我々には自由がある

英保歯科のお客様には三菱電機の社員やOBの方が多くおられます。それだけにこのニュースは私にとっても悲しいものでした。

日経新聞より

三菱電機のような安定大企業に就職したら「多少のパワハラがあっても我慢して・・・。」と本人も親も思って我慢したのでしょうが、今は景気が良いので転職は容易だったはずです。独身なら更に自由度が高いので、私のように自分で起業するのも不可能ではなかったでしょう。

「私のように起業」といっても、我々開業医なんて零細企業の代表みたいなもので、景気が良くなるとたちまち求人難のあおりを受ける小船のようなものです。一方、三菱電機のような大企業はタンカーみたいなものですね。

でも、零細企業にも良い点があります。それは「自由がある」事です。
例えば私が「売り上げが激減しても構わないので、頭と性格の良い精鋭スタッフだけのチームにして、その全員が有意義で充実した日々を送る事を目的としたミニマムサイズの会社にしたい。」と思った瞬間からその方向に「舵を切る」事ができます。

その点、大企業は「船が巨大きすぎて、誰がどこで何をやっているのか、船がどこに向かおうとしているのか、実は誰にも分かっていない」ようなところがあるのではと、今回の事件を見て思いました。

また、長年大きな船に乗り続けていると、一人乗りの小船に乗り移った時にうまく操縦できない方もおられるようです。実際、大企業のOBの方の中には「自分は大会社の偉いさん」という感覚が抜けていない人がおられて、これは見ていて気の毒になります。
私は基本的に(人生の先輩である)年長者には敬意を払いますが、あまりにも尊大な態度を取られると「ここはあなたが過去におられた会社ではないし、私はあなたの部下じゃないんですけど。」と言いたくなる事があります。

自身の哲学をしっかり持っているあなた、あなたには程度の低い連中から逃げ出して、自分が理想とする世界に向かって走り出す自由があるのですよ。