あぁ、価値観は多様だ。

今年最後の診療日も無事終了し、自宅に帰ってホッと一息ついているところです。コンビニ側の看板を無くして、小学校側のサインも目立たないようにして1年が経ちました。それでもこの1年間、本当に沢山の方に御来院頂きました事に感謝しています。

私見ですが、インターネットの時代になって情報が個人から個人へと発信されるようになった事と、戦後の日本に於いて宗教教育が禁止され、宗教観が無い国民が大半を占めるようになった事で、「正しいか、正しくないか」の判断基準が個人の見解のみに依存するために、価値観が非常に多様化していると思います。

私はキリスト教徒ではありませんが、「目に見えないものを大切にする」というキリスト教の考え方が好きです。米国の中流以上の人の多くが「見返り(=目に見えるもの=お金・名誉・名声・自己満足感)を期待する事なく、弱者を救うために自分のお金や時間や労力を使うことを惜しまない」のもキリスト教が文化のバックボーンにあるからだと思います。

それに比べて、現在多くの日本人は事実上無宗教になったので、「自分の考え方や価値観が神」になってしまうのも無理のない事だと思います。「そこにいる人の数だけ神がある」といった感じでしょうか?

「アポイント無しで閉店間際に行っても診てくれる歯医者は良い歯医者。あそこはコンビニ並みに便利だ。」
「何でも保険の範囲内でサッサとやってくれる、安くて早いのは良い歯医者。歯に金掛けるなんて変人がする事。」
「虫歯ができても何も言わずにニコニコ治療してくれるのは良い歯医者。予防の話なんか興味ないし、うっとしいので聞きたくもない。」


この地域にも、このようなニーズに応えようとしている歯科医院が沢山あります。

その一方で、英保歯科は全く逆の方向へ全速力で向かっています。

価値観は多様ですね。