でもやっぱり、いらないや。

水曜日の夕方から梅田で会議があり、木曜日は午前中に宝塚の私立小学校での健診、午後からは三ノ宮で用事と、普段の診療所に籠った生活とは全く違う生活リズムで過ごしました。1日中、車で都会の街を移動して営業されているビジネスパーソンがいかに大変な仕事か、ちょっとだけ分かった気がします。

水曜日はグランフロントの高層階にある企業で打ち合わせをしたのですが、あのあたりは「コテコテの大阪」って感じではなく、まるで東京のようですね。約束の時間より早めに着いたのでスタバでコーヒーでもと思ったのですが、敷居と値段が高いので、ヨドバシカメラでパソコンを物色して時間を潰しました。

グランフロントの建築も素晴らしく都会的で、働いておられる方のファッションもお洒落で、たまにはこんな所に行って「世の中」を見るのも良いなと思いました。
(私は先日、楽天の無地Tシャツ専門店で同じ白いTシャツを24枚購入して「普段着は超シンプルに、このスタイルだけでこの夏を過ごそう!スティーブジョブスも真っ青か?」と思っていたのですが、ここでは浮いてしまいそうです。)

でも、自然に囲まれた三田で小さな歯科医院を経営する者の目から見ると・・・。

この、グランフロントの家賃はどの位だろう?
それを支払うために企業は常にどれだけ売り上げ続ける必要があるのだろう?
それを稼ぐために社員は毎日どの程度頑張る必要があるのだろう?
ここで働く人達はこのこのような暮らしを維持するためにどの位のお金と時間とストレスを使っているのだろう?
企業経営者も社員も、見た目の華やかさと同じ位、幸福度も高いのかな?
それに、ここでは原子力で発電した電気をどの位使っているのだろう?

と思ったりしました。そして、

「自分は、ここまで華やかじゃなくても良いな。三田の英保歯科の方が自分には合っているな。」と思いました。

告白すると、グランフロントができた時に「医療フロアが無いのか?家賃はどの位?」と問い合わせした事があるんです。自分の学歴や経歴や腕を生かして、都会で一花咲かせたいと思った時期があったんです。何であの時「自分の学歴や経歴や腕を生かして、都会で一花咲かせる必要がある」と思ったのか全く覚えていないのですが、自分の性格や、予防歯科の普及が第一という理念を顧みたら「ダメ」に決まっているのにね。家族と過ごす時間も少なくなっちゃうしね。