予防医療と歯科の関係


21日の日経新聞に「予防医療に財政支援」という記事が載っていました。

政府が医療費抑制のために生活習慣病の重症化を防ぐ取り組みや、ガン検診の実施の実施に加えて、歯科健診の受診の重要性を明言している事を知って、「ついに日本でも、時代が変わって来たな。」と感慨深いものがあります。

「病気をなおすのは医者で、歯医者は歯の修理をするのが仕事」と、私自身も10年前までは思っていました。
ここ20年間で世界中で大規模な研究が進み、「歯と全身の驚くべき関係」が明らかになり、それを勉強するに従って、極論すれば「病気をなおすのは医者で、病気を予防するのは歯科衛生士(と歯医者)」と言っても良いのではと心から思えるようになってきました。

今回はランドマーク的な前進ではありますが、歯科健診を受ける(Passive)だけでは効果は薄く、「歯科衛生士の治療を最低年2回は受けている(Positive)」事を条件にすれば、みるみる医療費が減って、みるみる国民の健康寿命が延びるに違いありません。

 

播磨新宮 櫻屋

春分の日、あいにくの雨ですが、家族でゆっくりと過ごしています。

春らしく播磨新宮の櫻屋さんのいちご大福を頂きました。

お饅頭の老舗のいちご大福は、コンビニやスーパーマーケットで売っているそれとは全く別物です。

一口一口、農家の方や、作って下さった方などに想いを馳せ、しっかりと噛んで、しっかり味わいながら感謝して頂戴しました。

もうすぐ春が来ますね。今年は寒いので、特に春が待ち遠しいです。

良い歯医者が見つかりますように。

英保歯科開業当初からのお客様で岡山出身の素敵な女性がおられます。私とほぼ同い年で、一緒に年齢を重ねて来た感じですね。

10年程前にインプラント治療を行ってメインテナンスをしていたのですが、ある時から突然、5年以上通院が途絶え、カルテも破棄されてしまっていました。何とウッデイタウンから笹山に引っ越しされてしまっていたとの事でした。

「歯が痛くなって、英保歯科の事をネットで検索しました。『英保先生、今でも頑張っておられるなぁ。やっぱり英保歯科に行きたいな。』と思って、笹山から通う決心をしました。」との事。嬉しいですね。昨年から自由診療の根管治療(3Di)等をお受けになるために通院されています。治療は順調に進んでおります。

そんな彼女のご主人様が英保歯科にお見えになるかも知れないとの事。会社を安定して経営されており、地位的にも経済的にも成功されているそうで、その方(ご主人様)の価値観や物事に対する考え方などを説明して下さいました。
しっかりお話をお伺いした後に「申し訳ないのですが、彼には英保歯科に来院されないように言ってあげて下さい。今のお話をお伺いする限り、彼は英保歯科に来られても幸せにならないと思います。あなたのご主人様に幸せになって欲しいというのが、私の心からの願いなのです。」とお答えしました。

以前、リタイアされた弁護士さんを親しい知人から紹介されて、誠心誠意診察していたのですが、彼は私のアソシエート(英保歯科の歯科衛生士の先生や受付スタッフ)の女性を自分の部下の女の子と勘違いしてしまうようで手に負えませんでした。年齢は私と10歳程度しかかわらないのに、旧態然とした考え方で本当に気の毒だと思いました。それだけでは無かったのですが、とにかく、「先生のような地位の高い方は、三田のこんなショボい歯医者より、都会にある、著名な先生の歯科医院がお似合いですよ。」と、お勧めして差し上げました。幸せになられますように。

「良い歯医者」とは「あなた自身の価値観に合う歯医者」です。友人や家族が「良い」といってもあなたにとって「良い」とは限りません。医院と患者のお互いの価値観がピッタリ合って、お互いの心からの信頼関係が存在している状態を、患者側からの目線から表現すると「良い歯医者、良い先生」という事になると思うのです。

英保歯科は、このブログやホームページに心から共感して下さる人のための歯科医院です。インターネットのおかげで、そういった方々とのボーダレスな出会いが毎日のように起こります。面白い、素敵な時代ですね。

 

加東市 大阪 広島

昨日の月曜日は遠方からの初診の方が3人もありました。

加東市からお見えになられた方は大阪にあるインプラントセンターや新大阪の審美歯科医院などで相談や治療をお受けになった後に英保歯科にも相談したいとの事でした。私の考え方は新大阪の審美歯科の先生に近いものでした、彼は私と同じ、顎咬合学会の指導医ですので、同じような考え方をするのでしよう。
駿台や河合塾や東進のような大規模の所に魅力を感じる方が、小さな個人の塾にも興味を持って下さったような感じで有難いなと思って精一杯アドバイスをさせて頂きました。もう既に複雑な治療が開始されていましたので、英保歯科では治療はお引き受けしませんでしたが、良い方向に向かわれる事を心からお祈りしております。

北大阪からの方は、ある単行本から接着歯学会の事を知り、関西の認定医の中から、ホームページを読んだ結果、わざわざ三田にある英保歯科を選んで、(電車で!)来て下さったそうです。歯が悪くなってきた原因と思われる事項を整理して説明し、原因除去(予防)からスタートする事になりました。通院にかかる時間を想うと、ご期待に沿えるよう、精一杯、誠実に対応させて頂こうと思いました。

広島から来院と聞いて腰を抜かしそうになったのですが、実は実家が三田というご縁でした。里帰りの機会に顕微鏡を使った根管治療を受けたいとのご相談です。事情とご希望をお伺いするだけで40分以上かかりましたが、お話を良く聞いてみると気の毒な部分もあり、とにかく私にできる事をやってみようという事で 3Di根管治療を開始しました。彼女には今日、合計で2時間近くの時間がかかりましたのでお疲れになったと思います。つらいお痛みが少しでも良くなれば良いのですが。一緒に頑張ってみましょう。


全ての日本人(まずは両親。そして若者、成人、中高年、祖父母。そして歯科医師も!)が歯の大切さに気がつき、一番安価で、一番シンプルで、一番簡単で、最高の解決策である「予防歯科」を実践してくれたなら、今日お見えになったお三方の今日の用事は(「歯医者に行く」ではなく)「家族とお出かけするだけ」だったかも知れません。私の今日の仕事は「コーヒー飲みながら予防歯科関連のブログ書くだけ」だったかも知れません。

予防歯科が日本人の人生を「素敵な方向」に変えるであろう可能性の高さがわかりますか?

 

小さくなっています。


日曜日は娘の学校の父親有志の集まりがありました。宝塚のがんこで、2時間半の総会と懇親会が開催され、参加してきました。出席されているお父様方は会社の要職、あるいはご自身で会社を興されている方が多く、本当に謙虚で素晴らしい方ばかりでした。
土曜日の息子の卒団式もそうでしたが、参加されている大人は男性も女性も、私のような専門職の個人開業のような仕事ではなく、一般の会社に入って社会経験を積まれている人がほとんでです。
こういった場に参加した時、私は自分への自信が最も無くなるといいますか、「自分には社会常識がないなぁ。普段、唯我独尊で言いたいことを偉そうに言っているけど、社会人としては子供も同然だなぁ。」と情けなくなってしまいます。小さくなって皆さんから多くを学ばせて頂きました。

このブログも、小さな歯科医院に籠った一人の歯医者の独りよがりの意見なのかも知れないと、自問しながら帰って来ました。

3月いっぱいで毎日の力づくの更新を終了にして、もっともっと謙虚になって、要所要所で更新するようにした方が「人間の行いとして美しいかな?」と、この週末の経験から感じ始めております。

最後の卒団式

神戸友の会幼児生活団は幼稚園に相当する 教育機関です 。 羽仁もと子 先生の 教育理念に従って 素晴らしい教育をしてくれるところで 卒業の時には 6歳でありながら まるで一人の人格を持った人間のように 育ってくれます。

20年近く前に 英保歯科に来てくださった 女性の紹介で 我が家の 四人の子供も こちらでお世話になってきました。

平均週3回程度の登団ですが、 神戸までの送迎と 子供の食事の用意などの volunteer work が 相当に大変で、 相当に志の高い母親にしか務まらず 、 そのことが子供のみならず 大人も成長させてくれます。

そのような所に4人の子供を16年間に渡って 連れて行って、通わせてくれた妻には本当に頭が下がります。

神戸友の会 幼児 生活団は今の時代に合うように、お母様方の負担を減らす方向に向かって努力していると聞きました。

今後も三田から コンスタントに 年に二人か三人は 入団者が 出ればいいなと 思っております。

 

学術講演会

今日は三田市歯科医師会主催の講演会が開催されました。神戸市北区からも沢山の先生が参加されて、盛況でした。集中して聞いていましたので、さすがに疲れましたが、勉強になりました。

豊岡美人2


今日は素敵な女性の親子連れがお越し下さいました。お二人共、またまた豊岡美人です!(お菓子を頂戴した事とは一切関係ありません。)
お母様は91歳で、現役の茶道の先生です。凄いでしょ?

耳も目も健康で、とてもお元気そうに見えるので、「食事は良く噛んで召し上がる方でしょう?」とお伺いすると「そうです。いつも他の皆さんより遅くなってしまうんです。」との事。やっぱり。

歯が沢山残っている事も大切ですが、ひょっとしたら「食事を良く噛む事を意識する事によって、食物がお口の中で粉砕されながら滞在する時間を長くして、粉々になった食物と唾液が混ざる」事の方が大切かも知れません。健康長寿の秘訣ですね。

回数を多く嚙むためには禅宗の「五観の偈」の知識が役に立ちますよという話をしたところ、さすが茶道の先生です。すでに五観の偈の事は良くご存知で、説明するまでもありませんでした。

頂戴したお菓子は「五観の偈」に則って、原料の小麦や小豆を作ってくれた農家の人の事、それをお菓子に作ってくれた職人さんの事、そしてもちろん持って来て下さったお二人の事を思いながら、ひと口50回以上しっかり噛んで味わって、感謝をしながら頂戴しますね。

労せずして。


毎年3月に三田市民病院でいくつかの検査を受けています。今年も「概ね良好」という事で、また1年間ベストを尽くして頑張りますね。

私はもともと健康オタクなので、幸い今までのところ成人病とは縁が無いのですが、実は以前からコレステロールがチョットだけ高いので、毎年「肉類を食べすぎないようにして野菜を食べなさい。」と先生に注意されていました。「18歳の時にベジタリアンになって以来、肉を食べた事がありません。」とも言いにくいので、毎年「ハイ。気をつけます。」とお答えしていたのですが、今年は「コレステロールも正常値です。」との事。

冬になってから運動せず食べ過ぎていたので、キョトンと不思議そうな顔をしていると、「最近基準値が緩和されて、144は正常範囲内なんですよ。」との事です。
苦労せずに正常になったので、嬉しいと同時に不思議な感じでしたが、正常値を緩和したら薬をもらう人が減って医療費削減になるだろうとも思いました。

三田市民病院様、今日は本当にお世話になりました。有難う御座いました。

大学合格おめでとうございます。

東大や京大の合格発表の様子が報道されていますね。
受験生の皆様、本当におめでとう。そしてご苦労様でした。

私自身の経験から、これから大学生になる方に少々アドバイスを。

私は、いわいる進学校と呼ばれる中高に行っていました。小学校の頃から夜中まで勉強して国立大学に合格しましたが、その代償として学べていなかった事もあったようです。(我が子の子育てにはこの反省を生かして彼・彼女らを導いております。何事もバランスが大切だと悟ったので。)

受験勉強は「受験戦争」に勝つために行うものです。学校や社会は子供に「戦争は良くない」と教えながら、進学校や塾や教育熱心な親は「戦争に勝つ」事を求める、という矛盾があるんですね。

「戦争に勝つ」ために日々精進していると、無意識のうちに「まず、自分の事を最優先に考える」ようになるクセが身についてしまいます。このクセがついていると、大学や社会生活で困った事になり、自己嫌悪に苦しむようになります。
受験戦争に勝って、優秀な大学に入った人ほど、このような点を自問自答して、もしも当てはまるなら、一日も早く修正して下さい。大丈夫、あなたは頭が良いのですから、倫理や宗教や哲学などの教養を勉強すれば、ちゃんと「人として正しい」考え方ができるようになりますよ。
迷ったら、とりあえずは「運動部の部長をやってきたか、やっている人」の人との接し方(優しさ)を真似すれば良いと思います。自分も(いまだに)そのような人の態度や生き方から勉強させてもらっています。

大学とはどんな所かをしっかり理解しておく事も大切です。

「高校は言われた勉強をするところ。大学は自から学ぶところ。」という決定的な違いがあります。
偏差値の高い大学に入った人ほど、激しい受験勉強から急に解放されて何をしたら良いのかわからなくなる人が多く、99%以上の
人が趣味や遊びに走って、「何とか単位だけ取れて卒業できればいいや」と考えるようになります。(慶応の学生や医学部の学生のセクハラ不祥事はまさにこれですね。)

99%以上の同級生が醸し出す空気に流されず、いかに「大学生として非常識に」スタートダッシュして(専門の)勉強を開始するかが、その後のあなたの人生を変えてくれます。これで終わりではなく大学に入ってからがスタートなんですよ。(私は理科系しか知らないので、文科系は違うのかも知れません。悪しかず。)

もう他人との戦争に勝つための勉強ではなく、自分を磨くための勉強に変わっているのですから、自分が興味のある分野をしっかりと勉強し始めて下さい。そうすれば「暇で困る」なんて事もないはずです。
もちろん好きなスポーツなどをして、健康な体を作る事も忘れないで下さい。サーフィンも良い運動になりますよ。

何をやったら良いかわからなければ、とりあえず有酸素運動をすることと、「英語の勉強」を続けて下さい。
今の英語の読解力を伸ばしつつ、英会話力を追加して下さい。手持ちの受験単語の本でも良いので、単語を覚え続けること。英字新聞などの格の高い長文を読み続けること。英会話力を伸ばす努力を始めること。英語力は一生必要です。

是非参考にして下さいね。特に最初の2年間の過ごし方次第で、きっと、99%の人と違う、「世界を相手にできる」大人になれるはずです。