歯石は取るもんじゃない

昨日歯石の話をしましたが、実は、歯石は「「取るもんじゃない」んですよ。

生まれてから1回も歯石を取った事が無いのかも知れません・・・。

昨日のお話の方のように、数年間歯科衛生士の先生のメインテナンスを受けずに放置していると、歯肉よりも上にある見えている歯の部分のみならず歯肉より下の、外から見えない所の深部にまで歯石が固着してしまいます。

皆さんがどのようなお仕事をされているか解りませんが、「ウチの機械、数年間もメインテナンスをサボっていたせいか、いよいよ焦げ臭い匂いがしだした。あなたはメインテナンス業者だから、内部の見えない所の汚れを手探りだけで完璧に掃除してこい。」と言われたらどうでしょうね?「そんなの不可能。規定通り年3回のメインテナンスを受けていたら汚れなど溜まっていないから壊れないのに。」と思いませんか?

それでも歯科衛生士は見えない所の歯石も取るように努力はしますが、完璧に取り除く事など・・・。

歯石は取るものでは無く、溜めないようにするものです。現実問題として、歯肉縁下に大量に固着してから「5年ぶりに来た。俺は忙しいから今日1日で全部完璧に取れ」と言われても、「頑張ってみます。」と、言葉の断捨離をするしかないですね。

長期間予防治療を受けないとこんな事になりかねません。単に「歯石が付いているだけ」に見えますか?

 

とりあえず見えている部分の歯石を外してみました。歯周病菌の出す毒素で・・・。何からお話したら良いのでしょう?

 

衛生士が精一杯頑張って「見えない部分の歯石」を除去しようとしてもブラインド操作では限界があります。結局抜くようになりました。「歯石が付いたから取れ」では遅いと言っている意味が解りますか?

いくらセルフケアーを頑張っても、私でも、下の前歯の内側と上の奥歯の外側には歯石が付いてしまいます。歯肉縁下深くに固着しないうちに衛生士の先生にとってもらいましょう。

歯石は付いた後から「取るもの」ではなくて「ためないようにするもの」なのです。歯周病予防を完璧にするにはそれしか方法がありません。ですから予防のために定期的に通院する必要があるのです。