「食育・健康」カテゴリーアーカイブ

砂糖は寿命を短める

Business Insider という記事に砂糖と健康の事が載っていました。

「ソーダ(砂糖入りでしょう)や砂糖の入ったコーヒーをガバガバ飲んでいると早死にするという証拠が結構沢山ありますよ。」と書いてあります。

11万8千人(三田市民全員ぐらいの凄い数ですね。)の男女を長い間観察した結果(だから、信頼できそうでしょ?と言っているんですね。)から、以下の事がわかった。
①「砂糖をたくさん飲めば飲むほど数種類の病気、特に心疾患で死ぬ傾向が強い。
②毎日大量の人口甘味料を摂取するのも不健康になるかも。(ゼロカロリーコーラの2ℓペットボトルを買っている人は注意ですね。)
③これらは特に女性に当てはまる。

だそうですよ。ウヘー。今日は週末なので、私もドーナツをたくさん食べちゃいました。「後味悪い」とはまさにこれですね。

歯医者の視点から、「風が吹けば桶屋が儲かる」話をすれば、

砂糖を大量に摂る人は虫歯になりやすい→歯の修復を数多く受けるので清掃がしにくくなるし、歯医者に行くのがイヤになって足が遠のく→歯肉炎から歯周病になる→血管が詰まる→心臓病や脳梗塞になる

なんて事が言えるかも知れません。

 

若いお母さん方必読!(拡散希望)


兵庫県歯科医師会が素晴らしい小冊子を作ってくれました。
不正咬合や、それによって引き起こされる諸問題の予防に必要な知識です。
本当にためになる内容です。若いお母様はしっかりと熟読して下さい。

PDF のダウンロードはこちら↓

歯の生え方にあわせたワンポイントアドバイス

お口の周りの組織(歯並び、顎の骨、筋肉、唇など)を正しく成長させて将来健康な成人となる為に、歯が無い時から気を付けておくべき注意事項が厳選されて記載してあります。最新・最先端の情報です!


是非読んで実践して下さいね。

まだ途中ですが・・・。


久々にインパクトのある本に出会えました。去年の夏にダイエットに成功して自慢しまくっていたのに、冬の間にリバウンドしたのが理由ではなく、健康医学についての見識を更に深めたいためにこの本を購入しました。そうなんです。

素人にはなかなか難解な内容ではありますが、皆さんも興味があれば、是非購入して読んでみて下さい。

予防歯科の考え方と共通する所が多く、非常に興味深い内容です。歯も「黒くなっているから、テキトーに削ってテキトーに詰めたけど、7年後にはかえって・・・。」なんて事にならないように、熟慮に熟慮を重ねた上で行動を取らないといけませんよね。

この本を良く理解できたら、またブログでわかりやすく解説しますね。乞うご期待!

予防医療と歯科の関係


21日の日経新聞に「予防医療に財政支援」という記事が載っていました。

政府が医療費抑制のために生活習慣病の重症化を防ぐ取り組みや、ガン検診の実施の実施に加えて、歯科健診の受診の重要性を明言している事を知って、「ついに日本でも、時代が変わって来たな。」と感慨深いものがあります。

「病気をなおすのは医者で、歯医者は歯の修理をするのが仕事」と、私自身も10年前までは思っていました。
ここ20年間で世界中で大規模な研究が進み、「歯と全身の驚くべき関係」が明らかになり、それを勉強するに従って、極論すれば「病気をなおすのは医者で、病気を予防するのは歯科衛生士(と歯医者)」と言っても良いのではと心から思えるようになってきました。

今回はランドマーク的な前進ではありますが、歯科健診を受ける(Passive)だけでは効果は薄く、「歯科衛生士の治療を最低年2回は受けている(Positive)」事を条件にすれば、みるみる医療費が減って、みるみる国民の健康寿命が延びるに違いありません。

 

今この瞬間から禁煙を!

単身赴任中という事もあって、3年ぶりにお見え頂けた50歳代の男性。喫煙者です。
お口の中を拝見したとたん、口腔外科のある大きな病院での診断を受けて頂く事と、この瞬間からの禁煙を強くお勧めしました。

左の頬の内側に角化病変と、その一部には潰瘍に移行しそうな様相が認められます。大きな病院での病理診断などが必要ですが、これが悪性のもの(口腔ガン)でないことを祈るばかりです。


右側と比較すれば素人の方でも違いがわかると思います。右側は現在のところ異常が無いのですが、喫煙を続ける限り、ハイリスクのままということになります。
また、喫煙と飲酒を同時に行うと、ますますリスクが高くなります。

堀ちえみさんの一件で、皆さんが興味を持つようになった口腔ガンですが、悲惨なのは、顔は服の外に出ている場所ですので、手術の後の見た目や喋った感じが変化してしまう事なのです。社会生活が困難になって閉じこもりがちになったりします。

英保歯科の衛生士の先生方は、常に粘膜や舌をチェックして、少しでも異常があればドクターに報告してくれます。
年3回の定期健診は「口腔ガンの早期発見」にも非常に有効なのです。

なっちゃんでも似たようなもの

エナジードリンクを1日6本飲んだら、大変な事になったという記事がありした。下にリンクを貼っておきますので、是非読んでみて下さいね。

1日に6本“モンスターエナジー”を飲み続けた結果… → 歯科医「これまで診た中で最も酷い」

これを読むと「エナジードリンクは歯に悪いな」とか「6本も飲んだらダメだな」とかいった感想をお持ちになると思います。

記事をよく読んでみましょう。授業中に飲んでいたとあります。

一番の問題は「砂糖と炭酸の入った飲料を一日中チビチビと飲んでいた」事にあります。


砂糖と炭酸を1日12時間程度も継続的に歯に作用させると、歯が溶ける事は理科系の人間でなくても想像に難くないと思います。

1日に6本はさすがに多いですが、1日に5本飲むとして、朝昼晩の食後に(食直後のデザートとして)それぞれ1本を「超一気飲み」してその直後にひつこいくらいブクブクうがいをして、それから30分経ってからしっかりと歯磨きとフロスををしていたら、そして残りの2本も、決められたおやつの時間におやつとして「超一気飲み」して、直後にひつこいくらいブクブクうがいをしていたら大丈夫だったと思います。
もちろん定期的な予防歯科治療や、フロスやフッ素といったホームケアなどの基本は押さえて頂く必要がありますが。


ショ糖は砂糖の主成分
砂糖は無添加でも、果汁由来のショ糖がこれだけ含まれていたら、砂糖が入っているのも同然。「カゴメは悪い事してませんよ」みたいな、この注意書きは完全に詐欺じゃないですか?

砂糖入り飲料をダラダラ飲むと上の前歯が溶けてきます。乳歯の上の前歯が虫歯になってきている子は、たいがいヤクルトかなっちゃんです。

歯の健康集会1

けやき台小学校の4年生を対象に授業を行ってきた話をしましたが、その内容を紹介してみたいと思います。子供が45分間飽きないように工夫してクイズ形式になっています。
皆さんも是非、子供になったつもりで考えてみて下さい。

食べる時だけでなく、他にも使いますよね。歌ったり、笑ったり、喋ったり、スポーツで頑張る時にも。


28本ありますよ。


どうですか?答えは数個以上はありますよ。


これを良く噛んで食べる所をイメージして考えてみてね。


嚙む度に頭の横にある側頭筋がポンプのように働いて、血液を脳に送り込みます。


歯科医師ではなく普通の医師の著書です!


何回でしょう?


この高級寿司(3貫で200円!このダブルリング付きの皿を子供が平気でたくさん取ると、イラッとする、あれです。)を何口で食べますか?ひと口に何回噛みますか?考えてみて。
3貫ですから、普通は3口で、それぞれ15 回以下でゴックンと飲み込むような感じでしょうか?
ここは頑張って、1貫を2口に分けて、6口で食べて欲しいですね。なおかつ、ひと口を30回から50回嚙んで欲しいのですが、なかなか実践は難しいですね。


どうやったらそのような事が習慣にできるか、子供達に尋ねてみました。

子供は素直にドンドン思った事を喋ってくれるので、授業をしていて本当に楽しいですね。

明日も続きを紹介してみようと思っています。

こわれたプロテイン

血液検査の項目にCRPというのがあります。C Reactive Protein (C反応性蛋白)といって炎症が起こっているときに数値が増加します。学生の時に医学部の友人に「炎症でロテインだからCRP」と覚えろ、と教えてもらいました。

基準値は0.30mg/dL未満ということになっています。「0.4~0.9mg/dLは軽度で、アトピー性皮膚炎や軽い風邪などでも出る値」と、従来、お医者様は数値が低い場合はあまり気にかけておられませんでした。

最近では、0.01mg/dLまで測定できる「高感度CRP」という検査が可能で、微弱な慢性炎症が検出できるようになりました。現在ではCRP検査をオーダーすれば普通は、高感度CRPで行ってくれるようです。便利ですね。

高感度CRP検査では、慢性炎症を持っていて将来心筋梗塞を起こすかもしれない人を見つける研究が行われているそうです。

また、高感度CRPの値と大腸ガンの発生には相関があることが、エビデンスを持って報告されています。

そして嬉しい事に、お医者様は高感度CRPの値が上昇する原因の一つに歯周病がある事に気が付き始めました。

ご存知のように、歯周病は非常にたちの悪い慢性炎症です。高感度CRPの値も上昇します。英保歯科では将来、全ての成人のお客様の高感度CRPのデーターをチェックしたいと思っております。はやくマイナンバーカードのICかクラウドに医科の血液検査データーが蓄積されて歯科医師も閲覧できるようになって欲しいですね。無駄な重複検査の医療費削減にもなるので、数年もしないうちに、そのような時がくると思いますよ。

私自身も毎年高感度CRPのチェックをしてもらっています。もし歯学部に行ってなかったら、今頃0.01以下じゃなかったかも。「歯医者になってて良かったなー。」と思う瞬間です。

さて、

①歯周病がある=高感度CRP値が持続的に高くなる
②高感度CRP値が持続的に高い人=心筋梗塞のリスクが高い
③高感度CRP値が持続的に高い人=大腸ガンになりやすい

これらが意味する事はなんでしょう?

米国歯科医師会は約20年も前に “Floss or Die?” (フロスの習慣をつけますか?それともフロスをせずに死にますか?)というメッセージで大々的に啓蒙活動を行った事があります。このブログの読者のあなたには、これが大袈裟でない事がわかりますよね。

朝、大阪に出勤する電車で時々一緒になる、例の「口が臭い人」が突然乗って来なくなったら「ひょっとして・・・?」と心配してあげて下さい。

秘密の殺人者

米「TIME」誌が2004年(かなり前ですね)に組んだ特集、「SECRET KILLER」(秘密の殺人者)についての話が出ていましたので是非読んでみて下さい。下にリンクを貼っておきますね。

歯科医が警鐘を鳴らす、食べていると確実に「死」に近づく食べ物とは?(オトナンサー) – Yahoo!ニュース

この日本語のタイトルからは「ある食べ物が体に悪い」ので気をつけよう的な内容になっていますが、元のTIME誌の内容とはズレているようです。

TIME誌の副題には「炎症と心臓発作、がん、アルツハイマーやその他多くの病気との驚くべき関係。あなたはそれにどう立ち向かうべきなのか?」とあります。

内容が難しいので私から少々解説しておきます。

「SECRET KILLER」(秘密の殺人者)とは、「自分が全く気がつかないうちに忍び寄る、命にかかわるような体の状況」と表現できると思います。

私見では、「SECRET KILLER」は2つのステージに分類されて、

①「生活習慣(口腔衛生習慣・食生活習慣・運動習慣・思考習慣を含む)」と
それら(①)が引き起こす「慢性の病気(糖尿病、高脂血症、歯周病など)や、心筋梗塞予備軍、ガン予備軍、アルツハイマー予備軍など」
の2つを表現するのに使えると思います。この点を頭に置いて記事を読んで頂ければ理解しやすいと思います。

簡単に言うと

タバコは論外ですが、「フロスをする習慣がなく、夜遅くまでスマホをいじりながら砂糖菓子やポテチやカップラーメンを食べて、運動を全くせず、人の悪口や会社への不平不満ばかり言っていると、自分では気が付かないうちに、歯周病と高脂血症になって、やがて脳や心臓の血管が詰まって、そのころには大腸などのガンにもなって、そのうちアルツハイマーにもなって、自分が想像していなかったような、困った老後を送るようになる」という事です。

私も自分の生活に思い当たる所が多々ありますので、自分を戒めて「ちゃんとする」ようにガンバリマス。

即、購入しました!

この本、先ほどAmazonで購入しましたので、来週には英保歯科の本棚に置いておきますね。

英保歯科のお客様の中には岡山大学学部出身の方が2人おられます。岡山大学学部出身の私には非常に親近感が湧きます。
このお二人に共通する点は「非常に謙虚」であるという事です。医師を始めとする医療関係者(看護師 薬剤師なども含めて)の中には、あからさまに歯科を見下してくる人も少なくなく、「医科と歯科の関係について、色々な話をしたくても話が始まらない」ような人がおられるのですが、概して、偏差値の高い国立大学医学部出身の先生ほど謙虚であるというのは面白い事実だと思って彼らを観察しています。(知人のクリスチャンの京大医学部出身の先生も驚くほど謙虚で、とても尊敬しています。)
岡大仲間の整形外科の先生が一言「医者を長年をやっていると歯が全てじゃという事がわかってくる。」とおっしゃいました。この先生も年に3回は英保歯科で予防歯科治療をお受けになって、常に良い状態を維持されています。

以下にアマゾンへのリンクと、出版社からのコメントのコピーを貼っておきますね。このコメントには「歯の予防をすれば1,000万円以上得します!」とありますが、①お金だけでなく、通院と治療に要する②時間と、歯を削られる③苦痛とストレスからの解放も得られる事を強調したいですね。

Amazonでの購入はこちら→認知症専門医が教える! 脳の老化を止めたければ 歯を守りなさい!

出版社より:

認知症クリニックに通う患者の25%は総入れ歯!
口の中に残っている歯の数と認知症発症率には、相関関係があります。
東北大大学院の研究グループが、70歳以上の高齢者を対象に行った調査によると、「脳が健康な人」の歯は平均14・9本でしたが、「認知症疑いあり」と診断された人はたったの9・4 本でした。つまり、残っている歯が少ない人ほど、認知症になりやすいことが明らかになったのです。
昔から言われている「歯がない人はボケやすい」は、科学的に見ても正しかったのです。歯が残っているメリットは、歯で噛むことで脳に血液を送り込むことが出来、脳を活性化できることです。またアルツハイマー病の原因とされる、脳のゴミ「アミロイドβ蛋白」を血流で押し流すことが出来るのです。

歯周病は脳を老化させる大きな要因。ターニングポイントは35歳!
歳をとると、口の中の環境が変わって、歯周病菌が増えやすくなります。この歯周病は日本人の大人のほとんどが患っている、いわば国民病。その発症率は35歳前後からぐんぐん上がっていき、40代になるころには、なんと8割もの人が歯周病を発症します。実は、若い人の口の中にも歯周病菌はたくさんいるのです。
35歳前後から発症率が増えていくのは、このころから加齢により免疫力が低下するせいだとする説があります。若いころは歯茎に軽い炎症が起こっても治っていたのに、免疫力が落ちたせいで修復のスピードが追いつかず、歯周病が進行するというわけです。歯周病は風邪などと違って自然治癒しません。放っておくと「もう歯を抜くしかありませんね」と宣告されます。つまり、大切な歯を失うことになります。
さらに、歯周病菌が出す毒素により、血液中に炎症物質「サイトカイン」が流れ込みます。「サイトカイン」が脳に流れ込むと、認知症を発症するリスクが高まります。35歳からは、歯のケアをこれまでと変えなければいけません。具体的な手入れ方法を本書でお伝えします。

歯のケアを変えれば、生涯医療費が1千万円以上安くなる!
日本歯科医師協会が、全国の40歳以上、約1万9000人を対象に行った調査では、残っている歯の数が20本以上ある人は、0~4本の人よりも、年間の医療費が平均で17万5900円も低いという結果が出ました。この金額を1日あたりに換算すると、17万5600円÷365日=約482円。つまり、歯を20本以上キープする歯のケアを続けるだけで、毎日約500円もの医療費を得することになるのです。
なぜこうなるのかというと、これは歯を失う最大の原因は歯周病であり、その歯周病が認知症だけでなく、糖尿病、脳梗塞、肺炎などの全身疾患を引き起こすからです。
もしあなたが100歳まで生きるとして、そのとき歯が0~4本しか残っていないとしましょう。先ほどのデータをもとに、歯周病患者が増えはじめる40歳以上から100歳までの60年間分の医科医療費の差額を計算すると、年間平均医療費17万5900円×60年=1千55万4000円となります。つまり、残りの歯が20本以上ある人に比べて、1千万円以上も多く生涯医療費を支払わなければいけないことになるのです。もしこの1千万円を支払わずに済めば、老後のお金の不安はずいぶん減るのではないでしょうか。