57歳になって

今日は私の誕生日です。

トランプ大統領が北朝鮮に足を踏み入れた歴史的な日が私の誕生日と重なるとは驚きです。

午前中はメンズブレックファストという、男性が集まって英語だけで朝食会をするというコアな会に参加して、皆さんから「ハッピーバースデー」と言ってもらえました。
午後は岡山に行って、コンピュータガイドによる手術の最先端についての講演を拝聴した後に「医局」という所の懇親会に参加しました。

私は今日で57歳になったのですが、スタッフが「先生は若く見えますね」と褒めてくれます。お世辞かもしれないけどそう言ってもらえると嬉しいですね。

学生時代の恩師、松村智弘岡山大学名誉教授と共に。いつまでも変わらず若々しいので見習いたいです。
佐々木教授(中央)と、超優秀な歯科医師、岩田光弘先生と共に。岩田先生は大学院時代に私が「どんなに頑張ってもこいつの頭には勝てない」と思った唯一の人間です。

 

歯科医師は全般的に若く見える人が多いと思いませんか?
その理由は簡単です。歯を大切にしているから、健康で活力があるんですよ。ホントですよ。


 

 

祝・G20

G20が開催され大阪は大変な事になっているようですが、兵庫県や特に三田は全く関係ないですね。
木曜日は休診なのでドーンと贅沢して家族で寿司屋に行ってきました。こちらでもG20の祝賀ムード満点でした。

清水の舞台から飛び降りる思いで注文してみました。
写真より本物の方がいいじゃないですか!20食限定でしたが、まだ売り切れにはなっていませんでした。「高いから注文しているのは俺だけ?」ちょっとセレブな気分です。
こっちは妻と子供が注文して売り切れました。
この企画、今日はまだやっていると思いますよ。是非トライしてみて下さい。

歯を削らない治療法

歯をガリガリ削らずに済む治療法についてUSC(南カリフォルニア大学)のHPで紹介されていました。

Dentists without drilling: Minimally invasive dentistry is on the rise

ここで紹介されているフッ化ジアミン銀は日本では「サホライド」と呼ばれる薬剤で昭和30年代には既に存在しており、現在でも治療が困難な小さな子供の虫歯の進行抑制に使われています。塗った所が黒くなる欠点がありますが、確かに虫歯の進行を抑える事ができます。こんな昔からある薬剤を利用するとは、Back to the classic といったところでしょうか?

9月に米国の顕微鏡歯科学会に参加予定ですので、その時に米国の先生方にも質問したりして、もう少し詳しく勉強してみるつもりです。

京セラドームの近くから来ました。

50歳前とは思えない若々しい男性が大阪から相談にお見えになりました。電車で2時間かけて来て下さったそうで、遠路はるばる来て下さったのですからしっかりお話をお伺いしました。

育ちの良い事が推し量れる素直な男性で、今後歯の事をとても心配していらっしゃる様子でした。マウスピースも20年以上真面目に使っており、甘いものの取り方にも相当気を付けておられるとの事。

「必要以上に心配しなくても、それだけ気を付けて歯を大切にしているのなら、あなたの歯は一生問題なく使う事ができると思いますよ。」とアドバイスをして差し上げました。少しでも安心して下されば良いのですが。

今回は、とある歯科医院で歯根嚢胞で抜歯と言われてしまった歯が残せないかとのご相談です。「今後も年3回の予防歯科治療に通院する意思があります(=英保歯科のファミリーになるつもりです)。」との事ですので、「それでは歯を残せないかチャレンジしてみましょう。」という事になりました。

ベストを尽くして頑張りますので、遠いですが頑張って通院して下さいね。

そこまでやるか?

「先生、これも捨てますね~(^^♪。どうせ余るほどありますから。」

スタッフが積極的に断捨離をしてくれるようになって本当に有難いのですが、ついにオペ着まで断捨離すると言い出しました。

確かに英保歯科の歯科衛生士の先生方が予防歯科を頑張ってくれているお陰で、歯を失うお客様が激減し、その結果インプラントの手術も激減しているのですが、オペ着まで捨てるようになるとは。

まあ、良い事なんですけどね。

この調子で、全ての治療器具に対して「先生、これも捨てますね~(^^♪。どうせ使いませんから。」となる日が来る事を夢見ています。

 

買うより捨てる方が難しい

昨日の学会で様々な医療機器の情報収集をしてきました。

どれもこれも魅力的で欲しくなってしまいます。
でも、過剰な設備投資が無用の商品価格上昇をもたらす事は医療分野においても同様です。そのような事にならないように「あったら便利そうだから」というような衝動買いは絶対に避けようと思います。せっかく3年前から徹底した断捨離を行ってきているのですから。
それに、買う時にはあまり悩む事無く「ワンクリック」で注文できてしまうのですが、捨てる時には「これっていつか使うかな?もう2度と使わないかな?」などと何度も何度も考えなければなりません。
私は買う時より捨てる時の方がずっと悩むし、頭を使うんです。だったら最初から買わないようにした方がシンプルですね。
皆さんはどう思われますか?

顎咬合学会にて

歯科医師は最新の臨床を学ぶために休日を利用して学会に参加します。

今年も顎咬合学会に参加し、座長という司会進行役をやって来ました。

最新の治療器機の展示も非常に勉強になります。

GCという会社の社員さんとも話が弾んだりして楽しい1日でした。

こんなルーペもありましたよ。

サラリーマンの聖地 新橋

土曜日の診療が終わってから新幹線に飛び乗って東京に向かいました。今回も自由席を使いましたが好景気のせいか最近混雑が凄いので、次からはExpress予約を利用してみたいと思っています。

泊まったのは1万円以下のビジネスホテルですが、新築で快適でした。

新橋はサラリーマンの聖地と聞いていたのですが、駅からホテルにたどり着くまでの、女性がお酌をしてくれる類いのお店の呼び込みが酷く閉口しました。

コンビニでノンアルコールビールとツマミを買ってホテルにチェックインしテレビをつけると、偶然NHKで医師の養老先生とジャズピアニストの山下洋輔氏のトーク番組をやっていて、深い内容の会話から多くを学ぶ事ができました。

「自分の人生は周りの人との関係で出来上がって行くもの。だから自分の人生は他の人が作るもの」と山下さん。

自分を振り返っても全くその通りだと、感心して聞いていました。

苦い経験を声に出して伝えよう

皆さん、神戸はお洒落なイメージで好感度の高い街ですが、その神戸の街に立っていると何となく物悲しい感じがする事がないですか?
私は神戸に行った時、不思議とそのような感覚に陥る事があります。

私の亡くなった父親が生前に一度だけ私にしてくれた話を書きます。以下の話の真偽の程は不明です

戦時中、神戸大空襲というのがあったそうです。
当時、神戸にある民家のほぼ全てが自分の家の真下に防空壕を掘って空襲に備えていたそうです。そして、ついに大空襲があった時には子供も含む家族全員がそこに隠れたそうです。激しい空襲で直上の木造住宅が次々火災を起こし、ほとんどすべての人が防空壕の中で蒸し焼きになって死亡したのだそうです。
その時、私の父親は神戸三中という所(今の長田高校になるのでしょうか?)の学生でした。
終戦間近で大人の男子が戦死していなかったので、彼を含む学生がその膨大な数の遺体処理に当たったそうです。街中に遺体を放置すれば疫病が蔓延します。ですから、来る日も来る日も腐りかけの遺体をトラックに積み上げる作業と、「ある場所」に掘った巨大な穴にそれらを放り込むという作業をさせたれたそうです。
「何でそんな悲惨な戦争の経験を語り継がないの?声に出して話すべきだよ!」と私が言うと「思い出したくない、一日も早く忘れたい事だから喋りたくないんだ。」と言って下を向いていました。あまりにも残酷過ぎる経験だったでしょう。
何度も言いますが、真偽の程はわからない話です。

戦争という愚かな行為の被害者も、原子力発電所の爆発でかけがえのないものを失った人々も、そして、歯を大切にする知恵を知らずに大失敗して大後悔している人も、自分の苦い経験を周囲の人に本気で伝えたら、同じ過ちを犯す人が減ってくれる可能性があります。

本気で、熱い思いで伝えようとする「一生懸命さ」がきっと人を動かします。私はそう信じて日々頑張っています。