような角度のラーニングカーブで歯科の知識と技術を身に付けて、それを自由診療で正当な報酬を得ながら提供しています。彼(等)には「先輩歯科医師に弟子入りして、まずは保険治療をベースに下積みを積んでから」などと言う発想は無いようです。若者は革命的で頼もしいですね。

これは普通の企業のデジタルネイティブ世代の思考回路と同じなので読者の皆さんにも解り易いと思います。ただ、先輩の私から言わせると「経験」も非常に大切です。ですよね?同世代の皆さん。

いずれにしても、予防さえすれば将来の日本の歯科医師の質がどうなろうが、治療費がどうなろうが、全く関係ありません。やはり予防が一番ですね。