三田市民病院と済生会病院の統合・移転で笑うのは誰?

元産経新聞の読者、今は日経新聞の読者の「そこそこ中庸」な私が、今日は三田市民病院の話を「そこそこニュートラル」にします。聞いてね。

三田市民病院の赤字が深刻で、済生会病院と統合して、高速道路で行ける場所に新しい病院を移転建設する案がほぼ既成事実化しようとしています。本来は区別して考えないといけない2つの問題をごっちゃにしているように見えるのです。

2つの問題とは①市民病院の赤字経営と②新病院の移転建設の2つなのですが、新病院の移転建設の理由を赤字解消の為の経営統合と言って市民を納得させようとしている気がしてならない。

①の赤字の問題ですが、市民病院は経営を民間にやらせたら赤字はすぐに軽減するでしょう。でも、事業の効率化によって余剰となる職員を待遇の良い新しい職場に移さないといけないから、日本ではそちらの方こそ困難を極める大仕事になるでしょう。

②の新病院の建設の話ですが、「公的病院を、何らかの理由を付けて、市民から見たら『何でそこ?』と思うような場所に移設する」って、どこかで聞いたような話なんです。以下は実話。

ある街のある市民病院ですが、手狭になったのと老朽化したのとで、市街地からバスかタクシーでしか行けないような場所に移転する事が決まりました。
市街地から外れたとある場所に二束三文の価値しか無い荒れた土地ががありましたが、ある日突然そこの地主がなぜか大規模な整地の工事をしたそうです。
不思議な事にその後に議会でその整地済みの土地に移転先の白羽の矢がとまったそうで、市が非常に高値で一括で買い取ってくれたそうです。
その土地の所有者は「ある既得権」を持っている「ある人と関係のある人」だったのです。建設業者は入札で決まるのですが、なぜか地元の「ある業者」ばかりだったりもします。

つまりそこでは、病院の移転建設にかこつけて、土地の売買で誰か特定の人ががっぽり儲かり、建設でも誰か特定の人に何十億単位のお金が入ってくるような「出来レース」が仕組まれていたのです。
市民に良質な医療を提供する為という大義名分があれば反対の声は上がりにくいからね。

規模の小さな開業医でも、少なからず似たような経験をします。医療機関じゃなく他に「たかって」よね。
何年か前にこれと同様のチラシをエルムプラザ前で配布していた団体の老人は皆(コロナ以前だったのに)布のマスクをしていたので、「いつの時代の人か知らないけど、主義を主張するのなら顔を見せてやって欲しいな。」と心の中で言って、笑顔で受け取りをお断りしました。時は過ぎ、世の中は変わっているのに。
安心安全な食材を提供してくれるスーパーマーケットの神戸生協さんはどうだか知らないのですが、医療機関系で「生協」という名が付くと、多かれ少なかれ、あるイデオロギー団体の影響を受けていると聞きます。こちらはどうなんでしょうね?

クリーンな政治を謳っている三田市ですから、30年前にニュータウンの工事で誰かが潤った「土地・箱物行政」にいまだにしがみ付いている人はいないと思うのですが、人間は弱い生き物ですから判断を誤る事もあるかも知れません。

ニュータウンバブルの遺産だろうか?母子の山の中の池にまで護岸工事とダムのような構造物を作っていた(る?)三田市。

三田市民病院の移転先や工事については問題は無いはずです。我が故郷三田市だから。でも、真面目な納税者である我々三田市民が市のやる事を「良く見ておく」必要はあると思います。

私達、中庸にいる小市民は冷静に、客観的に、俯瞰的に「起こっている事」見て判断し、血税が市民の為に正しく使われているかどうかを監視して行きましょう。